虫歯が痛む原因とは?痛んでしまった場合の応急処置について blog

2024.07.17

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。

多くの方が経験される「虫歯の痛み」について、その原因、進行度別の症状、そして対処法について詳しく解説いたします。虫歯は放置することで深刻な痛みや健康問題を引き起こす可能性がありますので、早期発見と適切なケアが非常に重要です。

虫歯で歯が痛む原因

虫歯の痛みは、主に歯のエナメル質を超えて、より深い層である象牙質や歯髄に感染が進行した結果です。初期段階では痛みはほとんど感じられませんが、虫歯が進行すると炎症が神経を刺激し、飲食物の温度や甘酸っぱいものが痛みの原因になります。

【C0】エナメル質の表面が脱灰している状態

この最初の段階では、虫歯はエナメル質の表面だけに影響を与えています。脱灰は、酸によってエナメル質のミネラルが溶出する現象を指し、視覚的には白っぽい斑点として表れることが多いです。この段階では痛みはありませんが、見た目の変化によって初期虫歯の警告信号となります。予防策としては、定期的なフッ素塗布や正しい歯磨き技術を用いて、さらなる脱灰を防ぐことが重要です。

【C1】エナメル質の内部まで溶けた状態

エナメル質の下層が侵されると、黄色がかった象牙質が露出します。この段階で初めて冷たい飲食物や甘酸っぱいものに対して歯が敏感になり、軽い痛みを感じるようになります。C1段階での治療は、さらなる進行を防ぐために、プラークの除去と損傷部分の修復が必要です。適切な治療を施すことで、歯の健康を回復させることが可能です。

【C2】虫歯が象牙質まで達した状態

象牙質に虫歯が到達すると、痛みはさらに強くなり、飲食時だけでなく、普段からも不快感を伴うことがあります。この段階ではプロのクリーニングが必須となり、積極的な治療が求められます。治療方法には、患部の清掃と詰め物やクラウンによる保護が含まれます。

【C3】虫歯が歯の神経まで達した状態

この段階では、虫歯は歯の神経、すなわち歯髄に到達しており、強烈な痛みや熱感、時には顔の腫れまで引き起こすことがあります。痛みは持続的で、しばしば夜間に悪化することがあります。根管治療が一般的な治療方法で、感染した歯髄を取り除き、歯の内部を清掃して封鎖します。

【C4】歯が崩壊して根だけになっている状態

最も進行した虫歯は、歯の大部分が破壊され、根のみが残っている状態です。ここまで進行すると、歯を救うための選択肢は限られ、多くの場合、抜歯が避けられません。

虫歯の痛みへの応急処置

患部を軽く冷やす

方法: 患部に冷たい水を含んだうがいを行うか、冷たい布やアイスパックを布で包んで患部に当てます。

目的: 冷たい刺激が痛みの信号を遮断し、一時的に感覚を麻痺させるため、痛みが軽減されます。

注意点: 極端に冷たいものを直接歯に長時間当てると、逆に歯が敏感になることがありますので、短時間の使用に留めることが推奨されます。

丁寧に歯磨きをする

方法: 柔らかい歯ブラシを使用して、患部周辺を優しく磨きます。磨き残しのないように、歯間ブラシやデンタルフロスも併用します。

目的: プラークの蓄積を防ぎ、痛みの原因となる細菌の活動を抑制します。また、歯垢を取り除くことで、二次感染のリスクを低減します。

注意点: 患部が極端に痛む場合は、その部分のブラッシングは避け、周辺部分のみを磨くようにしましょう。

手のツボを押す

方法: 特定のツボ、例えば「合谷(ごうこく)」と呼ばれるツボ(親指と人差し指の骨の間にある部分)をゆっくりと圧迫します。

目的: 手のツボを刺激することで、体内の痛みを和らげるエンドルフィンが分泌されることが期待されます。

注意点: 圧迫する際には痛みを感じすぎない程度に力の加減をし、数分間持続させることが効果的です。

痛み止めの薬を飲む

種類: 一般的にはイブプロフェンやアセトアミノフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬が使用されます。

方法: 医師の指示に従い、推奨される用量を守って服用します。

目的: 痛みや炎症を効果的に抑え、快適な状態を取り戻します。

注意点: 薬は必ず医師の指示に従って使用し、自己判断での過剰摂取は避けてください。特にアレルギーや他の疾患がある場合は、事前に医師に相談することが重要です。

 

まとめ

虫歯は進行すると重大な痛みと健康問題を引き起こす可能性があります。定期的な歯科検診と適切なホームケアにより、虫歯のリスクを軽減し、口内環境を健全に保つことが重要です。何かご不明な点や、お悩みがございましたら、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。