ホワイトニングは痛くないですか? blog

2016.05.19

ホワイトニングは歯を白くする魅力的な治療ですが、その手段として薬剤を使用することになります。
そこで気になるのが、実際の治療の際に痛みを感じないかどうかです。
最も、「歯科医院の治療=痛い」というイメージを持つ人が多いため、痛みの有無が気になるのは当然です。
そこで、ここではホワイトニングで痛みを感じるかについて説明していきます。

知覚過敏による痛み

ホワイトニングで痛みを感じることはありますが、それは炎症などの類ではなく知覚過敏によるものです。
そもそも歯は刺激に敏感であり、冷たいものや熱いものなど、いわゆる温度ですら痛みの要因になります。
そういった痛みを感じる箇所は、神経はもちろんですが、歯の内層部分にあたる象牙質も同様です。
しかし、実際に日常生活で痛みを感じないのは、歯の表面にあるエナメル質が象牙質を保護しているからです。

逆に、何らかの理由でエナメル質が傷ついていたりする場合、象牙質に刺激が伝わり痛みを感じます。
この症状を知覚過敏と言い、知覚過敏はホワイトニングで使用する薬剤でも引き起こされます。
つまり、この例のようにエナメル質に護られずに象牙質が露出している場合、
ホワイトニングをすることで、知覚過敏によって痛みやしみを感じてしまうのです。

虫歯や歯周病による痛み

ホワイトニングをする上で絶対条件となるのが、口内が健康な状態であるということです。
つまり、虫歯や歯周病がある場合はそれらの治療が最優先となりますし、
仮に治療せずにホワイトニングを行ってしまった場合は、これも痛みを引き起こす原因になります。
ちなみに歯にヒビがあるなど、知覚過敏を引き起こす状態になっている際も、その治療が優先となります。

とは言え、元々エナメル質が薄いといった体質の患者さんもいますし、
口内が健康だからといって知覚過敏が絶対に起こらないとは限りません。
薬剤を薄くするなどの工夫はできるものの、
ホワイトニングで知覚過敏を引き起こす可能性はゼロとは言えないのです。

痛みが出た際の対処

知覚過敏は時間が経てば痛みは治まるものの、その痛みに対処する方法はあります。
まず、そもそも知覚過敏を引き起こさないよう、ホワイトニング後は冷たい飲食物を24時間は控えることです。
これは対処法というよりは予防法であり、徹底することで知覚過敏が起こる確率を下げることができます。
また、知覚過敏用の歯磨き粉を使って歯磨きしたり、フッ素ジェルを塗るのも効果的です。

知覚過敏用の歯磨き粉には硝酸カリウムが含まれており、これが刺激を軽減させてくれます。
フッ素ジェルはエナメル質を強化する効果があるため、これも知覚過敏対策としておすすめです。
これらの方法を使っても痛みが改善させない場合は、歯科医に相談してみてください。
痛み止めの処方など、何らかの対処方法を提案してもらえます。

知覚過敏が起きた後のホワイトニング

ホワイトニングは複数回行うものですが、仮に一回目を行った後に痛みを感じたとします。
痛みを感じた際の対処は上記で説明したとおりですが、その後のホワイトニングについても説明します。
例え知覚過敏が起きたとしても、痛みが改善されれば再度ホワイトニングをすることは可能です。

最も、日数を空けることは必要なものの、痛みが治まればホワイトニングを再び行うことができます。
治療が全て終われば知覚過敏に悩まされることもなく、普段どおりの日常生活を過ごせます。
ホームホワイトニングにも同様のことが言え、やはり日数を空けることで再度行うことが可能です。

痛みを感じやすい人の特徴

以下の症状に該当する人は、ホワイトニングで痛みを感じやすいので注意してください。
まず虫歯や歯周病がある人で、これは知覚過敏対策以前に、これらの治療を最優先するべきです。
次に、歯の先端部分が欠けている人です。衝撃による欠けはもちろん、
歯ぎしりなどが原因で欠けることもあり、象牙質が剥き出しになっているので知覚過敏を引き起こします。

同じように象牙質が剥き出しになっているケースとして、歯の表面にヒビが入っている人です。
ひびの程度によるものの、これが象牙質まで達していると知覚過敏の要因になります。
これらの症状に該当する人はホワイトニングで痛みを感じやすくなります。
症状によっては見た目で判断できないため、ホームホワイトニングでは特に注意が必要です。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、ホワイトニングは痛いのかについてまとめます。

  1. 知覚過敏による痛み :ホワイトニング剤が象牙質を刺激すると知覚過敏を引き起こし、それが痛みになる
  2. 虫歯や歯周病による痛み :これらの場合は、ホワイトニング以前に歯の治療が最優先になる
  3. 痛みが出た際の対処 :知覚過敏用の歯磨き粉の使用など。一向に改善されなければ歯科医に相談する
  4. 知覚過敏が起きた後のホワイトニング :痛みは一時的なもので、治まれば再度ホワイトニングできる
  5. 痛みを感じやすい人の特徴 :虫歯や歯周病がある人、歯が欠けている人、歯にヒビが入っている人など

これら5つのことから、ホワイトニングは痛いのか分かります。
ホワイトニングでは薬剤を使用する以上、知覚過敏による痛みやしみを感じることはあります。
知覚過敏は一時的なものなので、そこまで深刻に考える必要はありません。
ただし、虫歯などが原因で痛むとなると話は別なので、ホワイトニングを検討する際は、
単に痛みを心配するだけでなく、まずは口内が健康な状態にあるかを調べてもらってください。