矯正治療について調べていると、「IPR」という言葉を目にすることがあります。
IPRとは、歯と歯の間を少しだけ削って、歯を並べるためのスペースをつくる処置です。
「歯を削る」と聞くと、「歯に悪くないの?」「痛くないの?」と心配になる方も多いのではないでしょうか?🤔
実はIPRは、矯正治療ではよく行われるスペースづくりの方法のひとつです。
今回は、矯正治療におけるIPRについて、メリット・デメリットや、どんな方におすすめなのか、治療後のケアまでわかりやすくご紹介します✨
01|🦷 IPRとは?
IPRでの歯の削り方
IPRは「Interproximal Reduction(インタープロキシマル・リダクション)」の略で、日本語では「歯間削合」などと呼ばれています。
矯正治療では、歯をきれいに並べるためにスペースが必要になることがあります。
IPRでは、そのスペースを歯と歯の間から少しずつつくります。
専用の器具を使って、歯の側面にあるエナメル質をわずかに削ります。削る量は、歯の大きさや形、歯並びなどを確認したうえで決めます。
マウスピース矯正だけでなく、ワイヤー矯正などでも行われることがあります。
エナメル質を削っても大丈夫?🤔
「健康な歯を削って大丈夫なの?」と不安になる方もいるでしょう。
歯の表面を覆っているエナメル質は、歯を守る大切な組織です。そのため、IPRでは必要な範囲で、削る量を慎重に決めることが重要です。
適切な範囲で行われたIPRでは、むし歯の発生や歯周組織への悪影響が増えることを示す明確な結果は確認されていません。
ただし、削りすぎると歯に負担をかける可能性があります。歯の状態を確認し、歯科医師が適切な量を判断することが大切です。
IPRで得られる歯並びのスペース
IPRでつくれるスペースは、何本の歯に処置するか、どのくらい削るかによって変わります。
1本から得られるスペースはわずかですが、複数の歯にIPRを行うことで、全体として必要なスペースを確保できることがあります。
ただし、IPRだけで大きなスペースをつくることはできません。
歯並びによっては、抜歯や歯列を広げる治療など、別の方法を組み合わせる場合もあります。
02|😊 IPRのメリット
抜歯しないでスペースをつくれる
IPRの大きなメリットは、歯を抜かずにスペースをつくれる可能性があることです。
軽度から中等度の歯のガタつきであれば、IPRによって必要なスペースを確保し、抜歯を避けられるケースがあります。
「できるだけ歯を抜かずに矯正したい」という方にとって、選択肢のひとつになります。
※すべての方が抜歯を避けられるわけではありません。
後戻りの予防
矯正治療では、歯を並べたあとに「後戻り」を防ぐことも大切です。
IPRによって必要なスペースを確保することで、無理に歯を押し出すような歯の移動を避けられる場合があります。
ただし、IPRをすれば後戻りしないというわけではありません。
矯正治療後は、リテーナー(保定装置)を使用して、きれいになった歯並びを維持することが大切です✨
麻酔が不要
IPRは、歯の内部まで削る治療ではなく、歯の表面にあるエナメル質を少量削る処置です。
そのため、多くの場合は麻酔を使わずに行えます。
「歯を削る=痛そう」と思われるかもしれませんが、一般的なむし歯治療とは少し違う処置です😊
ただし、歯と歯の間が狭い場合などは、圧迫感や違和感を感じることがあります。
ブラックトライアングルを防ぐ
歯並びを整えたあと、歯と歯の間の根元に三角形の隙間が見えることがあります。
これを「ブラックトライアングル」と呼びます。
IPRでは、歯の形を整えながら歯を並べることで、歯と歯の間の形を調整し、ブラックトライアングルの改善や予防を目的として行うことがあります。
03|⚠️ IPRのデメリット
歯を削る
IPRでは健康な歯のエナメル質を削るため、「歯を削る」ということ自体がデメリットのひとつです。
そのため、必要性や削る量を確認し、計画的に行うことが大切です。
得られるスペースに限界がある
IPRでつくれるスペースには限界があります。
歯の大きさやエナメル質の厚さなどによって削れる量は異なります。
大きなスペースが必要な場合は、IPRだけでは対応できないこともあります。
歯肉への影響
歯と歯の間を処置するため、一時的に歯ぐきに刺激が加わることがあります。
歯ぐきの状態によっては、処置後に違和感や出血がみられることもあります。
歯周病などがある場合は、先に歯ぐきの治療を行うこともあります。
歯間分離の痛み
歯と歯の間が狭い場合、IPRのために専用の器具を入れることがあります。
その際に、歯が押されるような感覚や軽い痛みを感じる場合があります。
痛みの感じ方には個人差がありますので、不安な場合は事前に歯科医師へ相談してください😊
一時的な知覚過敏
IPR後に、冷たいものなどがしみることがあります。
多くの場合は一時的なものですが、症状が長く続く場合や気になる場合は、歯科医院に相談しましょう。
04|✨ IPRをおすすめするケース
軽度から中等度の叢生
歯が重なっていたり、ガタガタしていたりする状態を**「叢生(そうせい)」**といいます。
IPRは、軽度から中等度の叢生で、少しスペースをつくれば歯を並べられるケースに適しています。
ただし、歯並びだけではなく、顎の大きさや歯のサイズ、かみ合わせなども含めて判断します。
抜歯を避けたい場合
「できるだけ歯を抜かずに矯正したい」という方には、IPRが選択肢のひとつになることがあります。
ただし、抜歯が必要な歯並びに無理にIPRを行うと、適切な治療結果が得られない可能性があります。
自分の場合はIPRが適しているの?と気になる方は、まず歯科医院で相談してみましょう🦷
05|❓ よくあるご質問
IPRはいつやるの?
