熱いものがしみる場合は、どんな歯の病気が考えられる? blog

2016.03.22

熱いものがしみた時、口内に何らかの問題があるのは間違いありません。
そして、それが虫歯なのか何なのか、肝心の原因が分からないと気になってしまいますね。
そこで、こうした場合に考えられる歯の病気をいくつか紹介します。
つまり、熱いものがしみた時は、今回挙げた病気の可能性が高いことになります。

1. 虫歯

虫歯は進行度によって自覚症状は全く異なり、熱いものがしみた時は重度の虫歯の可能性が高いです。
ちなみに、初期段階では冷たいものがしみやすい特徴があります。
虫歯が進行すると、虫歯菌はどんどん歯の奥に侵入し、やがて神経にまで達してしまいます。

歯の表面のエナメル質、これが進行するとその奥にある象牙質、さらに進行すると歯の神経にまで達します。
この状態になると、常にズキズキと激しい痛みを感じ、さらに熱いものがしみるようになるのです。
このため、熱いものがしみる状態の虫歯であれば、神経を抜く必要があるほどの重度の虫歯が予想されます。

2. 被せ物に問題がある

虫歯治療などの際、最終的に被せ物をしますが、これが原因で熱いものがしみている可能性もあり、最も考えられる被せ物は銀歯です。と言うのも、銀歯の素材は金属だからです。
真夏の鉄板を考えると想像しやすいですが、金属というのは熱を伝えやすい特徴があります。

つまり、熱いものを食べた際の熱に銀歯が反応し、その奥にある神経に熱を伝えているわけです。
これによって、しみるという現象が引き起こされているのです。
この場合、被せ物だから仕方ないと我慢せず、歯科医院に行って相談するようにしてください。

3. 歯髄炎

虫歯や歯周病のような聞き慣れた病名ではないため、この病気自体を知らない人も多いです。
歯髄とは歯の神経のことであり、歯髄炎は歯の神経が炎症を起こす症状です。
歯髄炎を引き起こす要因は、重度の虫歯、重度の歯周病、さらには歯が割れているなどの外傷もあり得ます。

そして、歯髄炎は虫歯や歯周病同様に、進行するというやっかいな特徴を持っています。
ちなみに、熱いものがしみると言うのは、歯髄炎における初期段階の自覚症状です。
これを放置してしまうとさらに進行し、昼も夜も常に激痛を感じる状態になってしまいます。

4. 根管治療の影響

根管治療と言うのは、細菌に感染した神経などを除去する、歯の根にあたる部分の治療です。
これは治療そのものの難易度が高く、歯科の世界でも難しい治療の一つに挙げられます。
何しろ、歯の神経の形は人それぞれ異なっており、中には複雑な形をした神経の人もいるのです。

この場合、治療時に細菌を全て除去できず、細菌が残ってしまっていることがあります。
そうなると、熱いものがしみるという自覚症状が表れるのです。
対処としては、再度根管治療を行うか、もしくは歯の神経を完全に除去することです。

5. 自然治癒は不可能

上記のいずれの場合であっても言えることは、自然治癒は不可能だということです。
つまり、熱いものがしみる時は、一刻も早く歯科医院に行って治療する必要があります。
さらに言えば、熱いものがしみるのは歯が相当深刻な状態であり、そのまま放置するのは厳禁なのです。

とは言っても、時間やタイミングによっては、すぐに歯科医院に行くのが不可能なこともあるでしょう。
そういった場合は、痛み止めを飲むなどの応急処置で自覚症状を抑えてください。
最も、応急処置は治療の効果は全くないため、できるだけ早く歯科医院に行ける時間を確保してください。

6. 熱いものがしみるのは歯の危険信号

熱いものがしみる時に考えられる歯の病気をいくつか挙げましたが、どの可能性だった場合も症状は深刻です。虫歯であれば、重度のレベルになります。
被せ物が原因の場合、改善しない限り回復は見込めません。

歯髄炎であれば、熱いものがしみるだけでなく、常に激痛に襲われる症状に進行する可能性もあります。
根管治療の影響であった場合も、細菌が残っていることで、さらに症状が悪化するケースがあります。
つまり、熱いものがしみるという時点で、それは歯の危険信号なのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、熱いものがしみる場合はどんな病気が考えられるかについてまとめます。

  1. 虫歯 :重度の虫歯だと熱いものがしみる。この場合、神経まで虫歯菌に侵されていることが多い
  2. 被せ物に問題がある :銀歯を使用していると起こりやすい。金属は熱を伝えやすいという特性が影響
  3. 歯髄炎 :歯の神経が炎症を起こす病気。熱いものがしみるのは初期段階。放置するとさらに進行する
  4. 根管治療の影響 :根管治療は難易度の高い治療。細菌が残っていると、熱いものがしみることがある
  5. 自然治癒は不可能 :どの症状においても言えるのは、いずれも自然治癒は不可能
  6. 熱いものがしみるのは歯の危険信号 :どの症状においても言えるのは、いずれも症状は深刻である

これら6つのことから、熱いものがしみる場合はどんな病気が考えられるかが分かります。
どの病気であったとしても、熱いものがしみるのは深刻な症状の可能性が高いです。
さらに進行すると、場合によっては眠れないくらいの激痛に見舞われることもあるのです。
このため、熱いものがしみると少しでも感じた場合は、すぐに歯科医院で治療を受けてください。