インプラントのデメリットは何ですか? blog

2016.06.09

インプラントは、失った歯を取り戻せるといわれるほどの画期的な治療方法です。
人工の歯の根を埋め込むことで、天然の歯と変わらない見た目や実用性を実現しています。
このため、入れ歯やブリッジと比較すると様々なメリットがあるものの、当然デメリットもあるのです。
メリットばかりが注目されるインプラントですが、ここでは敢えてデメリットを挙げていきます。

1. 費用が高くて分かりにくい

インプラントは基本的に保険が適用されないため、治療費は高額になります。
歯科医院によって費用に差があるものの、一般的には1本30万円~45万円ほどが相場です。
このため、入れ歯に比べると費用が格段に高く、とてもお手軽な治療とは言い難いのが欠点です。

また、費用が高いだけでなく、分かりにくいのも現状のインプラントの欠点です。
と言うのも、インプラント治療は一度で終わらず、治療においていくつかの段階があるからです。
当然、治療の段階ごとに費用が発生するため、トータル費用が分かりづらいという問題があるのです。

2. 大掛かりな治療が必要

インプラントがお手軽ではないのは、費用の高さだけでなく治療内容にもいえることです。
MRIを用いた本格的な検査、カウンセリング、二度の手術、これら全てが治療の上で必要になるのです。
手術後は期間を空ける必要がありますし、最終的に長くて10ヶ月ほどの治療期間になります。

また、治療後もメンテナンスのための通院が必要になりますし、
少なくとも短期間で治療を終えたいと希望する人には、インプラントはおススメできません。
このため、インプラントをするには手術や長期間の通院に耐えられる体力も必要です。

3. 対応できる歯科医院が少ない

虫歯や歯周病の治療と違い、インプラントは高い技術や専門の機材を必要する治療です。
また、歯科医にも専門知識が必須になり、難易度の高い治療になるのです。
このため、全ての歯科医院でインプラントできるわけではなく、対応できる歯科医院が限られます。

つまり、人によっては遠くの歯科医院に行かなければならないこともあり、
さらに治療期間も長いため、通院する手間も掛かります。対応できる歯科医院が少ないため、
近くの歯科医院に行くような感覚で、気軽に治療を受けられないのが欠点です。

4. 持病によっては治療を受けられない

インプラントは全ての人が受けられる治療ではなく、健康状態によってはインプラントできません。
それは口内に限ったことではなく、持病によって治療を受けられないことがあるのです。
例えば、骨粗しょう症で骨密度が低下している人や、全身疾患がある人などです。

骨密度が低下していると、インプラントと骨が結合しにくいことが問題になりますし、
全身疾患があることで、手術時の出血が止まらなくなることがあるのです。
また、心臓病や糖尿病を持っている場合も、インプラント治療を受けられないことがあります。

5. 情報収集が必要

インプラントを希望する場合、まずはインプラントができる歯科医院を探す必要があります。
また、手術を伴う治療になるため、単に対応している歯科医院を探すのではなく、
信頼できる歯科医院を見つけて選ぶ必要があるのです。

近くであれば近所の評判、遠くであればネットの口コミや歯科医院のHPなどで情報収集を行います。
本来、歯科医院に行くのに情報収集してから行く人は少ないですし、これが一つの手間になります。
とは言え、粗悪な格安インプラントなどの問題もありますし、歯科医院選びは重要です。

6. 歯根膜を失う

インプラント治療をすると、歯根膜という組織を失うことになります。
これが、私生活や衛生面において支障をもたらします。
まず、歯根膜は食感や味覚を感じるキーになる組織のため、それを失うことで食事の満足度が下がります。

とは言え、この点に関しては硬い物を口にできる分、入れ歯に比べれば大きな問題ではありません。
しかし、歯根膜を失うことでもう一つ問題があり、それは歯周病を引き起こしやすくなることです。
歯根膜は骨への細菌の侵入を防ぐ役割を持っており、それを失うことで歯周病のリスクが高まるのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、インプラントのデメリットについてまとめます。

  1. 費用が高くて分かりにくい :保険が適用されないので費用が高く、トータルの費用も分かりづらい
  2. 大掛かりな治療が必要 :手術を伴う上、長期間の通院が必要になるため、治療のお手軽さはない
  3. 対応できる歯科医院が少ない :そもそもインプラント治療ができる歯科医院が少ない
  4. 持病によっては治療を受けられない :糖尿病、全身疾患などの人は、インプラントできないことがある
  5. 情報収集が必要 :信頼できる歯科医院を探す必要があるため、情報収集をしなければならない
  6. 歯根膜を失う :食事の満足度の低下、歯周病を招くリスクの増加に繋がる

これら6つのことから、インプラントのデメリットについて分かります。
どんな優れた治療にもメリットとデメリットがありますが、インプラントにおいても同じことが言えます。
メリットだけで考えるのではなく、デメリットも考慮した上で、治療を受けるかどうかを判断してください。