詰め物をしておけば、もうその歯が虫歯になることはないですか? blog

2017.06.20

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「詰め物をした歯が再び虫歯になることはあるのか」です。
虫歯治療をする時、最終的に患部に詰め物を入れて処置します。

これで虫歯が終わるわけですが、治療を終えた歯はもう虫歯になることはないのでしょうか。
詰め物は人工物ですから、言うまでもなく詰め物自体が虫歯になることはありません。
そう考えるともう虫歯になることはないように思えますが、実はそうではないのです。

1. 二次虫歯

一度虫歯治療した歯が再度虫歯になることを二次虫歯、または二次カリエスとも呼びます。
これは決して珍しいことではなく、現に成人の虫歯治療においては二次虫歯であるケースがほとんどです。
二次虫歯は何度でも繰り返され、「虫歯治療→虫歯→虫歯治療→虫歯」と繰り返す人も少なくありません。

二次虫歯を繰り返すことは単に歯科医院に行くのが面倒というだけでなく、
歯を失うリスクにも直結します。虫歯治療を受けるたびに歯を削る、
それを繰り返すことでいずれ歯が失われてしまうからです。

2. 二次虫歯の要因

本来詰め物は歯としっかり接着しており、虫歯の治療跡を塞いだ状態になっています。
しかし、年数が経って詰め物が劣化すると接着が弱まり、歯と詰め物との間に隙間が生まれてしまうのです。
この隙間に虫歯菌が侵入することで二次虫歯が起こります。

もちろん二次虫歯も虫歯である以上、直接の要因となるのは虫歯菌です。
しかし歯と詰め物との間に生じた隙間も要因に繋がっている以上、
プラークの除去だけでなく詰め物の状態を管理することも二次虫歯の予防には必要です。
では、以下の項目で二次虫歯の予防方法について説明していきます。

3. 定期検診を受ける

二次虫歯を予防するには詰め物の状態を把握する必要があります。
しかし、詰め物と歯との間に隙間が生じているかを確認するのは難しいですし、
詰め物が劣化していることに気付くのも難しいでしょう。

そこでおすすめなのが、歯科医院の定期検診です。
定期検診ではお口の状態を確認するため、詰め物に問題があればそれに気付くことができるのです。
最も、歯科医院の定期検診は二次虫歯に限らず、従来の虫歯や歯周病の予防にも効果的です。

4. セラミックにする

詰め物の材質をセラミックにする…言わばセラミック治療を受けるのも二次虫歯の予防に効果的です。
銀歯の場合は歯との接着の相性が悪いですし、プラークが付着しやすい欠点があります。
このため、銀歯は二次虫歯が起こるリスクが非常に高いとされているのです。

一方、セラミックは二次虫歯を予防しやすい特徴があります。詰め物としての寿命も長いですし、
歯との接着の相性も良いので簡単に隙間が生じません。また、セラミックはプラークも付着しにくいのです。
審美性の高さが魅力のセラミックですが、実は詰め物としての質も大変優秀な特徴を持っているのです。
ただしセラミックにも種類があるため、二次虫歯を予防しやすいものを歯科医と相談して決めてください。

5. 歯科医院選びにこだわる

最初に虫歯になった時点で、治療を受ける歯科医院にこだわることも二次虫歯の予防に繋がります。
本来虫歯治療が目的の場合、単に距離だけで歯科医院を選んでしまう人が多いでしょう。
しかし、精度の高い治療を行っている歯科医院で治療を受けることで、それが二次虫歯の予防になるのです。

虫歯の進行状況によっては削らずに治療ができるかもしれないですし、そうすれば詰め物も必要ありません。
また、詰め物で処置するにしても治療が精密な歯科医院なら、
ピッタリと詰め物が入れることができるので隙間も生じにくくなるのです。
歯科医院のHPで設備の充実度などを確認し、精密な治療ができる腕の良い歯科医から治療を受けましょう。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、詰め物をした歯が再び虫歯になることはあるのかについてまとめます。

  1. 二次虫歯 :一度虫歯治療をした歯が再度虫歯になることを二次虫歯(二次カリエス)と呼ぶ
  2. 二次虫歯の要因 :歯と詰め物との間に隙間が生じ、そこに虫歯菌が侵入することで起こる
  3. 定期検診を受ける :詰め物の異常や隙間に気付ける。定期検診は従来の虫歯や歯周病予防にも効果的
  4. セラミックにする :セラミックは歯との接着の相性が良い上、プラークも付着しにくい特徴がある
  5. 歯科医院選びにこだわる :最初の虫歯の時点で精度が高い治療を行っている歯科医院を選ぶべき

これら5つのことから、詰め物をした歯が再び虫歯になることはあるのかが分かります。
一度虫歯治療をした歯でも再度虫歯になることはありますし、むしろそのケースは多いと言えます。
これは、今までは詰め物に銀歯を使用する人が多かったのが原因の一つでしょう。

ただ、最近では審美性も兼ねてセラミックを希望する人が増えていますし、
セラミックは二次虫歯が起こりにくいという特徴も持っています。
二次虫歯の場合は単にプラークを除去するだけでなく、詰め物の材質にこだわるのも予防のポイントです。