子供の歯ですが、まだ乳歯ならいずれ抜けるので虫歯予防は必要ないですか? blog

2017.04.11

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「いずれ抜ける乳歯に虫歯予防は必要なのか」です。
子供の虫歯予防に訪れる親御さんに「子供の虫歯予防は本当に必要なのか?」と聞かれることがあります。

そこでお話を聞いてみると、
「乳歯はいずれ抜けるのだから虫歯になってもいいと思った」と言うのです。
実はこれと同じような質問を多々受けることがあります。

結論を言っておくと、「乳歯の子供でも虫歯予防は必要」です。とは言え、
抜ける乳歯に対して虫歯の徹底予防が必要なのか…そう疑問に思ってしまう気持ちも分かります。
そこで、ここでは乳歯の子供でも虫歯予防が必要な理由を説明していきます。

1. 虫歯予防を大切に考えなくなる

子供の虫歯予防を疎かにしてしまえば、子供が大きくなった時に子供は虫歯予防を大切に考えなくなります。
歯磨きする時、小さな頃から親が毎回仕上げをしてあげれば子供は歯磨きの大切さを学びますし、
逆に適当な歯磨きで許してしまえば、「歯磨きはどうでもいい」と認識してしまうのです。

横断歩道を渡る時、親は子供に車に注意することを徹底して教えますし、
だから子供は一人で遊びに行くようになった時、親の言ったことを守って車に注意するようになります。
虫歯予防にもこれと同じことが言え、子供の虫歯予防を徹底するからこそ子供もその大切さを覚えるのです。

2. 永久歯が変色してしまう

乳歯は虫歯になりやすいため、予防を怠るとすぐ虫歯になってしまうでしょう。
そして乳歯が虫歯になってしまうと、これから生えてくる永久歯にも悪影響を及ぼします。
乳歯の時点では永久歯は成長しながら顎の中に埋まっています。

もし乳歯が虫歯になり、さらにその虫歯が歯の根のあたりまで進行してしまえば、
その時虫歯菌は永久歯の近くまで到達することになるのです。
そうなると、虫歯菌や細菌の膿みによる影響を受けた永久歯が変色してしまうことがあるのです。

3. 永久歯の生え方に問題が生じる

乳歯が虫歯になると、その影響で永久歯の生える位置に問題が生じることがあります。
具体的には、虫歯によって穴があくことで乳歯は小さくなってしまいますが、
その場合、乳歯が小さくなることで隣接する歯が傾いてくるのです。

この状態になると、永久歯が生えるスペースが失われることになります。
もちろん永久歯はそれでも生えてきますから、そうなると強引な形で傾いて生えてくることがあるのです。
また、虫歯によって乳歯が早い段階で抜けてしまえば、永久歯が正しい箇所に生えてこない可能性もあります。

4. 歯医者嫌いになってしまう

虫歯の予防のために歯科医院に行けば、フッ素の塗布やシーラントなどの予防治療を受けられます。
これらは子供にとって苦痛はないですし、歯磨きの指導などはむしろ楽しく感じられるでしょう。
しかし、虫歯治療のために歯科医院に行けば、その治療内容を子供は怖がってしまいます。

そうすると子供の中で「歯医者さんの治療=怖い」という認識ができてしまい、
歯医者嫌いの子供になってしまうのです。歯医者嫌いになってしまえば虫歯を我慢するようになりますし、
お口の病気が起こった時に放置して重症化させてしまうことが多くなってしまうのです。

5. 乳歯は虫歯になりやすい

乳歯は永久歯に比べて虫歯になりやすい特徴があります。
その意味では虫歯予防が必要などころか、むしろ大人以上に予防を徹底しなければなりません。
これは、乳歯の場合は永久歯に比べてエナメル質が弱いのが原因です。

また、乳歯の虫歯は黒く変色しないために気付きにくいという問題もあります。
虫歯に気付けなければ進行を許してしまい、子供はつらい虫歯の痛みに襲われてしまうでしょう。
だからこそ普段から虫歯予防を徹底し、歯科医院で予防治療を受けるだけの気持ちが大切です。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、いずれ抜ける乳歯に虫歯予防は必要なのかについてまとめます。

  1. 虫歯予防を大切に考えなくなる :予防を疎かにすれば、子供も虫歯予防を大切に考えなくなってしまう
  2. 永久歯が変色してしまう :虫歯菌や細菌の膿みの影響を受けた永久歯が変色することもある
  3. 永久歯の生え方に問題が生じる :虫歯で乳歯が早く抜けてしまうと、永久歯が正しい箇所に生えてこない
  4. 歯医者嫌いになってしまう :つらい虫歯治療によって歯医者が嫌いになり、治療に積極性を持てなくなる
  5. 乳歯は虫歯になりやすい :永久歯に比べてエナメル質が弱いため、乳歯は虫歯になりやすい

これら5つのことから、いずれ抜ける乳歯に虫歯予防は必要なのかが分かります。
乳歯は虫歯になりやすいですし、虫歯になることでこれから生えてくる永久歯にも悪影響を及ぼします。
このため、乳歯だからといって虫歯予防を疎かにしてはいけません。
むしろ永久歯が安全に生えてくるよう、乳歯の虫歯予防は徹底しなければならないのです。
歯磨きの時には仕上げで歯磨きの大切さを教え、予防のために歯科医院にも通ってあげてください。