歯周病になってしまう原因について詳しく解説 blog

2024.07.05

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。

歯周病は、多くの成人が直面する問題であり、その原因と対策を理解することが非常に重要です。この記事では、歯周病がなぜ発生するのか、そしてどのように予防および治療するかについて詳しく解説します。歯の健康を守りたいすべての方に、この情報を最後までご覧いただければ幸いです。

歯周病の基本情報

歯周病とは

歯周病は、歯肉、歯を支える骨、その他の支持組織に炎症が生じる病気です。この病気は「歯肉炎」と「歯周炎」の二段階に分けられます。歯肉炎は歯肉に限定された軽度の炎症で、適切なケアにより進行を防ぐことができます。一方、歯周炎は歯肉の下の骨を含めた深い部分に炎症が及び、治療が複雑になります。初期段階では特に痛みが少ないため、気づかず進行することが多く、定期的な歯科検診が非常に重要とされています。

日本人の80%がかかっていると言われている「歯周病」

日本において、成人の約80%が歯周病を経験しているとされ、これは非常に高い割合です。多くの人が軽度の歯肉炎から始まる歯周病に気づかずに放置してしまうため、症状が進行して初めて対処するケースが多いです。歯周病の主な原因はプラーク(歯垢)の蓄積ですが、日本人の食生活の変化、特に柔らかい食事の摂取の増加がプラークの蓄積を促進しています。また、ストレスや喫煙、全身疾患との関連も指摘されており、これらの生活習慣の見直しが予防につながります。

 

歯周病の原因

歯周病の進行を早める原因

歯周病の最も一般的な原因は不十分な口腔衛生です。日々のブラッシングやフロッシングが不十分であると、歯垢(プラーク)が歯と歯肉の境界に蓄積し、やがて硬化して歯石となります。歯石はさらに多くの細菌を引き寄せ、歯肉の炎症を引き起こします。この炎症が深刻化すると、歯肉が後退し、歯周ポケットが形成され、最終的には歯の支持組織が破壊されます。

糖尿病と歯周病の関係

糖尿病患者は、一般の人々に比べて歯周病になるリスクが高いとされています。これは、糖尿病が血糖レベルの不安定さをもたらし、この血糖の高さが免疫系に影響を与え、感染に対する抵抗力を低下させるためです。また、歯周病は炎症性の病態であるため、全身の炎症を増加させ、糖尿病の血糖コントロールをさらに困難にします。この相互作用が両病状の悪化を促進する可能性があります。

タバコを吸うと歯周病になりやすい?

喫煙は歯周病のリスクを顕著に増加させる要因の一つです。タバコの煙に含まれる有害物質が歯肉の血流を悪化させることで、歯肉組織の酸素供給と栄養素の供給が妨げられます。これにより、歯肉組織の自己修復能力が低下し、細菌感染に対する抵抗力も低下します。さらに、タバコの煙は口腔内のpHバランスを変化させ、有害な細菌の増殖を助長します。その結果、歯周病が進行しやすい環境が形成されます。

 

歯周病の治療方法

歯周基本治療

歯周基本治療は、歯周病の初期から中等度の症状に対する基礎的な治療です。この段階では主に、プロフェッショナルなクリーニングが行われます。具体的には、歯石の除去とルートプレーニングを通じて、歯根の表面を滑らかにし、歯周ポケット内の細菌の蓄積を取り除きます。これにより、感染した歯肉の炎症を減少させ、健康な状態へと回復を促進します。歯石除去は専門的な器具を用いて行われ、歯肉の下や歯根に付着した硬い歯石も取り除かれます。

歯周外科治療

歯周病が進行して重度の場合、歯周基本治療だけでは不十分なことがあり、歯周外科治療が必要になることがあります。これには、歯肉フラップ手術が含まれます。この手術では、歯肉を一時的に剥がし、深い歯周ポケットの清掃や感染した組織の除去を行います。また、必要に応じて骨の再生手術やガイドティッシュ再生(GTR)も併用されることがあります。これらの処置により、失われた骨組織の再生を促し、歯の安定を図ります。

定期的メインテナンス

歯周病治療後のメンテナンスは、再発防止と病状の進行を抑えるために不可欠です。治療後も3〜4ヶ月ごとの定期的なクリーニングと検診が推奨され、これにより早期に問題を発見し対処することが可能です。また、メインテナンスではプラークコントロールの指導も行われ、患者さん自身が日々のケアを適切に行えるよう支援します。

歯周病にならないための予防方法

正しい歯磨きの実践

毎日のブラッシングは歯周病予防の最も基本的な方法です。正しいブラッシング方法を学び、特に歯と歯肉の境界を丁寧に磨くことが重要です。また、電動歯ブラシの使用も効果的な手段の一つとされています。

栄養バランスの取れた食事

ビタミンCは歯肉の健康を維持するために必要な栄養素であり、カルシウムは骨の健康を支えます。これらを含む食事を意識的に取ることが、歯周病の予防に役立ちます。また、砂糖の摂取を控えることも重要で、砂糖はプラークの形成を促進し、歯周病のリスクを高めます。

 

まとめ

本記事をお読みいただきありがとうございます。歯周病に関するご質問やお悩みがあれば、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科までお気軽にご相談ください。一緒に健康な口内環境を目指しましょう。