インビザラインのゴムかけについて|もたらす効果や目的を解説 blog

2024.07.01

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。

インビザライン矯正では、見えないマウスピースを用いて歯を並べますが、単独では調整できない歯の動きや噛み合わせには「ゴムかけ」が効果的です。ゴムかけとは、特定の歯に小さなゴムをかけて追加の力を施す方法で、より精密な矯正が可能になります。この記事では、インビザラインのゴムかけの効果と目的について詳しく解説します。

ゴムかけとは

ゴムかけとは、歯列矯正治療の一環として用いられる技術で、特定の歯に目的の力を加えて動かすために小さなゴムを使用する方法です。この技術は、インビザライン治療や従来のブラケットとワイヤーを使った矯正治療においても活用されます。

 

ゴムかけの主な目的は、歯や顎の位置をより効果的に調整し、特に複雑な噛み合わせの問題や歯並びのズレを正確に修正することです。例えば、出っ歯の矯正、受け口の修正、歯の回転や歯列のズレの微調整など、さまざまな状況で必要とされます。

 

具体的には、ゴムを歯に取り付けることで、上下または左右の歯を連結し、目的の方向へと力を加えます。これにより、マウスピースやワイヤー単独では難しい細かな調整が可能となり、治療の精度が向上します。

 

ゴムかけを行う際には、歯科医の指示に従って正しい位置と方法でゴムを装着する必要があります。不正確な使用は治療効果を損なうだけでなく、場合によっては歯へのダメージを引き起こす可能性もあるため、慎重な取り扱いが求められます。

 

 

 

ゴムかけの主な種類とその目的

Ⅱ級ゴム(Class II Elastics)

主に出っ歯(オーバージェット)の矯正に使用されます。これは上顎の前歯から下顎の奥歯にかけて装着され、上顎の歯を後方に、下顎の歯を前方に引く力を加えることで、顎の関係を改善します。

 

Ⅲ級ゴム(Class III Elastics)

受け口(アンダーバイト)の矯正に用いられるゴムです。下顎の前歯から上顎の奥歯にかけて装着され、下顎の歯を後方に、上顎の歯を前方に引くことで、前後の顎のバランスを整えます。

 

垂直ゴム(Vertical Elastics)

特に開咬の矯正に効果的です。垂直ゴムは上下の歯を垂直方向に近づける作用があり、上下の歯の間に空間がある場合に使用されます。

 

交叉ゴム(Cross Elastics)

歯列の左右のズレや交叉咬合の矯正に活用されます。歯列の左右バランスを整えるために、対角線上にゴムを装着し、歯を引き寄せることで左右の歯並びを正します。

 

顎内ゴム(Intra-Arch Elastics)

同じ顎内の歯間で使用されるゴムで、歯の回転や小さなズレの矯正に効果的です。このタイプのゴムは特定の歯間に直接影響を与えるため、細かい位置調整が可能です。

 

 

 

ゴムかけの主要な注意点

 

正確な装着方法の学習と実践

ゴムかけを行う際は、歯科医師から指示された正しい方法でゴムを装着することが必須です。不正確な装着は、期待される矯正効果を得られないだけでなく、歯や歯茎に不必要な圧力を加える原因となり得ます。

 

定期的なゴムの交換

ゴムは使用とともに伸びたり劣化したりするため、効果を維持するには定期的に新しいものに交換する必要があります。一般的には、1日に1回は新しいゴムに交換することが推奨されます。

 

装着時間の厳守

指示された装着時間を守ることは、ゴムかけの効果を最大限に引き出すために非常に重要です。通常、ほぼ一日中(食事や歯磨きの時間を除く)装着することが求められます。

食事と清掃の際の取り扱い

食事中はゴムを外し、食後は口をきれいにしてから再び装着する必要があります。これは食べ物の残りかすがゴムに付着することを防ぎ、口腔衛生を保つためです。

 

痛みや違和感への対応

ゴムかけを始めたばかりの頃は、痛みや違和感を感じることがあります。これは通常、使用を続けることで徐々に改善されますが、痛みが長く続く場合には歯科医師に相談することが重要です。

 

 

まとめ

インビザライン矯正におけるゴムかけは、特定の症例での歯の動きを助ける重要な役割を担います。この技術は、小さなゴムを使って特定の歯に追加の力を加え、矯正装置単独では難しい精密な動きや噛み合わせの調整を可能にします。主に、出っ歯や受け口、開咬といった複雑なケースに有効で、ゴムの種類に応じて上顎の歯を後ろに引いたり、下顎の歯を前に出したりすることができます。また浜田山おとなこども歯科・矯正歯科ではインビザライン矯正や歯並びについてのご相談を無料で対応しておりますので、気になる方は是非一度当院へお越しください。