詰め物をした歯が痛むのですが、何が原因なのでしょうか? blog

2017.07.08

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「詰め物をした歯が痛む時に考えられる原因」です。
虫歯治療の際、歯を削って詰め物をしますが、本来ならこの時点で痛みはほとんどなくなります。

しかし、詰め物をした歯が痛むケースもあり、その場合はすぐ歯科医院に行って診てもらう必要があります。
ここでは、そういった際に考えられる原因について説明していきます。
もちろん実際に診ないことには断定ができないため、考えられるいくつかの可能性を挙げていきます。

1. 詰め物の高さが合っていない可能性

噛んだ時に痛みを感じるのであれば、それは詰め物の高さが合っていない可能性が高いです。
詰め物というのは噛み合わせる部分に入れますから、
詰め物の高さが合っていないということは、噛み合わせが合っていないということになります。

この場合、歯科医院に行って高さの調整をすることで簡単に解決しますが、
最もやってはいけないのが我慢することです。ずっと我慢していると歯と歯が触れ合うだけで痛む、
さらには頭痛を招くことすらあり得るため、痛むのを我慢せずすぐ歯科医院に行ってください。

2. 一時的なものの可能性

詰め物を入れた歯の痛み方として、冷たいものや熱いものがしみる場合は一時的なものの可能性が高いです。
と言うのも、特に金属の詰め物を入れた直後は熱をとおしやすくなっているのです。
このため、冷たいものや熱いものが詰め物に触れることで熱として伝わり、しみてしまうことがあるのです。

この場合、それが数分程度でおさまるようなら特に問題はなく、日が経つにつれてしみなくなるでしょう。
しかし、何もしなくてもしみる場合やしみる感覚が長く続く場合は歯科医院に行って相談してください。
状態次第では一旦詰め物を外し、神経の除去が必要になる可能性があります。

3. 治療が完璧でなかった可能性

元々の虫歯治療の際、虫歯がある程度進行していた場合に考えられる可能性です。
虫歯が歯の根まで進行していた場合、その箇所の治療が不充分だと後に炎症を起こすことがあります。
歯の根に細菌が残っている状態になっているため、詰め物を入れても痛みを感じてしまうのです。

この場合、歯科医院で詰め物を外して再度治療を行うことになりますし、
状態によっては歯の神経を除去して綺麗に清掃する根菅治療が必要になる可能性もあります。
放っておけば残った細菌がどんどん悪さをするため、すぐにでも歯科医院に行かなければなりません。

4. 二次虫歯の可能性

詰め物を入れてからある程度の期間が経って痛むようになった場合、二次虫歯の可能性が考えられます。
詰め物を入れている時点でその歯は一度虫歯治療を終えたわけですが、
一度虫歯治療をした歯が再度虫歯になる可能性はありますし、これを二次虫歯と呼ぶのです。

これは、長年詰め物を使用していることで詰め物が劣化して、歯との間に隙間が生じているのが原因です。
その隙間に虫歯菌が侵入することで二次虫歯が引き起こされてしまうのです。
特に銀歯は費用が安い分隙間が生じやすく、このような二次虫歯になるリスクが高いとされています。

5. 二次虫歯を予防するには

詰め物が痛む原因を4つ挙げましたが、その中で最も深刻なのは二次虫歯です。
何しろ二次虫歯は虫歯と同じことですから、再度その歯において虫歯治療が必要になるのです。
そこで、二次虫歯を予防するための方法をここでお伝えしておきます。

最も効果的なのは、詰め物の材質にセラミックを選択することです。
セラミックは歯との接着の相性も良いため隙間が生じにくいですし、
プラークが付着しにくい特徴も持っています。審美性と費用の高さが目立つセラミックですが、
実は二次虫歯を予防しやすいという利点もあるのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、詰め物をした歯が痛む時に考えられる原因についてまとめます。

1. 詰め物の高さが合っていない可能性 :我慢していると歯と歯を合わせるだけで痛むようになる
2. 一時的なものの可能性 :冷たいものや熱いものがしみる場合、一時的なものの可能性がある
3. 治療が完璧でなかった可能性 :歯の根に細菌が残っていることで、詰め物をしても痛んでしまう
4. 二次虫歯の可能性 :詰め物に隙間が生じることで虫歯菌が侵入し、二次虫歯を起こしてしまう
5. 二次虫歯を予防するには :セラミックの詰め物なら隙間が生じにくく、プラークも付着しにくい

これら5つのことから、詰め物をした歯が痛む時に考えられる原因が分かります。
特に注意が必要なのが二次虫歯で、詰め物を入れてから時間が経っている場合、
さらには詰め物の材質に銀歯を使用している場合はこの可能性が高いでしょう。

フッ素配合の歯磨き粉の普及などで虫歯は減少傾向にありますが、
二次虫歯に至っては依然減少しないですし、成人の虫歯治療のほとんどが二次虫歯のケースです。
これを繰り返すと歯を失ってしまうため、詰め物が痛んだ時にはすぐに歯科医院に行ってください。