歯周病はどのように予防するのでしょうか? blog

2017.03.21

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。今回のテーマは「歯周病の予防方法」です。
現状成人のおよそ8割が歯周病だと言われており、それだけ歯周病は私達にとって深刻な病気です。
そうなると重要になってくるのは、いかにして歯周病を予防するかです。

最も、歯周病を予防するにはそもそもどうやって歯周病が引き起こされるのか、
その要因を知らなければならないですし、予防意識を高めるため、歯周病の怖さを知ることも大切です。
そこで、ここでは歯周病の症状や要因を挙げた上で、その予防方法について解説していきます。

1. 歯周病の要因

歯周病は歯周病菌という細菌に感染することで引き起こされる病気で、この細菌はプラークに潜んでいます。
そもそもプラークには億単位の数の細菌が存在しており、歯周病菌もその中の一つなのです。
また、プラークは時間が経つと石灰化して歯石になりますが、歯石にはプラーク以上に細菌が潜んでいます。

ちなみにプラークを食べカスと思っている人がいますが、それは違います。
プラークは歯の表面に付着している透明なヌルヌルしたものであり、
この中に歯周病菌が潜んでいることからプラークの除去が歯周病予防のポイントになります。

2. 歯周病の症状

「静かに進行する病気」と言われるだけあって、初期段階の歯周病では目立った症状はありません。
歯肉に炎症が起きることで歯肉は変色したり腫れたりしますが、痛みはないので気付かない人も多いでしょう。
しかし、歯周病が進行することで歯を失うことに繋がるほど重大な症状を引き起こします。

中期段階以降になって炎症が悪化すると、歯を支えている歯槽骨が溶かされはじめ、
その影響で歯は不安定になってグラつくようになってきます。
それがさらに悪化してしまうことで歯は完全に支えを失い、最終的に抜け落ちてしまうのです。

3. 歯磨きで予防する

歯周病菌が潜むプラークは歯磨きで除去できるため、歯周病予防の基本は歯磨きです。
しかし、単に歯ブラシで磨いただけでは全てのプラークを除去するのは難しいでしょう。
そこで歯磨きの精度を高めるコツをいくつか紹介します。
まず、歯ブラシだけでなくデンタルフロスも使用することです。

そうすることで歯と歯の隙間も綺麗にできるため、確実に歯磨きの効果を高めることができます。
さらに、市販のプラークチェッカーを使用するのもおすすめです。
プラークチェッカーを使用すれば磨き残したプラークを着色させることができるため、
目で見ながらプラークを除去できますし、繰り返し使用することで自分の歯磨きの仕方の欠点も分かります。

4. 生活習慣を見直して予防する

「歯周病は歯周病菌に感染することで起こる」と説明しましたが、
「細菌の感染で起こる」という点では風邪と同じですし、感染のリスクを減らすためには風邪同様

身体の免疫力がポイントになります。つまり、免疫力が高まれば歯周病を予防しやすくなりますし、
逆に免疫力が低下すれば歯周病にかかりやすくなるのです。

ちなみに、このような免疫力の変化は日常生活と深く関わりがあり、生活習慣によって高くも低くもなります。
では、免疫力の低下に繋がることを以下で挙げてみます。

  • 疲労やストレス
  • 偏食
  • 不規則や生活や睡眠不足
  • 運動不足
  • 喫煙

これらはいずれも免疫力を低下させる要因であり、
今回のテーマに合わせて言い換えるなら「歯周病になるリスクを高める」要因になるのです。
つまり、生活習慣を見直すことで免疫力を高めれば、それが歯周病の予防にもなるわけです。

5. 歯科医院で定期検診を受けて予防する

歯周病を予防する上で欠かせないのが、歯科医院での定期検診です。
歯科医院はお口の病気を治すために行く人が多いですが、予防するために行くこともできるのです。
定期検診ではお口の中をクリーニングし、自分では除去しきれないプラークや歯石も完全に除去します。

また、正しい歯磨きの方法の指導も行っているので、それを受けることで普段の歯磨きの精度もアップします。
さらにお口の状態もチェックするため、仮に歯周病になっていてもいち早く発見し、
初期段階で確実に治療することができるのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病の予防方法についてまとめます。

  1. 歯周病の要因 :プラークや歯石の中に存在する歯周病菌に感染することで起こる
  2. 歯周病の症状 :歯肉に炎症を起こし、進行することで歯槽骨を溶かして最終的に歯が抜けてしまう
  3. 歯磨きで予防する :歯ブラシだけでなく、デンタルフロスを使用すると効果的
  4. 生活習慣を見直して予防する :生活習慣を見直して免疫力を高めることで歯周病を予防しやすくなる
  5. 歯科医院で定期検診を受けて予防する :口の中のクリーニングや正しい歯磨き方法の指導を受けられる

これら5つのことから、歯周病の予防方法が分かります。
しっかりと歯磨きをする、規則正しい生活をする、歯科医院で定期検診を受けるようにする、
この3つを実践することで歯周病は予防できますし、これは虫歯においても同じことが言えます。