セラミックは普通の銀歯と比べてどんなメリットがあるのですか? blog

2016.04.05

現在被せ物の主流はセラミックになっており、銀歯を希望する人が年々少なくなっています。
それはセラミックが銀歯よりも被せ物として魅力があると言う証明でもあります。
ちなみにセラミックが人気なのは、銀歯が持つデメリットを感じさせないことが要因です。
では具体的に銀歯と比較してセラミックのどこが優れているのか、そのメリットを説明していきます。

1. 見栄えの差

銀歯は被せ物としての役割のみに特化した構造になっているため、美しさは考慮されていません。
このため、治療後の被せ物としては役立つものの、それが露呈する見栄えの悪さが欠点です。
一方セラミックは被せ物としての効果はもちろんですが、見栄えの美しさにもこだわっているのです。
つまり、見た目の点でセラミックは銀歯に大きく勝っています。

被せ物と分からないほどの見た目、天然の歯と変わらないくらいの美しさ、これがセラミックの特徴であり、銀歯と比較した際の最大のメリットにもなります。
セラミックなら引け目を感じずに人前で笑顔を見せることができるのです。
このため、特に女性の患者さんはセラミックを希望することが多いのが現状です。

2. 虫歯のなりにくさの差

銀歯が二次虫歯を引き起こしやすいのは、どうしてもピッタリ装着しにくいことが理由の一つです。
金属と歯と言うのは相性が悪く、うまくくっつきにくいために隙間ができやすいのです。
そうなるとできた隙間に虫歯菌が侵入しますし、銀歯そのものに細菌が付着することもあります。
このため銀歯を長期間使用していると、どうしても虫歯になりやすい欠点があるのです。

一方セラミックは、そんな銀歯が持つデメリットも解決しています。
セラミックと歯の相性の良さから、隙間ができにくいという特徴がありますし、セラミックは材質上プラークが付着しにくいと言う特徴も持っているのです。
このため、銀歯に比べて二次虫歯を引き起こす可能性が圧倒的に低いのです。

3. 被せ物としての寿命の差

残念ながらどちらも永久に被せ物として使えるわけではなく、寿命が存在します。
銀歯の場合はそれが5年ほどと言われており、かなり短くなっています。
これは金属が少しずつ溶けることや、歯とくっつけている接着剤の劣化が原因です。
また、口内の状態によっては寿命以前に銀歯が取れてしまうこともあります。

一方セラミックの寿命はその倍の10年ほど持つと言われており、劣化がないことが大きな理由です。
単純に数字も倍ですが、それ以上に10年の間安定した状態を保てる点も魅力です。
虫歯になりにくく見栄えも美しい、さらに変色もない清潔な状態で10年使えるわけです。
つまり寿命が長い点も魅力ですが、安定してそれだけの期間使用できる点も大きなメリットです。

4. 金属をしていないことの差

オールセラミックを希望した場合は、素材に一切金属を使用していないことになります。
一方銀歯は名前のとおり金属の塊のようなもので、一切金属をしないオールセラミックとは対称的です。
この金属を使用しているか、していないかの違いが、セラミックが銀歯に勝る点でもあるのです。
まず、金属アレルギーの人でもオールセラミックなら安心して使えることが一つです。

二つ目は見栄えに関わることですが、金属の影響による歯茎の変色を防げます。
さらに上記で挙げてきたことと重複しますが、プラークが付着しにくい点もセラミックの特徴です。
このように金属に比べてセラミックに勝る点は多くあり、同時にそれが銀歯に勝るセラミックのメリットです。
硬さ自体は金属の方が上ですが、セラミックも充分硬い上にジルコニアを希望すればさらに硬くできます。

5. セラミックには種類がある

これはセラミックの特徴を挙げたことですが、使用するセラミックのタイプには種類があるのです。
完全にセラミックにこだわるならオールセラミック、費用を若干抑えるなら金属などの混ざったハイブリッドセラミックがあります。

例えば金属アレルギーがない患者さんなら、ハイブリッドタイプを選択する方法もあるわけです。
銀歯の場合はそれ一択になるものの、セラミックは選ぶ幅が多いのも特徴です。
どこまで美しさにこだわるか、費用とのバランスを考慮して患者さん自身で種類を選ぶことができるのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、セラミックの銀歯と比較した際のメリットについてまとめます。

  1. 見栄えの差 :セラミックは天然の歯と同じ美しさを誇り、被せ物をしているコンプレックスも感じない
  2. 虫歯のなりにくさの差 :プラークが付着しにくく歯にピッタリ装着できるため、銀歯より虫歯になりにくい
  3. 被せ物としての寿命の差 :銀歯の平均寿命はおよそ5年。セラミックはその倍は期待できる
  4. 金属を使用していないことの差 :オールセラミックなら金属アレルギーの人でも安心して使える
  5. セラミックには種類がある :オールセラミック、ハイブリッドセラミックなどの種類を選択できる

これら5つのことから、セラミックの銀歯と比較した際のメリットについて分かります。
費用が高いのがネックのセラミックですが、見た目が美しい上に寿命も長いため、実用性を考えればむしろ銀歯よりもお得だという声もあるのです。
高いと言う欠点だけに注目せず、こうしたメリットを考えてみるとセラミックの人気にも納得できますね。