末期の虫歯とは?虫歯を放置してしまった場合の治療方法について解説
杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今日は虫歯が進行し、末期に至る前に知っておくべき重要な情報と、もし末期に至ってしまった場合の治療オプションについて詳しくご説明します。
虫歯が末期になると
虫歯が進行し末期になると、以下のような症状が見られます。
虫歯菌が生き続ける
虫歯の主な原因である細菌は、歯の硬組織を破壊し続けます。これが進行すると、歯全体が破壊されてしまうこともあります。
神経が侵されてしまう
虫歯が深く進行すると、歯の神経まで到達し、激しい痛みを引き起こします。この段階になると、歯を救うためには複雑な治療が必要になります。
歯を失う
最終的には、歯の構造が支えきれなくなり、抜歯が必要になるケースも少なくありません。
末期の虫歯を放置すると発生する健康問題
顎骨に膿が溜まる
末期の虫歯が顎の骨にまで進行すると、骨を侵す深刻な感染症、いわゆる顎骨骨髄炎が発生するリスクが高まります。この状態では、膿が顎骨内に溜まり、激しい痛みと腫れが生じることが一般的です。顎骨の感染は非常に治療が困難で、しばしば外科的介入が必要となります。この治療には、感染部分の骨を除去する手術や、長期間の抗生物質の使用が含まれることがあります。
骨髄炎になる
放置された虫歯からの感染が広がり、顎骨全体に及ぶと、骨髄炎が発生する可能性があります。骨髄炎は骨の中の骨髄が炎症を起こす状態で、極めて痛みが強く、感染が広範囲に及ぶ場合、生命を脅かす状態に至ることもあります。この治療は長期間にわたる抗生物質の投与や、場合によっては感染した骨を切除する手術が必要です。
副鼻腔炎になる
特に上顎の虫歯が悪化すると、その近接性から副鼻腔に感染が広がるリスクがあります。これは副鼻腔炎と呼ばれ、鼻詰まり、顔の圧痛、持続する頭痛などの症状を引き起こすことがあります。副鼻腔炎は、適切な抗生物質で治療可能ですが、感染の根源である虫歯の治療が行われなければ繰り返し発生する可能性があります。
脳梗塞や心筋梗塞になる
重度の口内感染は全身に影響を及ぼすことがあり、特に心臓や脳への影響が危惧されます。口内からの細菌が血流に乗って全身を巡り、心臓の内膜に感染を引き起こす心内膜炎や、脳血管を塞ぐ脳梗塞のリスクを高めることが知られています。これらはいずれも緊急を要する医療状態であり、早期の治療が生命を救う鍵となります。
虫歯を放置した場合の治療法
虫歯は放置することによって、さまざまな段階を経て進行します。治療法は虫歯の進行度によって異なり、適切な介入が必要です。
初期虫歯の治療
初期の虫歯(エナメル質の脱灰が始まった段階)では、まだ神経に達していないため、小さな詰め物やフッ素塗布で対処可能です。この段階では、進行を止めることができるため、早期発見が非常に重要です。フッ素塗布はエナメル質を強化し、さらなる脱灰を防ぎます。
象牙質の虫歯治療
虫歯がエナメル質を超えて象牙質まで進行した場合、より大きな詰め物が必要となります。通常、インレーやアンレーが用いられます。これらは虫歯によって失われた歯の大部分を補うために使用され、歯の形状と機能を回復させます。
神経まで達した虫歯治療
虫歯が歯の神経(歯髄)に達している場合、根管治療が必要になります。この治療では、感染した神経を取り除き、歯の内部を清掃してから封鎖します。これにより、感染の拡大を防ぎ、歯を保存できる可能性が高まります。
末期段階の虫歯治療
虫歯が末期になると、歯の保存が困難になることがあります。この場合、抜歯が必要となり、失われた歯を補うためにブリッジ、インプラント、または入れ歯が検討されます。それぞれの方法は患者の口内状態やニーズに応じて選択されます。
末期の虫歯になる前にできること
定期検診に行く
虫歯は初期段階で発見されれば治療も簡単で、大きな介入を避けることができます。定期的な歯科診察は、初期の虫歯を見逃さないために重要です。
歯のクリーニングに行く
プロフェッショナルなクリーニングは、自宅でのブラッシングだけでは取り除けないプラークや歯石を除去し、虫歯のリスクを大幅に低減します。定期的なクリーニングを受けることは、口内環境を健康に保つのに役立ちます。
毎日のブラッシングを見直す
正しいブラッシング技術とフロッシングは、毎日の口内ケアの基本です。効果的なブラッシング方法を身につけることで、虫歯の予防に寄与します。
まとめ
末期の虫歯は、放置すればするほど治療が複雑で費用も高くなります。早期発見と早期治療が最も効果的な対策です。何かご不明な点や、お悩みがございましたら、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。本記事をお読みいただきありがとうございます。