メタルボンドとは何ですか? blog

2015.12.17

メタルボンドは、虫歯治療の際などに使う被せもので、セラミック治療の一種になります。
ただ、オールセラミックやハイブリッドセラミックに比べると、知らない人が多いのが事実です。
そこで、ここではメタルボンドをテーマにして、その特徴や、他の被せものとの比較も交えながら、解説していきます。
これを知ることで、セラミック治療の選択の幅が増えることにもなります。

1. メタルボンドの特徴

メタルボンドは見える表面にセラミック使い、見えない内側に金属を使ったタイプのセラミックです。
銀歯のように金属を使用しているものの、見栄えのよさを治療の意味に含んでいるため、保険の適用外です。
セラミックは欠けるという欠点がありますが、メタルボンドは金属を使用しているために頑丈です。

また、表面はセラミックで作られているため、見た目は美しく、違和感ない白さを実現できます。
ただし、金属が使用されている分、金属アレルギーを持っている人には不向きですし、オールセラミックのような100%セラミックのタイプと比較すると、美しさは確実に劣ります。

2. メタルボンドの欠点

メタルボンドは、よく言えば万能で、悪く言えば中途半端な存在になります。
金属を使っている点では、銀歯のような硬さを誇っていますが、それが金属アレルギーの人にはネックです。
見た目はセラミックで白く見えるものの、内側は金属なので、口内の状態によっては金属が見えてしまいます。

さらに、金属の頑丈さを持っているものの、セラミック部分の硬さは従来のセラミックと同様のため、あまりに強い力で噛んでしまうと、セラミックの部分が欠けることもあります。
また、オールセラミックよりも安いものの、保険適用外の時点で、高額には変わりありません。
つまり、金属とセラミックの長所を持っているものの、同時にそれぞれの短所も持ってしまっているのです。

3. オールセラミックとの比較

単に美しさで言えば、オールセラミックには遠く及びません。
歯茎が痩せてしまうことで、金属が見えてしまうこともありますし、見た目自体も劣ります。
しかし、保険が適用できないとは言え、最高峰のオールセラミックよりは安いという利点があります。

また、金属を使用しているため、硬さにおいてはオールセラミックを上回る頑丈さを誇っています。
純粋に美しさの一点だけで検討すれば、オールセラミックの方が勝りますが、オールセラミックはセラミックの中でも、費用が高額になります。
このため、メタルボンドは、比較的費用の安いセラミックとしての価値があるのです。

4. ハイブリッドセラミックとの比較

二つの素材が混ざっている点では、ハイブリッドセラミックとメタルボンドはよく似ています。
しかし、ハイブリッドセラミックは、セラミックをベースに、プラスチックや金属を混ぜているため、メタルボンドのように外側と内側で姿が変わることはありません。
その意味では、見栄えはメタルボンドの方が劣りますが、頑丈さにおいてはメタルボンドの方が上になります。

ハイブリッドセラミックは、セラミックとプラスチックを混ぜてあるのが基本のため、金属を使用しているメタルボンドの方が、硬くて頑丈に仕上がっているのです。
ちなみに、ハイブリッドセラミックにも金属を混ぜたタイプが存在します。

5. 銀歯との比較

銀歯は金属が剥き出しになっているため、見栄えとしての効果は一切ありません。
このため、被せものにおいて見栄えを追及するなら、比較するまでもなくメタルボンドの方が上になります。
ただし、銀歯は保険が適用できるため、費用が安いというメリットを持っています。

メタルボンドはオールセラミックほど高額にならないものの、保険が適用されない時点で、銀歯よりも高額です。
このため、銀歯とメタルボンドを比較する際は、費用と見栄えのどちらを最優先するのかで決まります。
費用を抑えたいなら銀歯一択ですし、見栄えのよさが少しでも重要ならメタルボンドにするべきです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、メタルボンドは何かについてまとめます。

  1. メタルボンドの特徴 :外側をセラミック、内側を金属にしたタイプ。金属を使用しているため、頑丈さが利点
  2. メタルボンドの欠点 :保険適用外、金属アレルギーの人には使えない、他のセラミックに美しさで劣る
  3. オールセラミックとの比較 :美しさでは確実に劣るが、オールセラミックより費用が安いのが魅力
  4. ハイブリッドセラミックとの比較 :ハイブリッドにも金属を使用したものがあるが、メタルボンドの方が頑丈
  5. 銀歯との比較 :費用の安さなら銀歯の方が上。見た目の美しさならメタルボンドの方が上になる

これら5つのことから、メタルボンドは何かについて分かります。
今はオールセラミックが主流になりつつありますし、メタルボンドとの費用の差も縮まりつつあります。
このため、メタルボンドに魅力を感じない人もいるでしょうが、メタルボンドには頑丈という利点があります。
今回紹介した内容で、メタルボンドの特徴や、他のセラミックとの比較ができるため、セラミック治療を検討する際は、メタルボンドというタイプがあることも知っておくと便利です。