インプラント治療の代表的な流れを教えて下さい blog

2016.02.16

インプラント治療は一度で終わらず、何回かに分けて治療を受けることになります。
また、治療期間も長いため、入れ歯に比べると治療期間も治療内容も全く異なります。
ここでは、そんなインプラント治療の流れを説明し、治療内容や期間についても説明していきます。
また、インプラント治療をおススメできない人についても触れていくため、合わせて参考にしてください。

インプラント治療をおススメできない人

そもそも、インプラント治療は誰にでも受けられる治療ではなく、決して万人向けというわけではありません。
糖尿病や高血圧を患っていたり、全身に疾患のある場合は治療を受けられないケースもあります。
また、喫煙する人やアルコールを摂取する人、妊娠している女性も同様です。

これは、インプラント治療後に細菌に感染する可能性を考慮してのことです。
つまり、これらのタイプに該当する患者さんは細菌に感染しやすいため、治療をおススメできないのです。
また、インプラントは歯茎が健康であることが前提であるため、口内の状態によっても治療できなくなります。

精密検査

治療の第一段階で、骨格や噛み合わせなどをチェックします。これは、治療方針を決める判断材料になります。
また、カウンセリングも兼ねているため、インプラント治療ができるかどうかも、ここで判断されます。
検査方法はCTやレントゲンを用いた本格的なものとなります。

ちなみに、骨の強度によってはインプラント治療ができないケースもあり、
その際はインプラント治療前に造骨手術を行って対応します。
この場合、別の治療が増えることになるため、従来よりも費用や治療期間が長くなります。

一次手術

治療の第二段階です。実際には手術は二度行われるのが一般的であり、これが一次手術になります。
ここでは、歯茎に穴を開けてインプラントを埋め込みます。これが最終的に歯根の役割を果たします。
手術自体は1時間から2時間ほどが主ですし、全身麻酔を必要とするような大掛かりなものではありません。

入院も必要ないですし、麻酔の効果で痛みをほとんど感じることなく手術できます。
ただし、手術後においては治癒期間が必要となり、この期間は治療が一次ストップされます。
治癒期間はおよそ3ヶ月から半年ほどになり、治癒期間を終えた後に次の段階の治療にすすみます。

二次手術

治療の第三段階です。治癒期間を経て、インプラントが完全に定着したタイミングで行われます。
手術内容はアバットメントの装着で、これはインプラントと人工の歯の連結の役割を果たします。
イメージを挙げると、インプラント治療においては、歯根と歯は直接つなげることができないのです。

このため、歯根と歯をつなげるためのものが必要になってきます。
つまり、ジョイントの役割をするものが必要になるのですが、それがアバットメントです。
手術後は例によって期間を空けることになり、一般的にはおよそ1週間から6週間になります。

人工の歯を装着する

治療の第四段階であり、これが治療としては最後の段階になります。
人工の歯を装着すれば治療は完了ですが、歯の色や形も、患者さんごとに合ったものが提案されます。
また、歯の素材を選択することもできるため、担当の歯科医と相談しながらの流れになります。

素材としては、セラミックや金属など、従来の被せ物と同じ選択肢の中から決めることになります。
もちろん、素材ごとに費用も異なりますし、素材自体の特徴も異なるため、
費用、メリット、デメリットを考慮した上で素材を決めることになります。

治療後の通院

治療後も通院が必要となり、これはメンテナンスが必要になることが理由です。
噛み合わせのチェックを含めた調整、さらには口内のクリーニングなどを行います。
特に、歯周病が発生してしまうと最終的にインプラントが抜け落ちてしまうこともあります。

そういった治療後の事故やトラブルを予防する上でも、メンテナンスは大変重要になってきます。
通院の頻度は定められていませんが、理想としては3ヶ月ごとにメンテナンスを行うことです。
少なくとも年に1回か2回はメンテナンスを受けた方がいいでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、インプラント治療の代表的な流れについてまとめます。

  1. インプラント治療をおススメできない人 :糖尿病、高血圧など、インプラントをおススメできない人もいる
  2. 精密検査 :CTやレントゲンを用いた検査。ここで治療の有無、治療方針や費用などの説明も受ける
  3. 一次手術 :インプラントを骨に埋め込む。術後は治癒期間が必要となり、その後、二次手術に入る
  4. 二次手術 :アバットメントを装着する。アバットメントはインプラントと人工の歯を連結するためのもの
  5. 人工の歯を装着する :歯の形や色を調整し、素材も決める必要がある。治療自体はここで完了
  6. 治療後の通院 :メンテナンスの意味で、治療後も一定期間ごとに通院が必要になる

これら6つのことから、インプラント治療の代表的な流れについて分かります。
流れとしてはこのような形になりますが、全体を含めた治療期間は、一般的に半年から10ヶ月ほどです。
治療としては長期になりますが、治療後は天然の歯と変わりない感覚で日常生活を送ることが可能です。