噛み合わせが悪くてもインプラントはできますか? blog

2016.06.16

インプラントは、治療後もメンテナンスで定期的に噛み合わせの調整を行います。
しかし、中には元々噛み合わせが悪い人もいますし、その場合、インプラント治療を受けられるのでしょうか。
ここではインプラントをテーマにして、噛み合わせが悪くてもインプラントできるのかを説明します。

1. インプラントに適さない

結論から言うと、噛み合わせが悪い人は、インプラントに適していません。
と言うのも、噛み合わせが悪い場合、インプラントや一部の歯のみに強い力が掛かってしまうため、
噛む力に耐えられなくなってしまうからです。
ただし、この場で「噛み合わせが悪い=インプラントできない」と断言することはできません。

なぜなら、インプラントできるかどうかを最終判断するのは、担当の歯科医だからです。
例えば、糖尿病の人はインプラントに適さないと言われていますが、
血糖値のコントロールができるのであれば、インプラントが可能なケースもあるのです。
このため、NGと断言はできないものの、インプラントに適していないことは確かです。

2. 噛み合わせが悪くなる原因

最も一般的な原因は、歯並び自体の悪さです。若い年齢の頃なら、多少歯並びが悪くても支障ありません。
若い頃は筋肉などに柔軟性があるため、それによって影響を及ぼさない程度に対応できるからです。
しかし、年齢が高くなると筋肉などの柔軟性は失われてしまいますし、
そうなると、噛み合わせの悪さに筋肉や関節が対応できなくなってくるのです。

この場合、改善策としては歯並びを良くすることがキーになるので、矯正治療を行うのがベストです。
矯正する箇所や範囲は歯並びの状態によって様々ですが、
どちらにしても矯正治療は2年ほどの期間が必要になるため、即改善させることは不可能です。
噛み合わせの悪さを改善してからのインプラントが望ましいものの、それには長い期間が掛かります。

3. インプラントした時の問題点

もし、噛み合わせの悪さを無視してインプラントを行った場合、後にトラブルを招く危険性があります。
例えば、インプラントは半永久的に使えると言われていますが、
噛み合わせが悪いことで、その寿命も当然縮まります。
また、単に寿命が縮むだけでなく、グラついたり抜け落ちてしまうこともあるのです。

これは、噛み合わせが悪いことでインプラントに強い力が掛かり、
それにインプラントが耐えられなくなることが原因です。
このため、噛み合わせが悪い場合は、まずはそれを治療してからインプラントするのがいいでしょう。
最も、しっかり検査してくれる信頼できる歯科医院に行けば、こうした事態が起こることはまずありません。

4. インプラントは万人向けではない

ここでは噛み合わせの悪さがテーマになっていますが、
これに限らず、インプラントに適さない条件というのはいくつもあります。
全身疾患や糖尿病を持っている、長期間の通院が困難、顎の骨の量が少ない、喫煙しているなど、
こうした条件に該当する患者さんは、インプラントできないケースがあるのです。

つまり、インプラントは魅力的な治療であるものの、万人向けではないのが欠点です。
誰にでもできる治療というわけではなく、特定の症状を持った患者さんにはおススメできないのです。
これは、インプラント自体が手術を伴う大掛かりな治療であることが理由の一つであり、
安全上の理由でインプラントをおススメできないのです。

5. 噛み合わせの悪さが及ぼす影響

噛み合わせの悪さが及ぼす影響は、インプラントできないことだけではありません。
それ以外にも、日常生活や口内における様々な点で悪影響を及ぼしてしまいます。
例えば、口内で挙げるなら虫歯や歯周病になりやすくなります。

私生活で挙げるなら、頭痛や肩こり、目まいなどの原因にもなるのです。
このため、例えインプラントに興味がない人でも、
噛み合わせの悪さを自覚しているなら、それを治療することをおススメします。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、噛み合わせが悪くてもインプラントできるのかをまとめます。

  1. インプラントに適さない :できないとは限らないが、インプラントに適さないのは事実
  2. 噛み合わせが悪くなる原因 :色々あるが、最も多いのは歯並びの悪さが原因
  3. インプラントした時の問題点 :噛み合わせが悪くてインプラントすると、後に抜け落ちることもある
  4. インプラントは万人向けではない :噛み合わせが悪い以外にも、インプラントに適さない条件がある
  5. 噛み合わせの悪さが及ぼす影響 :虫歯や歯周病になりやすくなり、頭痛などを引き起こす要因になる

これら5つのことから、噛み合わせが悪くてもインプラントできるのかが分かります。
漠然的な結論になってしまいますが、インプラントできることもあればできないこともあり、
それは症状の度合いにもよります。ただし、噛み合わせが悪いとインプラントに適さないのは事実です。
インプラントの治療前には精密検査を行うので、その結果で担当歯科医が最終判断するのが流れです。