歯周病は痛いの?どんな症状がでるの? blog

2015.10.13

歯周病は、歯と歯肉の間に細菌がたまって炎症を引き起こす炎症性疾患です。
症状が進行すると歯周ポケットが深くなり、歯槽骨と呼ばれる歯の周りの骨が溶け始め、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。
歯周病はサイレント・ディジーズとも呼ばれ、気づかないうちに病状が進行する病気でもあります。
歯周病だと認識したときには、歯の痛みや揺れが始まっていて、抜歯をするしか手段がなくなってしまいます。

しかし、歯周病は初期の段階で気づき、適切な治療をしていれば歯が抜け落ちる前に進行を止められます。
歯周病の症状が出たらすぐに治療をしてもらい、進行を食い止めることで健康な歯を保つことができます。

さて、歯周病にはどのような症状があるのでしょうか。

歯周病ってどんな症状があるの?

歯周病には様々な症状があります。歯周病の代表的な11の症状をまとめました。
これらの症状が出たら、できるだけ早めに治療をすることで、歯周病の進行を止めましょう。

歯茎が腫れてくる

通常、歯茎の色はピンク色ですが、歯周病になると歯茎が赤く腫れ始めます。
赤くはれるということは細胞が歯周病菌と戦っている証拠です。
綺麗に細菌を取り除くことで腫れが引いてきます。

歯茎から出血する

歯磨きの時、出血に気づくときがありますが、これも歯周病の症状です。
歯茎が腫れていると歯ブラシの刺激で出血してしまいます。
出血しているから歯磨きをやめるのではなく、できるだけ柔らかい歯ブラシで歯周病菌を取り除きましょう。

歯茎が下がる

歯の根元を見てみると、歯が長くなったように感じたことはありませんか。
これが歯の周りの骨が溶け始めていることで歯茎が下がってしまっているからです。
歯周病が進行し、歯茎が下がりすぎてしまうと、歯茎を移植する治療をしなければいけません。

歯がしみる

歯茎が下がってしまうと、歯の象牙質がむき出しになってしまいます。
象牙質がむき出しになると、飲食の際に冷たいものや温かいものが歯にしみることがあります。

歯茎から膿が出る

歯周病により骨が溶け始めることで、歯周ポケットにプラークが溜まりやすくなります。
そして、免疫細胞が歯周病菌と戦い、膿が出てしまいます。

口臭がする

歯周病になると口臭がひどくなります。
歯茎に異常があると考えられるので、歯周病を疑いましょう。

歯がグラグラし始める

歯周病によって歯を支える歯槽骨が溶けると、歯がグラグラと揺れてきます。
まだグラグラする程度であれば治療で対応することができるので、早めに歯科医で診てもらいましょう。

歯並びが悪くなる

歯周病で骨がなくなてくると歯が動き、歯並びにも影響が出てきます。
歯並びが悪くなって重なり合うように歯が生えている状態になると、細菌が溜まりやすくなり、歯周病以外の病気を引き起こす原因になります。

歯の神経が死んでしまう

歯の神経が死んでしまう原因は虫歯だけではありません。
歯周病によって根の先から細菌が入りこみ、神経が死んでしまうことがあります。

歯が痛みはじめる

歯の骨が溶け始めてグラグラとした状態では、固いものを噛んだときに痛みが生じます。
そのままにして噛むことを続けていると、ボキっと抜けてしまうことがあるので、対処しなければいけません。

歯が抜け落ちる

歯周病が進行すると、最後は歯が抜け落ちてしまいます。
抜けたままにすると噛み合わせに影響があるので、入れ歯やインプラントをいれなければいけません。

歯周病にはどんな原因があるの?

口の中には数百種類の細菌が潜んでいます。
普段の歯磨きがきちんとできていないと、この細菌が歯の表面にくっついてしまいます。
歯の表面についたプラークは、うがいをしたくらいでは落ちません。
プラークは取り除かないと硬くなり、歯石に変化することで歯に強固に付着してしまうのです。
このプラークには無数の細菌が住み着いていて、歯周病や虫歯を引き起こす原因となります。
また、日常のケアだけでなく、次のようなときは歯周病になりやすいと言われています。

  • 歯ぎしり
  • 不安定な噛み合わせ
  • 不規則な食生活
  • 喫煙
  • ストレス
  • 全身疾患
  • 薬の服用

歯周病は日常生活とも密接に関わっています。
口の中の不調をそのまま放置しておくと、歯周病を悪化させてしまいます。
詰め物の不具合や噛み合わせで違和感を感じることがあれば、早めに歯科医に相談しましょう。
そして日常生活の改善が歯周病を改善させる近道である場合があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。歯周病の主な症状をご紹介しました。
歯周病はあまり痛みを感じることはありませんが、それ故に進行しやすい病気です。
このような症状を感じたら早めに治療するようにしましょう。

そして、歯周病予防のためには、毎日の丁寧な歯磨きと正しい生活習慣を送ることです。
歯が抜け落ちてしまうと治療のコストも時間も大変。
定期的な健診と毎日の歯磨きが、健康な歯を保つ方法です。