詰め物は目立つので嫌いです。詰め物をなしにすることはできますか? blog

2017.07.05

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「詰め物の悩みと役割」です。
虫歯治療を行う場合、最終的に患部に詰め物を入れて処置します。
そして、この詰め物に対して悩みを持つ人が多くいます。その悩みとは目立つことです。

痛々しい虫歯の治療跡は隠れているものの、それを覆う銀歯の詰め物は決して美しいとは言えません。
だからこそ詰め物を嫌がる人が多いですし、詰め物をなしにできないかと質問されることもあります。
もちろん詰め物をなしにすることはできません。
しかし見た目の悪さで詰め物が嫌だというなら、その解決方法はあります。

1. 詰め物が必要な理由

まず詰め物が必要な理由を説明すると、虫歯治療によって削られた歯は象牙質が剥き出しになっています。
本来歯の表面はエナメル質に覆われており、言ってみればエナメル質は歯を保護するバリアと同じです。
しかし、虫歯治療で歯を削ることで患部に至ってはエナメル質に保護されていない状態になるのです。

詰め物をすること自体が嫌なら解決方法はないですが、
詰め物が目立つことが嫌なら目立たない詰め物にすればいいのです。
そして、そのための手段となるのがセラミック治療です。つまり、セラミックを材質にした詰め物にするのです。
ただし、セラミック治療を受ける際には色々と知っておかなければならないことがあります。

3. セラミックの種類

まずセラミックにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴も違います。
オールセラミックは文字どおり100%セラミックであり、セラミックの中でもトップクラスの美しさを誇ります。
また、他の材質も混ぜたハイブリッドセラミックは費用が安めでお手軽なセラミックとされています。

また、セラミックは陶器なので割れることがありますが、
頑丈なセラミックとしてジルコニアセラミックがあり、これは奥歯で使用しても充分な強度を誇っています。
他には見える表側がセラミックで見えない裏側が金属になっているメタルボンドもあります。
セラミックにはこのような種類があるため、自分に合ったものや予算を考慮して決めなければなりません。

4. セラミックのメリット

セラミックのメリットを挙げると、最大のメリットは見た目の美しさ…つまり審美性の高さです。
特にオールセラミックは天然の歯と比べても遜色なく、見ただけでは詰め物と気付かないほどです。
また、セラミックは銀歯に比べて詰め物の質としても優れた点がいくつかあります。

例えばセラミックは歯としっかり接着するため隙間が生じにくく、二次虫歯になりにくいのです。
プラークも付着しにくいため銀歯に比べて衛生面も高く、清潔な状態を維持しやすいのです。
さらにオールセラミックにおいては100%セラミック使用ですから、金属アレルギーの人でも安心して使えます。

5. セラミックのデメリット

メリットがあればデメリットもある…それはセラミックも例外ではありません。
そして、セラミックのデメリットとして真っ先に挙げられるのが費用の高さです。
と言うのも、審美目的を兼ねたセラミックは銀歯のように保険が適用されないからです。

また、単に強度だけで比較すればセラミックは金属である銀歯に劣ります。
ただし、これについてはジルコニアセラミックが登場したことで改善されました。
ジルコニアはダイヤモンドの代わりとして使用されるほど硬く、簡単に割れることはありません。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、詰め物の悩みと役割についてまとめます。

  1. 詰め物が必要な理由 :虫歯の治療跡が剥き出しになっていると、すぐに細菌に感染してしまう
  2. セラミック治療 :審美性が高い詰め物で、銀歯のように目立たない上純粋に美しい
  3. セラミックの種類 :オールセラミック、ハイブリッドセラミック、ジルコニアセラミック、メタルボンドなど
  4. セラミックのメリット :見た目が美しい、二次虫歯になりにくい、プラークが付着しにくいなど
  5. セラミックのデメリット :費用が高額、強度は金属に劣る(ジルコニアセラミックにすることで解決)など

これら5つのことから、金属アレルギーを持つ人の詰め物について分かります。
セラミックが主流になりつつあるため、
金属アレルギーの人も以前ほど詰め物に不自由さを感じることはありません。

これら5つのことから、詰め物の悩みと役割が分かります。
ちなみに、既に銀歯を使用している人もセラミック治療を受けることで詰め物をセラミックに交換できます。
セラミックは費用が高いのが欠点ですが、審美性と実用性の高さからそれに見合う価値は充分にあります。
詰め物の見た目で悩んでいる人は、この機にセラミック治療を検討してみてください。