IPRを行うタイミングは、矯正方法や歯並びによって異なります。
治療の最初に行う場合もあれば、歯をある程度動かしてから行う場合もあります。
必要なスペースや歯の動きを確認しながら、治療計画に合わせて行います。
どのくらい削る?
削る量は一律ではありません。
歯の種類や大きさ、エナメル質の厚さ、必要なスペースなどを確認し、一人ひとりに合わせて決定します。
「全部の歯を同じ量削る」というわけではありませんので、ご安心ください😊
痛い?
多くの場合、強い痛みを伴う処置ではありません。
ただし、歯と歯の間が狭い場合には、器具による圧迫感や処置後の違和感を感じることがあります。
「痛みに弱いので心配」という方は、事前に歯科医師に伝えておきましょう。
むし歯のリスクは?
「歯を削ることで、むし歯になりやすくなるのでは?」と心配になる方もいるでしょう。
適切にIPRを行った場合、IPRをしていない歯と比べて、むし歯のリスクが高くなることは明確には確認されていません。
ただし、矯正治療中は歯磨きが難しくなり、むし歯や歯の表面の白い斑点(脱灰)が起こることがあります。
IPRをしたかどうかにかかわらず、毎日の丁寧な歯磨きが大切です🪥✨
子どもも対象になる?
永久歯が生えそろっているなど、条件が合えば、子どもや思春期の患者さんでもIPRが検討されることがあります。
ただし、成長途中の場合は、歯の生え変わりや顎の成長なども考慮する必要があります。
「子どもにもIPRができる?」と気になる場合は、矯正相談の際に確認してみましょう。
06|🪥 IPR後に気をつけたいセルフケアと歯科検診
治療後の注意点
IPR後は、歯と歯の間が一時的に敏感になったり、違和感が出たりすることがあります。
強い痛みが続く、冷たいものが長くしみる、歯ぐきから出血するなど、気になる症状がある場合は歯科医院に相談してください。
歯磨きの徹底
矯正治療中は、歯と歯の間や装置の周りに汚れがたまりやすくなります。
歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスなども活用して、歯と歯の間まで丁寧にケアしましょう🪥
定期検診
矯正治療中は、歯並びだけでなく、むし歯や歯ぐきの状態をチェックすることも大切です。
定期的に歯科検診を受けて、お口の健康もしっかり守りましょう✨
フッ素ケア
フッ素は、歯の表面をむし歯から守るために役立ちます。
フッ素配合の歯磨き剤などを使用し、毎日のケアを続けましょう。
食事の注意
IPR後に歯がしみる場合は、冷たいものや熱いものを一時的に控えると楽になることがあります。
また、矯正装置を使用している場合は、硬いものや粘着性の高いものを避けるなど、装置に合わせた食事の注意も必要です。
🌈 まとめ
IPRは、矯正治療で歯と歯の間を少量削り、歯を並べるためのスペースをつくる方法です。
「歯を削る」と聞くと少し不安になるかもしれませんが、必要な量を計画的に削ることで、抜歯をせずに歯並びを整えられる可能性があります。
一方で、IPRには削れる量に限界があり、すべての歯並びに適しているわけではありません。
大切なのは、「削る・削らない」を自己判断するのではなく、歯の状態や歯並び、かみ合わせなどを確認したうえで、自分に合った治療方法を選ぶことです😊
「矯正でIPRが必要と言われたけど、どのくらい削るの?」
「自分の歯並びにもIPRはできる?」
そんな疑問や不安がある方は、ぜひお気軽に歯科医院へご相談ください🦷✨
きちんと内容を理解して、納得したうえで矯正治療をスタートしましょう!
浜田山おとなこども歯科・矯正歯科では、お口の状態を正しく理解し、患者さん一人ひとりのご希望に合わせた治療方法をご提案しています!
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