自分が歯周病かどうかを知るための、簡単な自己診断の方法ってありますか? blog

2016.09.28

歯周病は虫歯のように痛みを感じることがありません。
このため、自分が歯周病であることが気付きにくく、この自覚症状のない点が歯周病の厄介なところです。
とは言え、いくつかの部分で健康な状態との違いはあるため、
それを見逃すことがなければ初期段階の歯周病に気付くことができるのです。
では、実際に歯周病の可能性が疑えるポイントをいくつか挙げていきます。

1. 口臭が気になる

口臭の原因は様々なので、「口臭がする=歯周病」とまでは断言できません。
しかし、口臭の原因の可能性の一つとして歯周病が考えられるのも事実です。
では、そもそもなぜ歯周病になると口臭がするのでしょうか。
歯周病菌はメチルメルカプタンという毒ガスを発生させますが、まずこれが口臭を招きます。

さらに歯周ポケットができることで細菌がより繁殖するため、当然歯周病菌も増えていくのです。
そうなれば毒ガスは口内でどんどん発生し、それだけ口臭もきつくなるのです。
また、歯周病によって膿みや出血が出てきますが、これらも口臭の原因となります。

2. 歯茎が腫れている

歯周病は歯ではなく歯茎の病気です。このため、歯周病になると当然歯茎に変化が起こります。
その変化こそ歯茎の腫れであり、歯茎が腫れていることは歯周病を疑うためのサインでもあるのです。
また、歯周病は自覚症状がない点から、初期段階で気付くのは難しいと言われています。

しかし、初期段階でも歯茎は腫れるため、
これを見逃さなければ初期段階の歯周病に気付くことも可能です。
ちなみに、進行するに比例して腫れも酷くなってきます。

3. 歯がグラグラする

歯周病になると、歯と歯茎の間に隙間が生まれます。そして、この隙間を歯周ポケットと言います。
歯周ポケットの深さは初期段階では3ミリほどですが、
歯周病が進行するとさらに大きくなり、最終的には7ミリほどにもなるのです。

歯と歯茎の間に隙間ができ、その隙間が深くなればなるほど当然歯は安定性を失います。
このため、歯がグラつくようになるのです。
また、歯がグラつくほどになった場合は歯周病がある程度進行していることが予想されます。

4. 口の中がネバネバする

歯の表面に付着しているヌルヌル、これがプラークです。
プラークの中には無数の細菌が潜んでおり、いわばプラークは細菌の塊です。
そして、歯周病菌もまたプラークの中に潜んでいるのです。
そんな中、細菌が増殖するとプラークが唾液に溶け込みます。

そうすると口がネバネバした感覚になってしまうのです。
つまり、口の中がネバネバした時はそれだけ口内が細菌にまみれている証であり、
それだけ歯周病菌にまみれていることにもなるのです。
唾液の量が少ないほどこの事態を招きやすいため、最もネバつきを実感できるのは寝起きです。

5. 歯が長くなった

永久歯が生えたての子供ならともかく、大人になって歯が成長することはありません。
しかし、以前に比べて歯が長くなった気がするという人もいます。
これは、歯が長くなったわけではなく歯茎が下がったためなのです。

歯周病になると、歯を支える顎の骨が徐々に溶かされていきます。
そうなると、それに伴って顎の骨を覆っている歯茎も退縮してくるのです。
つまり、歯茎が下がったのは歯周病によって顎の骨が溶かされている可能性を示しているのです。

6. 長い間、歯科医院に行っていない

現実的なことを言ってしまえば、自身の力だけで歯周病を完全に予防することはまず不可能です。
いくら丁寧に歯磨きしたとしても口内のプラークを全て除去するのは難しいですし、
残ったプラークはやがて歯石となって、プラーク以上の細菌を持つようになるのです。
そして、歯石になれば歯磨きで除去することはできません。

また、喫煙などのライフスタイルも歯周病に関係しているため、
完全に歯周病を予防するには歯科医院での定期検診は欠かせません。
だからこそ、長い間歯科医院に行っていない人はそれだけ歯周病になっている可能性が高いのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病かどうかを知るための自己診断の方法についてまとめます。

  1. 口臭が気になる :歯周病による膿みや出血、または歯周病菌が発する毒ガスが原因の可能性がある
  2. 歯茎が腫れている :歯茎が腫れるのは歯周病の特徴として一般的な一つ
  3. 歯がグラグラする :歯周病による歯周ポケットが深まって歯を不安定にさせている可能性がある
  4. 口の中がネバネバする :口の中がネバつくのはそれだけ細菌にまみれていることになる
  5. 歯が長くなった :歯周病が進行すると歯茎が退縮するため、歯が長くなって見える
  6. 長い間、歯科医院に行っていない :歯周病は自身の力だけでは完全予防が難しいため

これら6つのことから、歯周病かどうかを知るための自己診断の方法が分かります。
あくまで自己診断のため、これらの症状に該当するからと言って絶対に歯周病であるとは限りません。
しかし、どの症状も健康な状態では決して起こらないことばかりです。
このため、これらの症状に心当たりがある以上、口内に何らかの異常があることは間違いないのです。