インプラントの手術後、歯磨きはしてもいいですか? blog

2017.01.12

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「インプラントの手術後の歯磨きについて」です。
インプラントの手術後は、口の中を常に清潔にしておかなければなりません。

口の中は放っておくと細菌が繁殖してしまいますし、細菌に感染することでインプラントに問題が起こります。
つまりインプラントの手術後の口のケアは重要なわけですが、ケアと聞いて真っ先に連想するのは歯磨きです。
そこで、ここではインプラントの手術後の歯磨きについて説明していきます。

1. インプラントを埋めた箇所

いわゆる手術をした箇所そのものになりますが、手術後は患部が血液の塊で覆われています。
これは手術後の状態としては正常で、血液の塊が傷口からの出血を抑えているのです。
つまり、これが剥がれてしまうと出血して傷口が悪化する事態を招いてしまいます。

このため、インプラントを埋めた箇所は歯ブラシで磨いてはいけないですし、
強くうがいするなど刺激を与えてしまうケアも控えましょう。
最も、歯科医院によってはケアしやすいようやわらかい特別な歯ブラシを渡してくれるところもあります。
その場合は歯科医に従い、指導を受けて正しいケアの方法を覚えて実践してください。

2. インプラントとは無関係な箇所

手術した箇所とは全く関係ない箇所は普段どおりに歯磨きしてください。
ただしインプラントの手術後は細菌の感染が怖いので、普段よりも口の中を綺麗にしておく必要があります。
このため、普段使っていない人もこの時はデンタルフロスや歯間ブラシを使用するといいでしょう。

また、使用する歯磨き粉に関してですがこちらは種類によってはおすすめできないものもあります。
例えば、粒子の大きいものを含んだ歯磨き粉だと傷口に入り込んでしまうことがあるのです。
歯科医院によっては歯磨き粉の指示がありますし、
なかった場合も普段使っているものを挙げてそれで問題ないか確認するといいでしょう。

3. 仮歯や上部構造の装着後

いわゆるインプラントの手術をした部分に歯がある状態です。
この場合は仮歯や上部構造の部分も他の歯と同じように磨いて綺麗にしてください。
またインプラントは歯周病に弱いため、歯周病予防のためにも口の中を万全にケアをする必要があります。

このため噛み合わせ部分はもちろん、歯と歯の間もデンタルフロスなどで磨くようにしてください。
人口の歯が虫歯になることはないですが、歯肉がある以上歯周病になる可能性は従来どおりあるのです。
インプラントした箇所が歯周病になるとインプラントが抜け落ちてしまうため、予防は徹底しましょう。

4. 2回法の場合

インプラントの治療方法は1回法と2回法がありますが、2回法は手術を2回行います。
1回目の手術でインプラントを埋め込むのですが、この時インプラントは歯肉に埋まった状態になります。
このため、2回法の場合は手術した箇所を磨く必要はないですし、そもそも磨くことすらできません。

最も、2回目の手術では上部構造を装着するため、それ以降はインプラントした箇所の歯磨きが必要になります。
もちろん、1回目の手術の時も歯磨き自体が不要というわけではないので、
手術と無関係な箇所については従来どおりの歯磨きをしてください。

5. 治療後の歯磨きについて

まだ先の話になりますが、治療後は普通に歯磨きできるようになります。
また、上記で説明したとおりインプラントは歯周病に弱いため、歯周病は徹底予防する必要があるのです。
ただしいくらデンタルフロスなどを使用して丁寧に磨いても、それだけでは予防効果は不充分です。

治療後はメンテナンスのための通院をすることになりますが、
この時に口の中の状態もチェックしてクリーニングを行います。
歯周病予防のためにはこのメンテナンスを疎かにしないことが大切で、
自身の歯磨きだけでは歯周病の予防が難しいと考えてください。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、インプラントの手術後の歯磨きについてまとめます。

  1. インプラントを埋めた箇所 :血液の塊がはがれると出血するので、直接磨いたり強いうがいをしたりしない
  2. インプラントとは無関係な箇所 :従来どおり歯磨きできるが、使用する歯磨き粉は歯科医に相談するべき
  3. 仮歯や上部構造の装着後 :歯がある状態なので普段どおりに磨き、デンタルフロスで歯の間も綺麗にする
  4. 2回法の場合 :1回目の手術後はインプラントが歯肉に埋まっているため、その箇所は磨かなくてもいい
  5. 治療後の歯磨きについて :歯周病予防を徹底する必要があるため、メンテナンスの通院を疎かにしない

インプラントの手術した箇所は普段どおりゴシゴシ磨いてはいけません。
このため、治療を受ける際に歯科医が歯磨きについての注意点や説明をしてくれるでしょう。
また、抜歯前と抜歯後でも歯磨きの仕方が異なってくるため、その点もあわせて確認してください。
口の中は常に清潔に保つ、この意識を常に持つことが事故防止やインプラントの長持ちに繋がります。