その歯、本当に抜くしかない?“最後の手段”で守る方法とは?|浜田山にある歯医者|浜田山おとなこども歯科・矯正歯科

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〒168-0065 東京都杉並区浜田山3-30-6 1階

週刊浜田山 BLOG

その歯、本当に抜くしかない?“最後の手段”で守る方法とは?

みなさんこんにちは。京王井の頭線「浜田山駅」から徒歩0分、杉並区の歯医者「浜田山おとなこども歯科」です。

「根の治療を何度もしたのに、痛みが再発してしまった…」
「抜歯しか方法がないと言われたけど、本当に抜くしかないの?」
そんな不安や疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

実は、根管治療で治らなかった歯でも、歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ)という外科処置で歯を残せる可能性があることをご存知ですか?

今回は「根管治療のあとに歯根端切除術を検討する可能性」について、適応・流れ・メリット・注意点・費用感まで詳しく解説します。


1. 根管治療とは?再治療が必要になるケースも

根管治療(こんかんちりょう)は、虫歯や感染により歯の神経が炎症・壊死してしまった場合に、その神経や汚染された組織を取り除き、根の中を清掃・消毒・封鎖する治療です。

ただし、以下のような理由で根管治療がうまくいかないこともあります:

  • 根の形が複雑で細菌を完全に除去できなかった

  • 以前の治療が不十分だった(器具が残っている、隙間がある)

  • 再感染が起こった(クラウンの隙間などから)

  • 根の先端に膿がたまり、慢性炎症が持続している

このようなケースでは再根管治療を行いますが、再治療でも治らない・膿がひかない場合には、抜歯の選択肢が提示されることも少なくありません。


2. 歯根端切除術とは?歯を残す最後の選択肢

歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ)は、歯の根の先端に残ってしまった感染源を、外科的に取り除く治療法です。
通常の根管治療では内部からのアプローチですが、歯根端切除術では歯茎の外側からアプローチします。

【手術の主な手順】

  1. 局所麻酔下で歯茎を切開し、歯根の先端を露出

  2. 感染している組織や膿を除去

  3. 歯根の先端を約2~3mm切除

  4. 切除面にMTAセメントなどで逆根管充填を行う

  5. 歯茎を縫合して終了(1週間ほどで抜糸)


3. 歯根端切除術の適応条件

以下のような場合、歯根端切除術の適応となることがあります:

  • 再根管治療を行っても症状が改善しない

  • 歯の構造や補綴物(かぶせ物)などの理由で再治療が難しい

  • 根の先に限局性の病変(根尖病巣)が確認される

  • 他の歯が問題なく、対象の歯を残すメリットが大きい

ただし、歯の破折がある場合や、周囲の骨が大きく失われている場合は適応外となる可能性があります。


4. 歯根端切除術のメリット・デメリット

《メリット》
・抜歯せずに歯を残せる可能性がある
・治療の成功率が高く、長期的に機能を維持できる
・マイクロスコープを使用すれば精密な処置が可能
・MTAセメントなどで封鎖することで再感染を防ぎやすい

《デメリット》
・外科手術であるため腫れや痛みが一時的に出ることがある
・すべての症例に適応できるわけではない
・保険外診療になるケースが多く、費用負担がある
・術後に経過観察とメインテナンスが必要


5. 歯根端切除術の成功率は?

近年では、歯科用CTやマイクロスコープ、MTAセメントの使用により、歯根端切除術の成功率は飛躍的に向上しています。

文献によると、条件が整えば成功率は90%近くに達するとされており、「抜歯と決めつける前に試す価値のある治療法」と言えるでしょう。

特に以下のような条件が揃っていれば、成功率が高い傾向にあります:

  • 歯根の破折がない

  • 垂直骨吸収が広範囲でない

  • 歯の動揺が強くない

  • プラークコントロールや生活習慣が良好


6. 当院での対応と治療費用の目安

当院「浜田山おとなこども歯科」では、マイクロスコープ・CT・MTAセメントを活用した精密な歯根端切除術に対応しております。

●治療の流れ(目安)

  • カウンセリング・診査診断(レントゲン・CT撮影)

  • 治療計画のご説明

  • 歯根端切除術(1回法)

  • 術後経過観察(1週間〜1ヶ月)

●費用の目安(税込):

  • 歯根端切除術:88,000円〜110,000円
    ※使用材料や部位によって異なります。初診時に丁寧にご説明いたします。


7. よくある質問Q&A

Q1. 全ての歯に歯根端切除術はできますか?
A. できません。歯の状態や全身状態、周囲組織の状態によって適応を判断します。

Q2. 手術後は腫れますか?
A. 腫れや痛みが出ることはありますが、ほとんどの場合は数日で落ち着きます。鎮痛薬も処方しますのでご安心ください。

Q3. 通院回数はどれくらいですか?
A. 初診〜術前検査・手術・抜糸・経過観察まで、3〜4回程度が一般的です。

Q4. 手術が怖いのですが…
A. 局所麻酔で痛みはほとんど感じません。リラックスして受けていただけるよう配慮します。


まとめ|抜歯の前に歯根端切除術という選択肢を

根管治療をしても治らない歯に対して、すぐに「抜歯」と判断するのではなく、「歯根端切除術」で歯を残す可能性もあるということを、ぜひ知っておいてください。

マイクロスコープやCTなどの技術進歩により、かつてなら抜歯とされていた歯も今では保存できる時代です。

もし他院で「抜くしかない」と言われた場合でも、セカンドオピニオンとして当院へご相談ください。

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医療法人社団名月会 浜田山おとなこども歯科 理事長 山口昌良