虫歯だらけで歯医者さんに怒られる気がして中々行けないのですが… blog

2016.08.18

虫歯に気付きながらも歯医者に行かずに放置する人の心理の一つは、
“この状態で歯医者に行くと叱られる気がする”というものです。
とは言え、そんな理由で歯医者に行かないのは無謀でしかなく、虫歯はさらに悪化していく一方です。
では、実際に虫歯を放置すればどうなるかを説明していきます。

1. 悪化し続ける

自覚するほど重くなった虫歯は、決して自然回復することはあり得ません。
では実際に放置するとどうなるかと言うと、歯はもちろん、虫歯菌が神経にまで達します。
この時の痛みは激痛に等しく、それでも放置すると神経まで死んでしまいます。

こうなると簡単には治療できず、神経を治療する根管治療が必要となります。
根管治療は高い技術を要するため、簡単な虫歯治療のようにはいかないですし、
詰め物で対処できるほどの甘いものでもありません。虫歯の放置でここまで悪化してしまうのです。

2. 治療費、治療期間の問題

虫歯は悪化すればするほど治療も大掛かりなものになります。
当然それだけ治療期間も長くなりますし、治療費も高くなってしまいます。
治療期間の長さも治療費の高さも、患者さんにとって大きな負担になるのです。

虫歯は初期段階なら本当に簡単な治療で済むので、治療のタイミングは早ければ早いほどベストです。
そんな中、怒られるかもしれないと放置してしまうのは、
自分の時間やお金をムダに大きく消費する要因になってしまうのです。

3. 怒られるという意識を持たない

確かに、症状次第では歯科医が患者さんに一言声を掛けると思いますが、
それは怒っているわけではなく注意や警告をしているのです。
そもそも、“こうすると危険”という行為があったとして、
それが分かっていながら患者さんに何も言わない方が、むしろ医師として不自然です。

特に、歯科治療は内科や外科に比べて軽視する人も多いため、
それだけ歯科医も患者さんに真剣に伝えているのです。
脅かすわけではないですが、虫歯の放置による死亡例も実際に存在するわけですから、
歯科医もその危険性を患者さんに理解してもらおうと思っているのです。

4. 大きな病気に発展する可能性

虫歯菌が神経にまで達すると、血管を通じて虫歯菌が身体中に回ってしまいます。
これが、思わぬ大きな病気を招く危険性を秘めているのです。
例えば、虫歯菌が脳に侵入すれば脳梗塞、心臓に侵入すれば心筋梗塞を招きます。

確かに、必ずこうした病気に発展するとは限らないものの、
リスクがあるのは事実ですし、実際に虫歯放置が原因の死亡例も報告されています。
歯医者に行かないことは、自らこうしたリスクを背負うことになるのです。

5. 歯を失う可能性

医療技術が進歩しているとは言え、虫歯治療で100%歯が残せるとは限りません。
確かに、症状が軽ければ少し削るだけで済みますし、その後は詰め物で処置することが可能です。
しかし、虫歯の進行度によっては抜歯が必要になるケースもあるのです。

虫歯は放置することでどんどん進行していきますし、自然に回復することもありません。
このため、歯医者に行かなければ虫歯は進行し続け、治療で歯を失う可能性が生じてしまうのです。
つまり、怒られる怒られない以前に、虫歯で歯医者に行かないことは歯を失う要因になるのです。

6. 痛みが消えることに安心しない

虫歯を放置すると、歯の痛みはやがて激痛になり、その後は意外にも痛みは治まります。
最も、これは治ったわけではなく、歯の神経が死んでしまったサインでもあるのです。
何も知らない場合、痛みが消えたことに安心してしまうかもしれません。

しかし、歯の神経が死んだとしても、さらに虫歯は進行していきます。
そうなると、上記で説明したように虫歯菌が全身に回る可能性が出てきます。
このため、痛みが消えた時は安心するのではなく、むしろ相当な危機感を持たなければなりません。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、虫歯だらけで歯医者さんに怒られるのが気になって行けない問題についてまとめます。

  1. 悪化し続ける :虫歯は自然回復しない。放置すれば悪化し続けるだけ
  2. 治療費、治療期間の問題 :虫歯が悪化すれば、それだけ治療費も高くなって治療期間も長くなる
  3. 怒られるという意識を持たない :歯科医は患者さんの健康のために注意や警告をしているつもり
  4. 大きな病気に発展する可能性 :虫歯が原因で脳梗塞などの命に関わる病気に発展することもある
  5. 歯を失う可能性 :虫歯の進行が酷ければ、治療時に歯を残せない可能性も出てくる
  6. 痛みが消えることに安心しない :痛みが消えたのは歯の神経が死んだ証拠。深刻な症状である

これら6つのことから、虫歯だらけで歯医者さんに怒られるのが気になって行けない問題が分かります。
結論を言ってしまえば、こうした理由で歯医者に行かないのは無謀でもあり、勿体なくもあります。
一刻も歯医者に行けばすぐ治療できるのに、放置することでより深刻な症状に陥るわけです。
どんな理由であれ、歯医者に行かないことはみすみすそんな事態を招いているのです。