歯周病がどんな病気なのかを分かりやすく教えてほしいです blog

2016.09.08

歯周病は虫歯と並ぶ代表的な病気ですが、いまいちどんなものなのか分からないと言う人もいます。
しかし、日本人の成人の7割以上が歯周病であると言われているくらい深刻です。
そこで、歯周病がどんな病気なのかを分かりやすく説明していきます。
症状、要因、予防方法など、歯周病における大切な知識としてぜひ知っておいてください。

1. 症状

虫歯が歯の病気なのに対して、歯周病は歯茎の病気です。
歯茎が腫れあがり、歯と歯茎の間に歯周ポケットと言う隙間を生みます。
進行することで隙間は大きくなり、歯がグラつくようになってしまいます。

また、歯の根の骨を溶かしてしまうため、最終的に歯が抜け落ちてしまう怖い病気です。
虫歯のような痛みはないものの、逆にそれが歯周病であることを気付きにくくさせています。
このため、気付いた時には進行しているケースが多く、実際に歯周病で歯を失う人が多くいます。

2. 要因

主な要因となるのは、プラークや歯石です。これらに含まれる歯周病菌によって引き起こされます。
ちなみに間違える人が多いのですが、プラークは食べカスのことではありません。
プラークとは歯の表面に付着しているヌルヌルしたもので、時間が経つことで歯石に変化します。

また、歯周病の主な要因は確かにプラークや歯石ですが、日常生活の中にも要因は潜んでいます。
例えば、喫煙や睡眠不足によって歯周病を招くこともありますし、
歯周病は唾液を介して人にうつるため、恋人とのキスによって感染してしまうこともあるのです。

3. 予防方法

基本となるのは、規則正しい生活と丁寧なブラッシングです。
最も、ただブラッシングすればいいと言うわけではなく、プラークをしっかりと除去することが必要です。
ちなみに、プラークは時間が経つと歯石に変化してしまい、歯石になるとブラッシングでは除去できません。

歯石を除去するには歯科医院で口内をクリーニングする必要がありますし、
そもそも自覚症状がない歯周病に対しては歯科医院で定期検診を受けるのが予防として効果的です。
また、歯科医院に行けば正しい歯磨きの方法を指導してもらうこともできます。

4. 治療方法

これは一定ではなく、進行度によって全く異なります。
初期段階の治療ならプラークや歯石の除去、プラークコントロールだけで済みますが、
重度になるとこれらに加えて抜歯や歯周外科手術が必要となってくることがあります。

また、治療内容が大掛かりになれば、当然治療期間も長くなって治療費にも影響してきます。
これは虫歯においても同じですが、進行してからの治療になればなるほど治療は大掛かりになり、
治療期間も長くなって治療費も高くなります。

5. 深刻な現状

日本人に限定したデータになりますが、現状成人の7割以上が歯周病と言われていますし、
歯を失う要因のトップになっているのも歯周病なのです。
つまり、日本人にとって歯周病は深刻な問題になっているのです。

こうした現状になっている理由として考えられるのは二つです。
一つは、痛みのような自覚症状がない点から、歯周病を軽視して放置してしまいがちになるからです。
もう一つは、自覚症状がないことから、気付いた時には既に相当進行してしまっていることが多いからです。

6. 注意点

ここでは、歯周病で特に注意が必要な事実を二つ伝えておきます。
まず一つは、歯周病は年齢問わず起こり得る病気だということです。
歯を失うという点から、若ければ関係ないと思う人もいるかもしれません。

しかし、いくら若くても歯周病になりますし、進行すれば年齢関係なく歯を失ってしまうのです。
また、歯周病に最も注意が必要なのが妊娠している女性です。
と言うのも、妊娠中の歯周病は早産や低体重児を出産するリスクを格段に高めてしまうのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病がどんな病気なのかの詳しい説明についてまとめます。

  1. 症状 :歯と歯茎の間に隙間を生み、やがて歯の根の骨を溶かして歯を失わせてしまう
  2. 要因 :プラークや歯石が主。喫煙や睡眠不足など、日常生活が要因で歯周病を招くこともある
  3. 予防方法 :規則正しい生活と丁寧なブラッシングに加え、歯科医院で定期検診を受けると効果的
  4. 治療方法 :初期段階なら口内のクリーニングなどで治療可能。重度になると抜歯が必要なこともある
  5. 深刻な現状 :日本人の成人の7割以上が歯周病。歯を失う要因のトップも歯周病
  6. 注意点 :歯周病は年齢問わずなる病気。妊婦の場合は早産や低体重児出産のリスクが高まる

これら6つのことから、歯周病がどんな病気なのかの詳しい説明が分かります。
歯周病について最も知っておくべきことは、定期検診を受けなければ完全な予防は難しいことと、
痛くないからと言って放置してしまうと歯を失ってしまいかねないことです。

また、女性の場合は妊娠中の歯周病が危険だということも知っておくべきでしょう。
虫歯のように痛んだりしみたりしない分、どうしても軽く見られがちなのが歯周病です。
しかし、進行することで虫歯以上に厄介で深刻な問題に発展することになるのです。