ハイブリッドセラミックとはなんですか？ blog
2015.12.08
セラミックにはいくつかの種類がありますが、その中で最も一般的なのがハイブリッドセラミックです。
ただし、「一般的＝最も優れている」というわけではなく、さらに上に位置するのがオールセラミックです。
ここでは、ハイブリッドセラミックをテーマにして、その特徴と説明、さらには上位にあたるオールセラミックとの比較も交えて解説していきます。
１. ハイブリッドセラミックとは？
素材として、プラスチックとセラミックの両方が使用されていることから、ハイブリッドの名が付けられています。
元々セラミックというのは、保険適用外であるため、費用が高額になるのが欠点と言われています。
とは言え、治療の後が目立たないセラミックは魅力的ですね。
ハイブリッドセラミックは、被せものに対して日常での歯の白さを再現しているものの、最高峰にあたるオールセラミックに比べると、美しさは劣ります。
しかし、その分費用が安くなるため、お値打ちで一般的なタイプとして人気があるのです。
２. 金属アレルギーにならない？
ハイブリッドとは言っても、金属を使用していない場合は、金属アレルギーの心配はありません。
ただし、素材としてプラスチックを使用しているため、レジンアレルギーの場合は使用できません。
ちなみに、レジンアレルギーというのは、プラスチックアレルギーのことです。
また、中には金属を使用したハイブリッドセラミックも存在しますが、その場合は、金属アレルギーの旨を担当歯科医に伝えておけば、問題なく対処することが可能です。
一般的には、金属を使用する場合、アレルギー反応を起こさないチタンを用いるケースが多いです。
３. 保険適用のプラスチックもあるけど同じなの？
治療の際、詰めものや被せものとして、レジン、いわゆるプラスチックを用いることがあります。
そこで疑問になるのが、ハイブリッドセラミックのレジンと、治療時のレジンが同じかという点です。
何しろ、治療時に使うレジンは保険対象となるため、これが同じであれば、納得できない気持ちもあるでしょう。
結論を挙げれば、もちろんこれらのレジンは全く違います。
保険適用外となるハイブリッドセラミックに使用されるレジンの方が、質の高いものを使用しています。
この差が実感できるのが強度であり、保険適用のレジンよりも、こちらの方が強度に優れているのです。
４. オールセラミックよりも劣る点は何？
オールセラミックとハイブリッドセラミックは、よく比較されます。
では、実際にハイブリッドセラミックが、オールセラミックよりも劣っている点を挙げていきます。
まず、ハイブリッドセラミックは変色することがあります。
これは、プラスチックを使用しているのが原因で、長期間使用していると、どうしても変色してしまうのです。
また、金属を使用した場合には、歯茎や変色することがありますし、肝心の見栄えにおいて、歯の白い透明感を再現できないこともあり、これらの点で劣っています。
５. オールセラミックとどちらがいい？
オールセラミックかハイブリッドセラミックか、多くの人がこの二択で迷います。
しかし、どちらがいいと言うという決定打はなく、漠然的な回答ですが、好きな方を選ぶのがベストです。
と言うのも、単に性能だけで比較すれば、外見も質も、全てにおいてオールセラミックが上回っています。
ただし、その分費用が高くなるため、この費用の差をどう考えるかで決まります。
とにかくでき得る限り美しくしたい、いくらかかってもいい、そうであれば、オールセラミック一択になります。
しかし、費用の差や予算において支障があれば、ハイブリッドセラミックでも充分な役割を果たしてくれます。
まとめ
いかがでしたか？
最後に、ハイブリッドセラミックとは何かについてまとめます。
- ハイブリッドセラミックとは？ ：プラスチックとセラミックの両方が使用され、それが名前の由来でもある
- 金属アレルギーにならない？ ：金属を使用する場合はチタンなどで対処可能。問題はレジンアレルギー
- 保険適用のプラスチックもあるけど同じなの？ ：全く異なり、強度の面で格段に優れている
- オールセラミックより劣る点は何？ ：見栄え、変色してしまう点。金属を使用する場合は歯茎が変色する
- オールセラミックとどちらがいい？ ：単純に質ならオールセラミック。ただし、費用の差も判断材料になる
これら５つのことから、ハイブリッドセラミックとは何かが分かります。
最も一般的になっている理由は、費用と質におけるコストパフォーマンスが優れている点にあります。
また、単に質や見栄えだけを追求した場合、オールセラミックに劣るのも事実です。
このため、今回紹介したハイブリッドセラミックの特徴や説明を参考に、あなたが満足できないのであれば、オールセラミックをおススメしますし、そこまでのこだわりがないのであれば、ハイブリッドセラミックでも充分な美しさを再現することが可能です。
