みなさんこんにちは。
東京都杉並区浜田山京王井の頭線浜田山駅から徒歩0分、渋谷・新宿・吉祥寺から電車で15分にある浜田山にある歯医者、浜田山おとなこども歯科です。
虫歯治療というと、歯を削って詰め物をするイメージが強いかもしれません。しかし、虫歯が進行してしまうと「根管治療(こんかんちりょう)」という専門的な治療が必要になる場合があります。根管治療とは、歯の神経まで虫歯菌が侵入してしまった際に行う治療で、歯を抜かずに残すための大切なステップです。
今回は、根管治療が必要になる理由や治療の流れ、さらに費用や治療後の注意点まで詳しく解説します。この記事を読めば、根管治療に対する不安を解消し、治療の意味や重要性を理解していただけると思います。
根管治療とは?虫歯治療の最終防衛ライン
根管治療は「歯の神経(歯髄)」にまで虫歯が進行したときに行われる治療です。歯の内部には「根管」と呼ばれる細い管があり、その中には神経や血管が通っています。虫歯が深くなり、細菌がこの根管に侵入すると、炎症や感染が起こります。これを放置すると、痛みがひどくなるだけでなく、最終的には歯を抜かざるを得なくなります。
根管治療は、根管内の感染部分をきれいに取り除き、内部を消毒して密閉することで、歯を長く残すための大切な処置です。歯を抜かないための最終手段ともいえる治療であり、非常に重要な役割を果たしています。
どんなときに根管治療が必要になるの?
虫歯治療で根管治療が必要になるのは、以下のようなケースです。
✅ 虫歯が神経まで到達したとき
虫歯が大きく進行し、歯の神経にまで細菌感染が及ぶと、神経が炎症を起こして激しい痛みが出ます。これがいわゆる「歯髄炎」です。この段階では、神経を除去して感染を止める必要があるため、根管治療が必要になります。
✅ 虫歯が深く痛みがなくなったとき
虫歯が神経まで到達していても、痛みがなくなる場合があります。これは神経が死んでしまったためです。しかし、痛みがないからといって安心できません。神経が死んでいる部分には細菌が繁殖しやすく、放置すると歯の根の先に膿がたまる「根尖病変(こんせんびょうへん)」ができることがあります。この場合も根管治療が必要です。
✅ 歯の根の先に膿がたまったとき
レントゲン検査で、歯の根の先に黒い影が見える場合は、根の先に膿がたまっている可能性があります。膿を出すだけでは再発するため、根管治療で徹底的に細菌を除去します。
根管治療の流れ
根管治療は非常に繊細な治療で、数回に分けて行われることが一般的です。以下に、治療の流れを具体的に説明します。
1. 診査・診断
まずはレントゲンや歯の状態の確認を行い、根管治療が必要かどうかを診断します。感染の範囲や根の形を把握するために、CT撮影をすることもあります。
2. 麻酔と虫歯の除去
根管治療は痛みを抑えるために、局所麻酔を行います。麻酔が効いたら、虫歯部分をしっかり除去していきます。
3. 神経の除去(抜髄)
根管内の感染した神経や組織をきれいに取り除きます。専用の器具(ファイル)を使い、丁寧に根管内を清掃します。
4. 根管内の消毒・洗浄
根管内は非常に細く、複雑な形をしています。細菌が残らないよう、薬剤を使って何度も洗浄・消毒します。
5. 根管の充填
消毒が完了したら、根管の中に専用の材料(ガッタパーチャなど)を隙間なく詰めて密閉します。これにより、再感染を防ぎます。
6. 土台(コア)の作製と被せ物(クラウン)
根管治療後は、歯が弱くなっているため、土台を作って被せ物(クラウン)を装着します。クラウンを被せることで、歯が割れるのを防ぎ、長持ちさせることができます。
根管治療の期間と回数
根管治療は通常、2~4回の通院が必要です。初回の治療では神経を除去し、2回目以降で消毒を繰り返し、最終的に根管を充填します。ただし、感染が大きい場合や根の形が複雑な場合は、さらに回数が増えることもあります。
1回あたりの治療時間は30分~1時間程度が目安です。感染の状況によっては、治療後に仮詰めをして経過をみることもあります。
根管治療の費用
根管治療の費用は、保険適用か自由診療かによって大きく異なります。
✅ 保険診療の場合
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前歯:約3,000円~5,000円程度(3割負担の場合)
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奥歯:約4,000円~7,000円程度(3割負担の場合)
根管治療後の被せ物も、保険診療の範囲内で作ることができます。
✅ 自由診療の場合
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精密根管治療(マイクロスコープ使用など):1本あたり50,000円~100,000円程度
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自由診療の被せ物(セラミッククラウンなど):1本あたり80,000円~150,000円程度
自由診療では、マイクロスコープやラバーダム防湿などを使い、より精密な治療を行います。再発リスクを抑え、長持ちさせたい方に選ばれています。
根管治療を受ける際の注意点
根管治療は歯を抜かずに残すための大切な治療ですが、いくつか注意点があります。
✅ 1. 根管治療後に痛みが出ることがある
治療後に一時的な痛みや違和感が出ることがあります。これは根の周囲の組織が刺激を受けて炎症を起こすためです。数日~1週間程度で落ち着くことがほとんどです。
✅ 2. 根管治療を途中でやめない
「痛みがなくなったからもういいかな」と自己判断で通院をやめてしまうと、根の中に細菌が残り、再感染のリスクが高まります。必ず最後まで治療を完了することが大切です。
✅ 3. 根管治療後は被せ物が必須
根管治療をした歯は神経がないため、割れやすくなります。治療後は必ず被せ物をして、歯の強度を確保しましょう。
よくある質問Q&A
Q1. 根管治療は痛いですか?
A. 麻酔をしっかり行うので、治療中はほとんど痛みを感じません。治療後に痛みが出ることはありますが、一時的です。
Q2. 根管治療で歯はどれくらい持ちますか?
A. 適切な被せ物をしてしっかりメンテナンスすれば、10年以上持つケースも多いです。定期的な歯科検診も大切です。
Q3. 被せ物は保険でも大丈夫?
A. 保険診療でも被せ物は可能です。ただし、銀歯(メタルクラウン)になることが多く、前歯の場合は見た目に影響します。見た目を重視したい場合は、セラミッククラウンなどの自由診療がおすすめです。
まとめ:根管治療は歯を残すための大切な治療
根管治療は、虫歯が神経まで進行したときに行う、歯を残すための最後の砦ともいえる治療です。保険診療と自由診療の選択肢がありますが、どちらにしても「歯を残す」という大切な目的は変わりません。
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監修者:医療法人社団名月会理事長 山口昌良