インプラントは保険適応しますか? blog

2016.02.09

インプラント治療は高額なので、保険が適用されるか気になる人も多いと思います。
ちなみに、結論を言ってしまうと、インプラントでは保険が適用されないケースが大半です。
また、場合によっては保険が適用されることもあり、基準が分かりにくいというのが正直なところです。
そこで、ここではインプラントと保険適用に関して、詳しく説明していきます。

保険適用されない理由

インプラントが保険適用されないのは、自由診療の形をとっているからです。
つまり、必ずしも治療が必要なわけではなく、自主的に治療するスタイルだからと判断されているのです。
例えば、歯を失ったという理由で治療する場合、その方法はインプラントだけではありません。

このため、敢えてインプラントを選択する必要がないということになり、
敢えてインプラントを希望するのは、美容目的を兼ねていることになるからです。
そもそも保険適用のルールとして、生活上に最低限必要な治療費のみというのが基本ですから、
見た目の美しさが特徴のインプラントは、保険の対象外になってしまうのです。

保険適用されるケース

上記のルールに基づき、インプラント治療が必要だと認められた場合にのみ、保険が適用されます。
ただし、その基準は医師や個人の判断ではなく、国が定めた基準を満たしている必要があります。
最も、これは平成24年に定められたことであり、それ以前は例外なく保険適用外になっていました。

要するに、敢えてインプラントを必要としない場合は保険が適用されないですが、
インプラントが必要だと判断された時は、保険が適用されるわけです。
しかし、判断の基準は現状ハードルが高く、まず保険適用はされないと思った方がいいでしょう。

保険適用のための基準

保険が適用されるのは、次の基準に該当する場合のみになります。
病気や事故により顎骨の1/3以上が欠損してしまっている場合や、上顎の1/3以上が連続的に欠損し、
さらに鼻腔や副鼻腔に繋がっていると判断された場合です。

また、生まれつきの病気で顎の骨が不完全だったり、1/3以上が連続的に欠損している場合です。
これらに該当するケースにおいては、インプラントが必要とみなされ、保険が適用されます。
つまり、病気や事故が関わってこない限り、インプラントは保険が適用されないのです。
もちろん、これらの基準が該当するかどうかは、医師の診察で証明される必要があります。

保険適用となる場合の注意点

仮にあなたがインプラントを希望したとして、それが病気や事故が原因での希望なら、
上記で説明した条件を満たしていれば、保険が適用されます。
ただし、保険が適用される場合も、適用されるのはあくまで治療費のみになります。

と言うのも、インプラント自体は治療費以外にも費用がかかります。
人工の歯の素材の材料費、初診料、後のメンテナンス、入院が必要になった際には入院費もかかります。
これらはいずれも、治療費には該当しないため、例外なく保険の適用外になります。
その意味では、例え保険が適用されたとしても、従来の治療に比べると高額な費用になると言えます。

医療費控除について

保険とはテーマがそれますが、病院の治療費に関わるルールとして、医療費控除というのがあります。
これは、納税者とその家族が病院で治療を受けた際、年間の医療費が10万円を超えた場合は、納めた税金の額の一部が還付されるというものです。
大きな病気を経験した人は、この手続きをした記憶がある人もいるのではないでしょうか。

この医療費控除においては、インプラントも対象となるため、このことは知っておいてください。
ちなみに、インプラント治療は1本につき相場が30万円から40万円ほどになります。
このため、治療期間を視野に入れたとしても、ほぼ確実に医療費控除の条件に該当してきます。
もちろん、それを証明する必要はあるため、治療の際には領収書を必ず受け取るようにしてください。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、インプラントは保険適用するのかについてまとめます。

  1. 保険適用されない理由 :自由治療な上、美容目的も兼ねているため、基本的には保険適用されない
  2. 保険適用されるケース :国が定めた基準を満たし、インプラントが必要とみなされた場合は適用される
  3. 保険適用のための基準 :事故や病気が原因での治療であることが絶対条件。条件は細かく存在する
  4. 保険適用となる場合の注意点 :保険適用となるのは治療費のみで、それ以外の費用は適用外
  5. 医療費控除について :医療費の一部が返ってくる制度。これはインプラントにも適用される

これら5つのことから、インプラントは保険適用するのかについて分かります。
少なくとも、加齢が原因でのインプラントでは保険は適用されないため、
インプラントは保険適用外という印象が強いのです。
このため、費用が高額になるのが事実ですし、その高額さこそが、現状のインプラントの欠点でもあるのです。