歯磨きだけでは虫歯の予防に不充分と聞きましたが、それはなぜですか? blog

2017.06.06

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「歯磨きだけでは虫歯を予防しにくい理由」です。
虫歯の予防の基本は歯磨きですが、実際にはそれだけでは予防は難しいとされています。

とは言え、他の予防方法を考えても思い浮かばない人が多いでしょう。
また、そもそもなぜ歯磨きだけでは虫歯を予防できないのかも気になりますよね。
そこで、なぜ歯磨きだけでは虫歯予防として不充分なのか?…その理由を中心にお話ししていきます。

1. 歯磨きの精度の問題

歯磨きをしているというだけでは、どのくらいの予防効果があるのか分かりません。
と言うのも、磨き方次第で歯磨きの効果には大きな差が出るからです。
極端な話、適当に磨くだけでは磨き残しも相当な量になりますし、予防効果はほとんどありません。

一方、デンタルフロスを使用した丁寧な歯磨きなら、お口のプラークも8割以上を除去できます。
つまりどんな磨き方をしているか?…歯磨きの精度によって予防効果に差が出るのです。
このため、一概に「歯を磨いている」というだけでは予防が充分かどうかは判断できないのです。

2. 身体の免疫力の問題

虫歯は虫歯菌という細菌の感染によって起こりますし、細菌に感染しやすい状態では予防もしにくくなります。
ここでポイントになるのが身体の免疫力です。免疫力が低下すれば細菌に感染しやすくなりますからね。
免疫力が低下すれば細菌に感染しやすくなる…それはつまり虫歯菌に感染しやすくなることを意味します。

そして、身体の免疫力が大きく影響を受けるのが普段の日常生活です。
疲労やストレスは免疫力低下を招き、逆にそれらを解消できれば免疫力は高まります。
つまり、虫歯を予防するためには歯磨きだけでなく、生活習慣の改善も必要になってくるのです。

3. 二次虫歯の問題

今回のテーマとして登場している虫歯が二次虫歯を意味するなら、歯磨きだけではまず予防できません。
二次虫歯とは一度治療した歯が再度虫歯になることで、詰め物や被せ物の隙間に細菌が侵入して起こります。
この隙間は非常に狭く、言うまでもなくこの隙間の向こうを歯磨きすることはできません。

つまり、二次虫歯を予防するにはそもそも隙間を生じさせないことが重要になるのです。
そのためには検診を受けてその都度チェックしてもらう、もしくはセラミック治療を受けるなどが効果的です。
もちろん歯磨きは大切ですが、二次虫歯を歯磨きだけで予防するのは難しいでしょう。

4. 定期検診を受けない問題

歯科医院では定期検診を受けられますが、これを受けるか受けないかで虫歯の予防効果に大きな差が出ます。
確かに、歯磨きだけでお口のプラークを全て除去できれば虫歯になることはないでしょう。
しかし、仮にデンタルフロスや歯間ブラシを使ったとしてもプラークの除去率は8割です。

もしブラッシングだけの歯磨きであれば、プラークの除去率は6割まで低下します。
さらに磨き方が悪ければプラークの除去率はさらに下がり、お口の中に虫歯菌が残る状態になるのです。
お口の中を完全にするためには、歯科医院の定期検診で行うお口のクリーニングが必要です。

5. 人にうつされる問題

虫歯は細菌の感染によって起こる症状ですから、風邪と同じように人から人にうつります。
最も、虫歯そのものが直接うつりはしないものの、虫歯菌が人から人にうつるのは間違いありません。
そしてその手段は唾液であり、食器の共用や歯ブラシの接触などが要因になります。

これらの要因から分かるとおり、家族や恋人同士の親しい人間同士でうつしあってしまうのです。
このため、いくら自分が予防を徹底していても、家族や恋人が予防を怠っていれば意味がありません。
いくら自分が頑張って歯磨きしても、家族や恋人に虫歯があれば虫歯菌をうつされる可能性があるのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯磨きだけでは虫歯を予防しにくい理由についてまとめます。

  1. 歯磨きの精度の問題 :歯磨きの精度が悪ければ、いくら磨いても虫歯予防の効果を発揮しない
  2. 身体の免疫力の問題 :疲労やストレスで免疫力が低下すると虫歯菌に感染しやすくなってしまう
  3. 二次虫歯の問題 :二次虫歯は歯磨きだけでは予防は難しく、セラミック治療を行うなどが必要
  4. 定期検診を受けない問題 :定期検診でお口をクリーニングしないと、プラークを完全には除去できない
  5. 人にうつされる問題 :自分がいくら予防していても、家族や恋人が予防を怠ると虫歯菌をうつされる

これら5つのことから、歯磨きだけでは虫歯を予防しにくい理由が分かります。
歯磨きだけでは予防できないならどうすればいいのか?…その答えは予防しにくい理由に隠されています。
歯磨きの精度の低さが理由なら、精度を高めるためにデンタルフロスを使えばいいのです。

定期検診を受けていないのが理由なら、定期検診を受けるようにすればいいのです。
二次虫歯の予防が難しいなら、ここでお伝えしたようにセラミック治療を検討すればいいのです。
従来の歯磨きに加え、これらの方法を実践することで虫歯を予防しやすくなるでしょう。