歯周病はうつるのはなぜ?細菌感染を予防する方法
杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回は、多くの方が誤解しているかもしれない、”歯周病がうつる”というトピックについて詳しくご説明します。歯周病がどのようにして感染するのか、そしてそれを予防する方法について、わかりやすく解説していきます。
歯周病はなぜうつるのか?
歯周病はプラークという歯の表面に付着するバイオフィルムに起因します。このプラークは、数多くの異なる種類の細菌から構成されており、これらの細菌が歯肉の炎症、歯肉の後退、そして最終的には歯を支える骨の破壊を引き起こします。
細菌の伝播
歯周病の細菌は、日常的な身体的接触を通じて容易に他人に伝わることがあります。具体的には、以下のような行動がリスクを高めます:
キス: 口腔は細菌が豊富に存在する場所であり、キスを通じてこれらの細菌が交換されることがあります。特に長時間の接触は、歯周病を引き起こす細菌の移動につながりやすいです。
食器の共有: 同じ食器、カトラリー、または飲料の容器を家族間で共有することも、細菌を伝える一因となります。使用された食器に残った唾液から細菌が他の人の口に入る可能性があります。
日常的な接触: 歯ブラシの共有や、洗浄が不十分な歯科器具を使用することも、細菌が伝播する原因となります。
家族間での細菌の交換
家庭内では、親から子への密接な接触や共有行動を通じて細菌が伝わることがよくあります。例えば、子供が使用したスプーンを親が口に入れることや、おやつを分け合う際に細菌が移行することがあります。
歯周病を予防するには?
歯周病は、口内の細菌が原因で発生する炎症性疾患であり、適切な予防措置を講じることが重要です。以下の方法で歯周病のリスクを低減できます。
プラークコントロールの徹底
プラークは、食べ物の残りかすや細菌が混ざり合った粘着質の膜で、歯の表面に形成されます。このプラークが歯肉炎や歯周病の主な原因となるため、以下の方法でコントロールすることが重要です。
適切なブラッシング: 歯ブラシを使って1日2回、特に朝食後と就寝前に歯を磨くことが推奨されます。ブラッシングは、歯の表面だけでなく、歯と歯茎の境界にあるプラークを効果的に除去するため、角度を付けて丁寧に行う必要があります。
フロッシングの実施: デンタルフロスを用いて、ブラッシングだけでは届かない歯間のプラークを取り除きます。1日1回、できれば夜のブラッシング時に行うことが望ましいです。
定期的なプロフェッショナルクリーニング: 歯科医院で定期的にプロフェッショナルクリーニングを受けることで、硬化した歯石を除去し、プラークの蓄積を防ぎます。通常、6ヶ月に1回のペースが推奨されますが、個人の歯周状態によってはより頻繁な訪問が必要になることもあります。
歯周病の二大危険因子の対策
特定の生活習慣や健康状態が歯周病のリスクを増加させるため、以下のリスクファクターを管理することが重要です。
喫煙の中止: 喫煙は歯周病のリスクを顕著に高めます。喫煙によって口内の血流が悪化し、細菌に対する免疫応答が弱まります。また、歯肉の治癒プロセスも遅れるため、喫煙をやめることが歯周病予防には非常に効果的です。
糖尿病の適切な管理: 糖尿病患者は歯周病になりやすく、また歯周病が糖尿病の管理をさらに困難にする可能性があります。血糖値のコントロールを徹底することで、歯周病のリスクを低減できます。
見逃してはいけない歯周病の自覚症状4つ
歯肉の赤み: 歯肉が持続的に赤く腫れている状態は、歯周病の初期サインです。健康な歯肉は通常、ピンク色であり、腫れや炎症が見られないことが一般的です。
歯肉の腫れ: 歯磨き時に痛みを感じたり、触れるだけで痛む場合は、歯肉が炎症を起こしている可能性があります。このような症状は、歯周病が進行している警告信号です。
歯肉からの出血: 歯ブラシやデンタルフロス使用時に歯肉から出血がある場合、これは正常ではなく、歯周病の一般的な症状です。出血する歯肉は、プラークの蓄積や歯肉炎の存在を示しています。
歯と歯の間のブラックトライアングル: 歯肉の後退が進むと、歯と歯の間に黒い三角形が形成されます。これは、歯肉が健康な位置から後退していることを示し、歯周病が進行している兆候です。
まとめ
本記事をお読みいただきありがとうございます。歯周病は”うつる”可能性があり、日常生活での予防が非常に重要です。定期的な歯科検診と正しい口腔衛生習慣により、歯周病を予防し、健康な口内環境を保つことができます。何かご不明な点やお悩みがございましたら、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科までお気軽にご相談ください。