奥歯をセラミックにしても割れませんか? blog

2016.04.12

セラミックは割れるイメージがあるため、奥歯として使用にするのは抵抗がある人が多いです。
とは言え、見た目の美しさは魅力的ですし、割れる心配がなければ奥歯でもセラミックにしたいところです。
そこで、ここでは奥歯をセラミックにした際の割れる危険性について考え、奥歯をセラミックにすることは正しい判断なのかについて説明していきます。

1. 割れるが対処はできる

確かにセラミックは割れる可能性がありますし、単純な強度で言うなら金属の方が上です。
実際に割れたと言う意見はありますし、奥歯は強い力が掛かるために割れやすいのも事実です。
しかしだからと言ってセラミックがダメなわけでなく、対処することも可能です。
例えば中身に金属を使用したメタルボンドを使用するという方法があります。

また、強度自体を完璧にしたいならジルコニアセラミックを使うこともできます。
特にジルコニアはダイヤモンドの代わりに使用されることもありますし、割れないセラミックとして注目されています。
費用は高額になりますが、美しさと強度を兼ね揃えた、言わば完璧な被せ物です。

2. 割れるかどうかだけで判断しない

そもそも割れるかどうかだけを判断基準にして、奥歯の被せ物を決めるのは間違いです。
確かに強度で言えばセラミックよりも金属の方が上なので、それだけ考えれば銀歯がおすすめです。
しかし銀歯は二次虫歯になる可能性が高いですし、奥歯が虫歯になってしまうのは厄介ですね。
いくら割れなくても頻繁に虫歯になるのは厄介ですし、衛生面に問題が出てきます。

もちろん見た目も悪く、いくら目立たない奥歯でも笑顔を見せる時には気になってしまいます。
このように、単に割れにくいと言うだけで銀歯を選んでしまっては、全く別の理由で後悔してしまう可能性があるのです。
つまり、割れる可能性を考えるのも大事ですが、それだけで判断してしまうのは危険なのです。

3. セラミックが割れやすい人の特徴

セラミックが割れたと言う人は、実はそうなりやすい特徴を持っています。
例えば、歯ぎしりが強い人は歯をすり減らしているため、セラミックの部分だけが高くなって、そこを噛むことで割れてしまうことがあります。
同じように噛む力による割れの可能性を考えると、歯を食いしばるクセがある人も該当します。

食事で噛むのと食いしばって噛むのとでは、力の入り方が全く違います。
また、歯を食いしばった場合は、普段噛んだ時とは違った箇所に力が加わります。
その時にセラミックに強い力が当たってしまうと、割れてしまうことがあるのです。
普通に噛む分には問題ないため、現に食事中に割れると言う例はほとんど聞いたことがありません。

4. 金属アレルギーの人へ

金属アレルギーは銀歯でも起こるため、金属アレルギーの人はセラミックにするしかありません。
さらに、いくらセラミックでもハイブリッドセラミックやメタルボンドなど、少しでも金属が混ざった被せ物も金属アレルギーを引き起こす要因になります。
こうした場合はオールセラミックで対応するか、強度に心配があるならジルコニアセラミックがおすすめです。

プラスチックにすると言う選択肢もありますが、強度の点で不安ならこれは対象外になります。
特にジルコニアセラミックは天然の歯よりも硬いため、割れると言う心配を感じさせない被せ物です。
ちなみにジルコニアセラミックはこれらの質を誇っているため、費用が高いのが欠点です。
一般的な相場は従来のセラミックより2割ほど高く、保険も適用されません。

5. ジルコニアセラミックについて

上記までに何度もジルコニアセラミックが登場しましたが、聞き覚えがないと言う人も多いと思うので、ここでジルコニアセラミックについて簡単に説明しておきます。
一言で言うなら歯よりも硬いセラミックで、今回のように奥歯の被せ物としてよく使用されます。

従来のセラミックよりも透明感に欠けるため、見た目で言えばオールセラミックの方が自然です。
つまり、前歯のように目立つ箇所には不向きですが、硬い特徴から奥歯の被せ物に最適です。
ジルコニアセラミックが登場したことで、奥歯にもセラミックを希望した人が増えているのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、奥歯をセラミックにしても割れないかをまとめます。

  1. 割れるが対処はできる :割れることがあるのは事実。奥歯には硬いメタルボンドやジルコニアがおすすめ
  2. 割れるかどうかだけで判断しない :頑丈だからと言って銀歯を選択すると、二次虫歯などの問題が出る
  3. セラミックが割れやすい人の特徴 :歯ぎしりが強い人や、歯を食いしばるクセがある人は割れやすい
  4. 金属アレルギーの人へ :金属アレルギーは銀歯でも起こる。このため、必然的に金属の選択肢は消える
  5. ジルコニアセラミックについて :歯よりも硬くて審美性にも優れているため、奥歯の被せ物に最適

これら5つのことから、奥歯をセラミックにしても割れないか分かります。
そもそもセラミックの種類は一つではないため、奥歯に使うならそれに適したセラミックが存在します。
それがジルコニアであり、硬いメタルボンドでもあるわけです。
まずはセラミック全体を比較し、それらの中でこのように割れにくいセラミックを考えるのも一つの手です。