歯石ができないようにするための予防方法を教えてください blog

2017.04.20

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「歯石ができないようにするための予防方法」です。
歯石とは歯と歯の間や歯の周りなどによく見られる白い塊です。

実際に歯石がある人は既に実感しているでしょうが、歯石は歯磨きでは除去できません。
また、歯石には億単位の数の細菌が潜んでいますし、歯周病を引き起こす要因としても知られています。
そして歯石の除去が難しい以上、まず考えなければならないのは歯石ができないようにするための予防です。

1. 歯石ができるまで

歯石は突然発生するわけではなく、できるまでの過程があります。
歯を触るとヌルヌルした感触がありますが、このヌルヌルの正体はプラークという細菌の塊で、
毎日歯磨きするのはこのプラークを除去するのが目的でもあります。
さてこのプラークですが、除去されずにお口の中に残っていると唾液の成分によって石灰化するのです。

プラーク自体は目に見えないものの、石灰化することで白い石のような姿になり、これが歯石です。
ちなみにプラークが石灰化する…すなわち歯石になるまでに掛かる時間ですが、
これはおよそ48時間です。また、歯石の要因であるプラークは24時間で作られるという点から、
24時間ごとにプラークを除去すれば歯石ができるのを確実に予防できることになります。

2. 歯磨きとデンタルフロスで予防する

歯石の予防方法の基本です。歯石は歯磨きでは除去できないものの、プラークの除去は可能です。
そしてプラークが歯石になる以上、「プラークの除去=歯石の予防」になるのです。
この場合、プラークを確実に除去するために精度の高い歯磨きが必要です。
そこでおすすめなのが、デンタルフロスの使用です。

ブラッシングだけでは磨ける箇所に限界があるため、
デンタルフロスを使って歯ブラシの届かない歯と歯の間も綺麗に磨きましょう。
ちなみに歯ブラシだけ使用する歯磨きではプラークの除去率が6割程度とされていますが、
デンタルフロスを使用することでさらに2割…つまりプラークの除去率が8割まで高まります。

3. 矯正治療で予防する

歯並びが悪いと歯磨きの精度が落ちるため、それによって歯石ができやすくなります。
この場合は歯並びの悪さを改善するしかなく、そのためには矯正治療が必要です。
最も、単に歯石を予防するために高額な矯正治療を受けるのは勿体ないと思う人も多いでしょう。
しかし、将来のことを考えれば一概にもそうとは言えません。

まず歯並びが改善されれば見た目もよくなるため、それだけで矯正治療を受けるメリットがあります。
また、歯石ができやすいということは歯周病になりやすいことを意味しますし、
歯周病になって進行を許してしまえば最終的に歯を失います。その時インプラントすることを考えると、
今のうちに歯周病を予防でき、なおかつ見た目も良くなる矯正治療は勿体ないとは言い切れないのです。

4. プラークチェッカーで予防する

プラークを目に見える状態にして確実に除去できる方法です。
プラークチェッカーはプラークを染め出す効果があり、言わばプラークを着色させます。
このため、歯磨き後に使用することで確実に磨き残しが分かるのです。
また、プラークチェッカーを連続して使用すれば歯磨きの精度を高めることもできます。

仮に3日間毎日使用したとして、毎回同じ箇所が染まっていたならそこは自身にとっての歯磨きの弱点です。
それが分かれば、今後その箇所をより丁寧に磨くことで磨き残しのクセをなくせます。
ちなみにプラークチェッカーはプラークテスターとも呼ばれており、液体や錠剤のタイプなど種類は様々です。
どれもここで挙げた効果が期待できるので、自分に合ったものをチョイスするといいでしょう。

5. 歯石ができた時の対処

これまで予防方法を紹介してきましたが、それでも歯石ができてしまった時の対処方法をお伝えしておきます。
歯石ができた場合、歯磨きでは除去できないので歯科医院に行ってください。
歯科医院でお口の中をクリーニングすれば歯石も除去できます。
また、歯石の有無にかかわらず歯科医院には定期的に通った方がいいでしょう。

定期検診ならその都度お口の中をクリーニングしてもらえますし、
もしかすると鏡では見えない箇所に歯石ができているかもしれません。
さらにブラッシング指導を受けることもできるため、
それによって歯磨きの精度が高まって歯石の予防に活かせます。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯石ができないようにするための予防方法についてまとめます。

  1. 歯石ができるまで :歯石の元はプラーク。プラークは24時間ごと、歯石は48時間ごとにできる
  2. 歯磨きとデンタルフロスで予防する :デンタルフロスを使用すればプラークの除去率が2割高まる
  3. 矯正治療で予防する :歯並びが悪いと歯石ができやすい。将来歯を守るためにも検討する価値がある
  4. プラークチェッカーで予防する :プラークを着色させるため、確実に磨き残しを防げる
  5. 歯石ができた時の対処 :歯科医院でお口の中をクリーニングしてもらう

これら5つのことから、歯石ができないようにするための予防方法が分かります。
歯石を予防するには、原因となるプラークを除去することが必要ですから、
プラークの除去率を高めることが歯石の予防に繋がります。
そこでデンタルフロスやプラークチェッカーなど、まずは歯磨きの精度を高める方法を実践してください。