セラミックとはどんな治療法で、銀歯とは何が違うのですか？ blog
2015.11.26
歯を治すとき、白い歯にしようか、銀歯にしようか悩みますね。
口をあけたときに銀歯が見えるのが恥ずかしい、前歯は目立つところだから自然な感じにしたい、歯の色がコンプレックス、面接や営業職の方など近年、セラミックの需要が増えています。
「セラミック」とは、どんな治療法なのでしょうか？
また、今までの銀歯とはどう違うのでしょうか？どちらがいいのでしょうか？
セラミックって何？
セラミックとは、陶器などの焼き物に使われる白い素材のことです。
今までは歯にかぶせるものといえばプラスチック（レジン）か金属でした。
セラミックはそれらに代わって、より天然歯に近い素材として注目を浴びています。
セラミックには大きく分けて2種類あります。
メタルボンドとオールセラミックといわれるものです。
メタルボンドには内側に金属が使われていますが、オールセラミックは金属を使っていません。
金属アレルギーをお持ちの方、または、金属を使いたくない方はきちんと説明を受けて納得してから行いましょう。
オールセラミックのいいところ
1. 身体に優しい
セラミックは生体親和性（組織や細胞となじみがよく、異物と認識しない）がよく、身体に優しい素材です。
金属アレルギーをおこしません。
2. 本物に近いうつくしさ
セラミックの最大の特徴は、天然の歯に近い自然な仕上がりです。
さらに金属を使わないセラミックは透過性でも優れているため天然の歯と見分けがつかないほど美しく透明感のある仕上がりになります。
3. 変色しない
今までのプラスチック(レジン)の歯は、年月とともに変色し、食べ物などによる黄ばみや臭いの付着などが避けられませんでした。
セラミックは年月がたってもほとんど変色しません。
また汚れがつきにくいことも特徴の一つです。
4. 丈夫で長持ち
強い強度を持ち、耐久性にも優れています。
そのためすり減ることがなく、丈夫で長持ちします。
メタルボンドは金属を使用するため強度としなやかさに優れていましたが、ジルコニアという強度としなやかさを兼ね備えた新素材の登場によりメタルボンドに代わって強度の必要な奥歯にも使用することができるようになりました。
5. 歯ぐきの黒ずみがない
金属は腐食すると、歯ぐきや歯に色素沈着をおこします（メタルタトゥー）。
セラミックは腐食しませんので歯や歯ぐきに黒ずみをおこすことがありません。
6. 自然な噛みごごち
金属より軽く、自然な噛みごごちです。
7. 虫歯になりにくい
銀歯は手作業で作るため歯との隙間ができやすく、また劣化も早いため、銀歯の下で虫歯が広がっていることがあります。
セラミックはコンピューターで精密に作成されるため、隙間ができにくく、虫歯にもなりにくいと言えます。
また、銀歯は汚れを吸着しやすいという特性を持っています。
セラミックの問題点
1. 高価
現在、セラミックには保険が適用されませんのでプラスチックや金属に比べて費用がかかります。
2. 金属アレルギーを起こす可能性
メタルボンドは金属を使用していますので、アレルギーを起こす可能性があります。
金属部分を金に変えることで改善できます。
銀歯って何？
銀歯は保険適用可能な金属のかぶせものや詰め物のことです。
銀歯と一般的に言われていますが、材質は（金銀パラジウム合金、ニッケルクロム合金）の2種類が保険で認められています。
どちらも安価な材料です。
含まれている重金属（金、銀、銅、パラジウム、亜鉛、インジウム、イリジウム、すずなど）がお口の中で長い年月をかけ、腐食し体内に取り込まれていると言われています。
また、ニッケルクロム合金は発がん物質であるとの指摘があります。
銀歯のいいところ
1. 安価で丈夫
銀歯の問題点
1. 金属が溶け出す
金属は劣化が早いため、年月が経つと腐敗し、溶け出した金属は体内に取り込まれます。
金属アレルギーや皮膚のかゆみ、赤み、発がんなど様々な症状を引き起こす原因になります。
また溶け出した金属は歯ぐきを黒く変色させます。
2. 審美的な問題
銀歯は見た目が悪い、目立つところに使いたくないといった審美的な問題があります。
3. 金属は汚れが付きやすい
汚れ=細菌の塊です。虫歯の温床になります。
まとめ
- セラミックはメタルボンドとオールセラミックの2種類がある。
- 金属を使わない治療法はオールセラミックである。
- セラミックは保険適用外のため銀歯に比べて高価である。
- 銀歯などの金属は金属アレルギーや発がんなどの可能性がある。
- セラミックは生体親和性、強度、しなやかさ、透明度、耐久性、審美性、防汚性において優れている。
いかがでしたか？
笑った時の口元の印象はとても大切です。
美しい白い歯は自信を与えてくれ、気持ちまで明るくしてくれるものです。
セラミック治療は決して高い治療ではありません。
銀歯⇒虫歯⇒銀歯のサイクルを断ち切ることは自分の歯と健康を守ることにつながるのです。
