歯が痛い時は温める?冷やす? blog

2016.03.10

歯が痛い時に温めるべきか冷やすべきか、これは歯痛への対処を考えた際、よく挙げられるテーマです。
どちらも効果的な気がしますが、人によって意見が異なるため、実際どちらが正解か分かりにくいですね。
温めるべきか冷やすべきか、ここではその二択において、正しい結論と理由を解説していきます。

1. 冷やすのが正解

結論を先に言うと、歯が痛い時には冷やすのが正解です。
この根拠を知るには、そもそも痛みを感じる時の身体のメカニズムを考える必要があります。
歯の内部には血液が流れているわけですが、血液の量が多くなると、神経が圧迫されます。

そして、この神経の圧迫が、痛みとして身体に表れるのです。
と言うことは、血液の流れを落ち着かせることができれば、痛みが治まることになります。
これは炎症と全く同じで、冷やすことで血液の流れが遅くなるため、その結果、痛みが治まるのです。

2. 温めるのはなぜダメか

歯が痛いと感じるのは、血液の量が多くなっているための神経の圧迫が関わっています。
温めた場合、血行が良くなるため、むしろ痛みが増してしまうのです。
ちなみに、入浴すると血行が良くなりますが、この身体のメカニズムを想像してみてください。

歯が痛い時に温めるのは、これと全く同じことをしているのです。
つまり、患部を温めることでその箇所の血行が良くなるため、より一層神経が圧迫されます。
そして、より一層神経が圧迫されるということは、より痛みが増すのとイコールになるのです。

3. 正しい冷やし方

歯が痛い時には冷やすのが正解と言いましたが、今度はどう冷やすのが正しいかを考えてみます。
ここでやってはいけないのが、氷などを含んで直接患部を冷やすことです。
直接冷やした場合は刺激が強くなり、この場合もさらなる痛みを引き起こすことがあるのです。

正しい冷やし方は、冷たいタオルや冷えピタを使って頬の外側から冷やすことです。
こうすることで、過剰な刺激を与えることなく、患部を冷やすことができるのです。
特に、知覚過敏になっている場合は、直接冷やすことで激痛を感じてしまうため、注意してください。

4. うがいについて

歯が痛い時の応急処置として、うがいもその一つに含まれます。
ただし、うがいの場合はぬるま湯が望ましく、冷たい水でのうがいはおススメできません。
なぜなら、うがいは口内に水を含むため、冷たい水だと刺激が強すぎるのです。

少々紛らわしいですが、歯痛は冷やすのが正解ながらも、うがいだけはぬるま湯で行ってください。
要するに、いくら冷たくても、患部に直接刺激を与えてしまうのはNGということです。
その意味では、冷たい食べ物や飲み物も必ず控えてください。

5. 冷やして痛みが治まった後は

冷やして歯痛が治まったとしても、治療の意味では何の効果もありません。
あくまで一時的に痛みを治めただけであり、言ってみれば、痛み止めによる応急処置のようなものです。
このため、痛みが治まった後は歯科医院に行き、しっかりと治療してください。

そうしないと、再び痛みに襲われることもありますし、根本的な症状は悪化するばかりです。
また、いくら冷やしても痛みが治まらない場合は、痛み止めなど、他の応急処置を試してみてください。
冷やすことで治療しているわけではないので、歯の状態によっては、冷やしても効果が薄い時があるのです。

6. 温めるとダメな理由から分かること

歯が痛い時に温めるのとダメなのは、血行が良くなってしまうからです。
つまり、温めることに限らず、血行が良くなる行動をしてしまうと、痛みが増してしまうのです。
ちなみに、それが該当するのは、入浴、飲酒、喫煙、運動の類です。

これを知っておかないと、せっかく冷やして歯痛を治めても、その後に入浴して、再び痛みに襲われるなんてこともあり得ます。
このため、単に温めるのがダメだと考えるのではなく、血行がよくなる行動全てがダメだと考えてください。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯が痛い時には温めるべきか冷やすべきかについてまとめます。

  1. 冷やすのが正解 :血液の流れを抑えることが歯痛の対処につながるため、冷やすのが正解
  2. 温めるとダメなのはなぜか :血行が良くなるため、より血液の流れが盛んになり、むしろ痛みが増す
  3. 正しい冷やし方 :直接ではなく、頬の外側から冷やす。濡れタオルや冷えピタなどが効果的
  4. うがいについて :直接口内に水を含むため、患部への刺激を考慮して、うがいはぬるま湯の方がいい
  5. 冷やして痛みが治まった後は :冷やすのは応急処置。治療の効果はないため、歯科医院での診察は必須
  6. 温めるとダメな理由から分かること :血行が良くなる行動はダメ。飲酒、喫煙、入浴、運動などが該当

これら6つのことから、歯が痛い時には温めるべきか冷やすべきかが分かります。
正解は冷やすことですが、冷やし方にもコツがあり、直接患部を冷やすのは逆効果なので注意してください。
最も、直接冷やすことで痛みが治まることはあるものの、知覚過敏だった場合は激痛を招きます。
このため、単に冷やすのが正解と考えるのではなく、同時に正しい冷やし方も知っておく必要があるのです。