虫歯の原因は? blog

2015.11.02

毎日 歯を磨いているのに 虫歯になってしまうっていう方 多いですよね。
また、自分は虫歯で苦労したから、わが子には虫歯をつくらせたくないって頑張っていたけど、知らないうちに虫歯になってしまったという話はよく聞きます。
では、なぜ虫歯になってしまうのでしょうか?
虫歯の原因をしっかり勉強して、虫歯のない健康な歯を手に入れましょう。

歯の基本構造を知る

自分の歯の構造がどうなっているのか知ることは予防につながります。
大まかでいいので知っておきましょう。

エナメル質
歯の表面の白い部分。非常に硬く、実は1番虫歯になりにくい場所なんです。
象牙質
エナメル質の下 歯の大部分を占めていています。エナメル質に比べ軟らかく、虫歯になりやすい場所です。
歯髄(しずい)
歯の神経と呼ばれるところです。虫歯が象牙質をこえて歯髄まで進行すると激痛が走ることもあります。ズキズキ痛むのは虫歯が歯髄に到達したことを知らせます。
歯肉(しにく)
歯ぐきとも言われます。虫歯には直接関係はありませんが、歯肉から血が出たり、歯肉が下がってきたなというのは歯周病のサインかもしれません。
セメント質
歯の根っこを覆っている薄い骨の膜のようなものを言います。歯肉が下がってセメント質がむき出しになると非常に虫歯になりやすいので注意が必要です。
歯槽骨(しそうこつ)
歯が植わっている骨のことです。歯周病で歯がぐらぐらになるというのはこの歯槽骨が溶けて歯を支えられなくなるからです。
歯根膜(しこんまく)
歯と歯槽骨をつなぐクッションのような組織です。弾力性があるので歯と骨にかかるダメージを軽減してくれます。

虫歯の原因=細菌

虫歯の原因はお口の中にある「細菌」です。
中でも、みなさんがよく耳にするのが、
ミュータンス菌」(お母さんなどの唾液によって感染し、虫歯をつくる菌)と
ラクトバチラス菌」(乳酸菌飲料や炭水化物、砂糖などの食べ物に含まれていて、虫歯を進行させる菌)です。
このことから虫歯とは、細菌による感染症と言えるでしょう。

虫歯ができるまで

虫歯の原因がわかったところで、どうやって虫歯ができるのか?そのメカニズムを見ていきましょう。

  1. お口の中の「細菌」が食べ物の中の「糖」をえさにして、ねばねばした状態で歯の表面にくっつきます。
    これがプラークです。プラーク1mgには億単位の細菌が含まれています。
  2. プラーク中の細菌が「糖」を分解して「酸」を出します。その「酸」が硬いエナメル質を徐々に溶かしていきます。
    これを「脱灰(だっかい)」と言います。
  3. 唾液による修復(再石灰化)が行われず、又は追いつかずに、この脱灰が進んだ状態が虫歯です。

タイプ別虫歯になりやすい人

虫歯になるには「歯」+「細菌(プラーク)」+「糖」+「時間」が必要であることがわかりました。
ではどんな人が虫歯になりやすいのか、タイプ別にみていきましょう。みなさんは何タイプですか?

歯磨き下手さんタイプ

歯磨きが下手なので、歯垢を取りきれません。残った歯垢中の細菌が酸を出し、虫歯になるタイプです。
また、歯並びが悪い人や、矯正器具を装着している人も、磨きにくいので虫歯になりやすいです。
歯科医院でお口に合った歯ブラシの選び方や正しいブラッシング方法を教えてもらうといいでしょう。

甘いもの大好きタイプ

甘いものは細菌の大好物です。「糖」が口の中に入るたびに細菌が大量の「酸」を出します。
甘いのもはできるだけ控え、飲み物はお茶や水に変えるといいでしょう。

間食大好きタイプ

いつも何か食べたり、飲んだりしている人は、いつも「酸」を出している状態です。
お口の中を休ませる時間が必要です。
だらだら食べず、時間を決めるといいでしょう。

唾液の量が少ないタイプ

唾液の働きは、細菌が出した「酸」を中和したり、「酸」によって溶けだしたエナメル質を修復すること(再石灰化)です。
唾液の量が少ない人は、この大切な働きが発揮されず、虫歯になってしまいます。
寝ているときは唾液の分泌が少なくなります。寝る前の食事や飲み物は控えましょう。
唾液腺マッサージやキシリトールガムを噛むのも効果があります。

歯の質が弱いタイプ

歯の質が弱いことによって虫歯になりやすいタイプです。
歯の質は、生活習慣や年齢、遺伝、服薬による影響などで変わっていきます。
遺伝などのように改善できないものもありますが、フッ素やキシリトールガムなどで歯質を強化することができます。

まとめ

  • 虫歯の原因は、ねばねばしたプラークに潜む細菌。
  • 虫歯になるには「歯」+「細菌」+「糖」+「時間」が必要。
  • 虫歯になりやすい人にはいろんなタイプがある。

いかがでしたか?虫歯になって削った歯は元通りになることはありません。
毎日の食生活を見直し、規則正しい生活習慣を身につけることは、虫歯予防だけでなく、全身の健康にとって、とても大切なことなのです。