朝昼夜、毎食後に歯磨きすれば虫歯は予防できますか blog

2020.10.09

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「虫歯の予防方法」です。
食後の歯磨きは虫歯予防の基本ですが、ただ毎食後の歯磨きは難しい人が多いでしょう。

学校に行く子供は昼食後に歯磨きの時間が設けられていないことが多く、
また会社で働く大人もお昼休憩に歯磨きする人は少ないですからね。
では、仮に毎食後に歯磨きできるとしたら、虫歯は確実に予防できるのでしょうか。

歯磨きで大切なのは回数ではなく精度

虫歯予防に自信がある人は歯磨きの回数を根拠するケースが多く、
「1日5回歯磨きする」・「毎食後に必ず歯磨きする」などの言葉をよく聞きますね。
しかし、実際には歯磨きの回数だけで虫歯の予防効果を示すことはできません。

なぜなら、歯磨きにおいて大切なのは回数ではなく精度であり、
「何回磨くか」よりも「どれだけ磨き残しが少ないか」がポイントになるからです。
極端な話、1日10回歯磨きしても全てが適当な磨き方なら虫歯予防の効果はないでしょう。

一方、例え1日1回の歯磨きだとしても、磨き残しの一切ない歯磨きなら充分虫歯を予防できるのです。
もちろん、毎食後に歯磨きしてなおかつ磨き残しの少ない人なら虫歯を予防できるでしょうが、
磨き残しが多ければいくら歯磨きの回数を重ねてもいずれ虫歯になってしまうでしょう。

精度の高い歯磨きを実現する3つの方法

歯磨きにおいて大切なのは回数ではなく精度、では精度はどのようにすれば高まるのでしょうか。
そのためには次の3つの方法が効果的で、確実に磨き残しを減らすことができるでしょう。

方法1. デンタルフロスを使う

歯ブラシでは届かない箇所でも、デンタルフロスを使えば綺麗に磨けます。
これは数値でも証明されており、ブラッシングだけの歯磨きにおけるプラークの除去率はおよそ6割、
これに対してデンタルフロスを使った歯磨きにおけるプラークの除去率はおよそ8割です。

方法2. プラークテスターを使う

目に見えない無色透明のプラークを全て除去するのは難しいですが、
プラークテスターを使えばプラークの染め出しができるため、目で見てプラークを除去することが可能です。
何日か続けて使用すれば染色のパターンを把握でき、自分の歯磨きの弱点も知ることができるでしょう。

方法3. 歯科医院でブラッシング指導を受ける

包丁を上手に使えるようになれば料理の腕が上がるように、歯磨きも正しい磨き方を覚えれば技術が高まります。
歯科医院で定期検診・予防歯科を受診すればブラッシング指導を受けることができ、
歯ブラシの持ち方・磨き方など歯磨きの技術を高められるでしょう。

食生活を改善して虫歯を予防する

虫歯の予防方法は歯磨きだけではありません。
食生活を改善することも大切で、毎日の食生活次第で虫歯になるリスクは高くも低くもなります。

糖の摂取を控える

糖は虫歯の原因菌にとってエネルギーの源になります。
糖を吸収することで多くの酸を出し、歯を溶かしてしまうのです。
糖を一切摂取しないのも問題ですが、摂取を控えることで虫歯を予防しやすくなります。

間食を控える

脱灰とは歯が溶かされること、再石灰化とは溶かされた歯が修復されること。
口の中ではこの脱灰と再石灰化が繰り返され、このバランスが崩れると虫歯になります。
間食が多ければ脱灰の頻度が高くなり、再石灰化が追い付かなくなってしまうでしょう。

よく噛んで食べる

口の中には多くの細菌が存在しており、その細菌を流す役割を担っているのが唾液です。
食事という虫歯になるリスクが最も高い瞬間、多くの唾液の分泌されるのはそのためであり、
唾液は噛めば噛むほど分泌量が高まりますから、食事の時はよく噛んで食べましょう。

予防歯科を受診して虫歯を予防する

歯科医院では、症状を治すためだけでなく予防するための治療も行っており、
予防歯科を受診することで虫歯をより予防しやすくなります。
予防歯科では、次の予防治療を受けられます。

歯のクリーニング
ブラッシング指導
唾液検査
虫歯の有無の確認

もちろん、予防歯科を受診しても100%の保証で虫歯を予防できるわけではないですが、
例え虫歯になっても早期発見できるため、重症化する前に確実に治療できるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、虫歯の予防方法についてまとめます。

1. 歯磨きで大切なのは回数ではなく精度 :磨き残しが多ければ、何度歯を磨いても予防効果は低い
2. 精度の高い歯磨きを実現する3つの方法 :デンタルフロスやプラークテスターの使用・ブラッシング指導
3. 食生活を改善して虫歯を予防する :糖の摂取を控える、間食を控えるなどは虫歯になるリスクを減らす
4. 予防歯科を受診して虫歯を予防する :虫歯を治すためではなく、予防するための治療に対応している

これら4つのことから、虫歯の予防方法について分かります。
虫歯は予防さえしっかり行えば防げる病気であり、虫歯の予防は歯を守ることにつながります。
精度の高い歯磨き・食生活の改善・予防歯科の受診などを心がけて大切な歯を虫歯から守ってください。