虫歯になりやすいのですが、歯を磨く以外で予防法はないですか? blog

2015.08.25

まずは食生活を変える

虫歯になりやすい、なりにくいはその人の体質に大きく関係があります。
しかし、食生活を見直せば虫歯になりにくい口腔内環境を作ることは可能だと思います。

虫歯菌の栄養は糖質です。糖質はほとんどの食べ物に含まれており、口の中に残ることにより虫歯菌が繁殖し、虫歯になります。
なので食生活の改善は大きな口腔内環境の変化をもたらします。

再石灰化という言葉を聞いたことがあると思います。
人間の口の中は常に中性に近い状態にあります。
しかし食べ物、もしくは飲み物を口の中に入れることにより酸性になります。
この口腔内が酸性になったとき歯が脆くなるので虫歯になりやすい口腔内環境になります。
そして、食事が終わり、口の中に何も入っていない状態になると、唾液などの自浄作用で中性に戻ります。
このことを再石灰化といいます。
簡単にいいますと、酸性で脆くなった歯を中性に戻して虫歯になりにくい状態になることです。

ですが、再石灰化は口の中に何も入っていない状態でないと起こりません。
つまり、常に口の中にものが入っていると再石灰化は起こりづらくなります。
ですので、食事は規則正しく3食取り、間食を控えることがよいでしょう。
また、飲み物もコーヒーや清涼飲料水、ジュースなどは避け、水やお茶などにするのがよいでしょう。

そして一番注意しなければならないのが飴やガムなどです。
口がさみしく常になにかものを口に入れていなければ落ち着かない…という人は危険です。
また、長時間糖質を口の中に入れておく状態が続きますので、虫歯のリスクは高くなります。

歯並びを考える

成人でも上手に歯磨きができる人は本当に少ないと思います。
磨きやすい表面は比較的綺麗に磨けますが、歯と歯の間や奥歯など歯ブラシでは届きにくい場所はほぼ磨き切れていないといっても過言ではないと思います。
また、歯並びによって歯ブラシが届かない…なんてこともあります。
歯が曲がって生えている、歯と歯が重なっている、歯列からずれているなど、不正配列の人は虫歯になるリスクが高くなります。

もし、そのような歯並びの場合は、
1・歯科補綴による改善 
2・抜歯 
3・矯正治療 
などの改善策があげられます。
可能な限り健康な歯は残したいですが、その歯が原因で虫歯になるようでしたら、きちんとした診査診断の元治療を行い、虫歯になるリスクを下げなければならないと思います。

フッ化化合物の塗布、ケア用品の使用

虫歯になりにくい歯を作るということで今注目されているものがあります。
それはフッ化化合物です。
日本では、フッ化物はフッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズの3種類の使用が承認されています。
なにより、世界中でフッ化物が使用されており、最も有効性が確立されているのが、虫歯予防の目的なのです。

1990年の調査でアメリカなどの口腔保健の先進国では90%を超える普及率を誇り、日本でも近年になってフッ素が含まれている歯磨剤やスプレーなどのケア用品のシェアが上昇しています。
しかし、どのケア用品も日本の薬事法によりフッ化物の濃度は1000ppm以下に規制されています。

また、歯科医院でフッ化化合物を直接歯の表面に塗布することにより、効果の高い虫歯予防を行うことができます。
歯科医院で使用できるフッ化化合物は市販されているケア用品と比べて濃度が高くなっているので、より良い効果が期待されます。
では、フッ化物を使用することの有効性はどのようなものでしょうか?

フッ化化合物を使用することによる虫歯予防のメカニズムは、エナメル質にフッ化物が沈着することによる歯の再石灰化の促進と、歯垢中へのフッ化物の蓄積により抗菌作用を与えます。
そしてフッ化物の蓄えとして機能することよって、虫歯菌が歯への侵襲時に脱灰の抑制とともに再石灰化を促進させます。

また、アメリカでは水道水にフッ化物を配合することにより虫歯になる人が減少したというデータもあります。

歯科医院での定期検診を受診する

虫歯予防は日々のセルフケア、つまり歯磨きなどが重要になってきますが、定期的に歯科医院の検診を受診することが望ましいです。
定期検診では、虫歯の有無、虫歯になりやすい場所の確認、歯石除去や専用ブラシ、歯磨き粉を使用したクリーニング、歯周病のチェック、必要ならば歯磨きのブラッシング指導などを行います。

定期検診を受けることで口腔内を虫歯になりにくい状態にするだけでなく、虫歯になりそうなところ、なっているところをいち早く発見し処置を施すことで大きな虫歯治療を受けなくても済むようになります。

また、先ほども書きましたが成人でも上手に歯磨きができる人は本当に少ないと思います。
定期検診はその人の体質などにも関係しますが、大体3~6ヶ月に1回行うと良いとされています。
ですのでやはり日々の歯磨きが重要になってきます。
ぜひ浜田山おとなこども歯科・矯正歯科でブラッシング指導とクリーニングを行ってみてください。