銀歯とセラミックで迷っていますが、セラミックの利点を教えて下さい blog

2015.10.29

虫歯治療の被せものとして、銀歯よりもセラミックを選ぶ人が増えてきています。
セラミックと言えば、銀歯に比べての見栄えの良さが魅力ですし、確かに人前で堂々と笑顔を見せることができるのは、被せものをしている人にとって嬉しいことです。

銀歯とセラミックを比較した際のセラミックの利点は、こうした見栄えの良さを挙げる意見が圧倒的です。
しかし、実際にはそれ以外にも利点はあり、ここではそんな見栄え以外の利点を挙げていきます。

1. 金属アレルギーの人も安心

銀歯の素材は金属ですが、セラミックには金属が使用されていません。
このため、金属アレルギーの人でも安心して使うことができます。
金属を使ってないと言っても、強度自体は問題なく、むしろ銀歯よりも丈夫な部分もあります。

また、金属は歯との結合の相性が悪いのですが、セラミックは相性抜群です。
これらの点をまとめると、金属アレルギーの人でも安心という点を含めて、金属を使用していないこと自体が、セラミックの利点にもなっているのです。

2. 二次虫歯になりにくい

銀歯は被せものとしては効果を発揮するものの、二次虫歯になりやすいという欠点があります。
これは、銀歯の素材である金属が、歯に接着しないという特徴から生まれた欠点です。
銀歯を被せもので使う際、歯に接着させるために専用のセメントを用います。

このセメントは時間の経過とともに溶けていってしまい、やがて隙間をつくることになります。
この隙間に菌が侵入し、二次虫歯を引き起こしてしまうのです。
一方セラミックは、銀歯と違い、ピッタリと接着させることができるため、こうしたリスクが格段に少ないのです。

3. 歯を守ることができる

銀歯で二次虫歯を引き起こした際、被せものをしていたために、治療時には歯を大きく削る必要が出てきます。
このため、神経を抜く治療が必要な可能性も出てきますし、神経を抜くことで歯は脆くなってしまいます。
脆くなった歯は根っこが折れてしまうこともあり、こうなると抜歯が必須になり、最終的に歯を失います。

これが、銀歯で二次虫歯を引き起こした際の流れになっているのです。
セラミックであれば二次虫歯のリスクが少なくなるため、こうした治療が必要になるケースはまずありません。
つまり、セラミックの被せものを使用することで、歯を失うリスクを減らし、自身の歯を守ることにもなるのです。

4. トータルの費用がお得

セラミックには保険が適用できないため、銀歯と比べて費用は高額になります。
この費用の高さがセラミックのデメリットだという意見がありますが、実はそうとは言い切れないのです。
何しろセラミックは被せものとしての寿命も長く、さらに二次虫歯を引き起こしにくい特徴を持っています。
つまり、一度セラミックの被せものを使えば、長期間そのままの使用が可能になります。

一方銀歯は、寿命も短いために短期間での取りかえが必要になりますし、二次虫歯になってしまえば、当然その分の治療費も必要になってきます。
こう考えてみると、トータルの費用を比較した際、むしろセラミックの方がお得になることもあるのです。
少なくとも、初期費用の時の大きな差が、結果的には感じられなくなるのは確かです。

5. 衛生面に優れている

銀歯を使用した経験のある人なら分かると思いますが、銀歯は長く使用することで金属が腐食し、それによって歯茎が黒ずむことがあります。
このため、お世辞にも清潔さを保てるとは言い難い被せものです。

一方セラミックは、何より見た目が美しいですし、素材の特性上、プラークが付着することもありません。
当然溶けるといった事態も引き起こさないため、口内の衛生面に優れているのです。
見た目の美しさだけでなく、実際の口内も美しく保てるというわけです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、銀歯とセラミックを比較した際の、セラミックの利点についてまとめます。

  1. 金属アレルギーの人でも安心 :セラミックの被せものは金属をしていないため、金属アレルギーの人も安心
  2. 二次虫歯になりにくい :銀歯は構造上、二次虫歯を引き起こしやすいが、セラミックはこのリスクが激減
  3. 歯を守ることができる :二次虫歯は歯を失いやすい。このリスクが少ないことは歯を守ることにもなる
  4. トータルの費用がお得 :その後のことを考えれば、トータル費用はむしろセラミックの方が安いこともある
  5. 衛生面に優れている :セラミックはプラークが付着しないため、口内の衛生面にも優れている

これら5つのことから、銀歯とセラミックを比較した際の、セラミックの利点について分かります。
見栄えの良さが目立つセラミックですが、見栄えの良さだけがセラミックの魅力ではないのです。
機能性、歯を守ること、これらの点においてもセラミックは銀歯より優れているのです。
見た目も美しく、被せものとしても優秀であることを考えると、多くの人が銀歯よりもセラミックを選んでいる現状に納得できます。