審美歯科治療に保険は適用されますか? blog

2016.04.21

審美歯科治療は歯の美しさが手に入ることから、大変魅力的な治療だと注目されています。
このため多くの人が治療に興味を抱いているものの、実際に治療を受ける人はまだ少ないのが現状です。
これは治療費が関係しており、高額な費用に抵抗を感じる人が多いのが理由になっています。
そこで気になるのが保険の適用の有無であり、ここで審美歯科治療と保険の適用について説明します。

1. 基本的に保険は適用されない

審美歯科治療では、基本的に保険は適用されません。
何より健康保険は、名前のとおり健康に関わらなければ適用されないため、美容目的に含まれる審美歯科治療においては適用外になっているのです。
例えばセラミックの場合、被せ物と言う点では健康に関わる問題なので、一見保険適用を想像しがちです。

しかし、保険適用となるには最低限の治療と言うキーワードが重要になっており、プラスαとして審美性の効果を持つセラミックは、保険の対象外になるのです。
銀歯は保険適用となりますが、これは銀歯に審美性がなく、最低限必要な治療と判断されているからです。
また、“基本的に”適用されないと言うだけあって、銀歯のように保険が適用されるケースもあります。

2. 保険が適用されるケース

審美歯科治療の全てが保険適用外とは限らず、上記で挙げたように銀歯は保険が適用されます。
また、その他の治療においても場合によっては保険が適用されるケースがあるのです。
例えば矯正治療では、顎変形症や疾患などが理由での矯正は保険が適用されます。
また、インプラントでも平成24年以降、事故や病気などが原因の際は保険が適用されるようになりました。

ただし、例え病気や事故が原因でも全てのケースに適用されるわけではなく、国が指定した明確な条件を満たしていなければ保険は適用されません。
このため、現状では保険が適用されるケースは稀であり、基本的に適用されないと考えた方が無難です。
一つの判断基準は審美性を目的にした治療かどうかであり、審美性目的なら保険は適用されません。

3. なぜ保険が適用されないのか

保険が適用されない理由を簡単に説明すると、それが健康とは無関係な治療だからです。
例えば風邪を引いて病院に行く場合、処方される薬は風邪を治すために必要ですね。
健康上の理由でその薬が必要なわけであり、この場合は健康に関わる治療となります。
つまりこの場合は保険が適用となり、実際にあなたが風邪で病院に行った際は毎回保険が適用されます。

一方、もっと綺麗になりたいと言って美容クリニックに行った場合は、目的はあくまで美容になります。
治療を受けないデメリットは美しさを得られないことであり、それは健康上とは何の関係もありません。
健康保険である以上、保険が適用されるのは健康に必要な最低限の治療の時だけなのです。
審美歯科治療の大半が後者の美容の例に該当しており、このケース同様に保険適用外になるのです。

4. 審美歯科治療のメリット

保険が適用されないので高額になるものの、審美歯科治療にはメリットもあります。
例えばセラミックの場合、銀歯と比べて審美性だけでなく、単に被せ物としても優れた点が多々あります。
インプラントは第二の永久歯と呼ばれるほどで、入れ歯と違い天然の歯を取り戻せる利点もあるのです。
つまり審美性に加えて機能性や実用性のレベルも高く、高額な費用に見合った満足が得られます。

では実際に審美歯科治療はするべきか、しないべきか?
それは人それぞれ答えが異なります。あなたがここで紹介したメリットに対して、高額な費用を支払ってでも手に入れたいかどうか、その気持ち次第で答えは変わります。
自分の身体にどれだけお金を掛けられるか、それが治療を受けるかどうかの判断ポイントになるのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、審美歯科治療は保険が適用されるかどうかについてまとめます。

  1. 基本的に保険は適用されない :基本的に適用されない。治療が必須なケースでは適用されることがある
  2. 保険が適用されるケース :一般的なのは銀歯。他に矯正やインプラントでも適用されることがある
  3. なぜ保険が適用されないのか :健康に関わる治療でないため。美容目的の治療は健康とは無関係
  4. 審美歯科治療のメリット :審美性だけでなく、機能性においても従来の治療方法を超える魅力がある

これら4つのことから、審美歯科治療は保険が適用されるかどうかが分かります。
現状では保険が適用されるケースはあるものの、その条件は非常に厳しいものになっています。
このため、患者さんとしては保険が適用されないと思っておいた方が確実です。
少なくとも審美性を求めて治療を希望するなら、100%保険は適用されません。

ただし、だからと言って審美歯科治療に魅力がないわけではなく、高額な費用に見合った美しさが手に入ることも事実ですし、日常生活での自信にも繋がります。
決してお得な費用ではないため、審美歯科治療を受けるべきかの判断のポイントは、どれくらい自分の身体にお金を掛けることができるか、これがキーワードになってきます。