詰め物が取れた時にやるべきことと、やってはいけないことを知っておきたいです blog

2017.08.08

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「詰め物が取れた時にすべきこと、してはいけないこと」です。
何らかの理由で詰め物が取れてしまった時、歯科医院に行けばすぐ新品の詰め物を入れることができます。

とは言え、状況次第ではすぐに歯科医院に行けないこともありますし、
そんな時はどうすればいいのか困ってしまうでしょう。
そこで、ここでは詰め物が取れた時にすべきこと、逆にしてはいけないことについて説明していきます。

1. 取れた詰め物は保管しておく

取れた詰め物が手元にあればそれは保管して、歯科医院に行く時に持っていってください。
なぜなら、詰め物の材質や状態次第ではそれを消毒して再度使用できるからです。
もちろん、例え使用できても新品にしたいのであれば、その時はその旨を歯科医に伝えてください。

ちなみに保管時の注意点を挙げておくと、
ただティッシュにくるむだけでなく何らかの容器に入れておくことをおすすめします。
くるまだけだと間違って捨ててしまうことがありますし、失くしてしまったという声をよく聞きます。
また、あまり厳重にくるみすぎると詰め物が変形してしまう可能性があるのです。

2. 取れた箇所は丁寧に歯磨きする

詰め物が取れた状態の歯は、エナメル質の保護が及ばず象牙質が剥き出しになっています。
この状態だと細菌に感染しやすいため、すぐに虫歯になってしまうのです。
このため、詰め物が取れた箇所は他の歯以上に丁寧に磨き、清潔な状態を維持するようにしてください。

とは言え、いくら丁寧に磨いていてもその状態が続けばいずれ虫歯になってしまうでしょう。
つまり、丁寧に磨きさえすれば放置していいというわけではありません。
できるだけ早く歯科医院に行き、それまでの間は丁寧に磨く意識を持ってください。

3. 詰め物が取れた歯で噛んではいけない

詰め物が取れた歯は他の歯に比べて極端に脆くなっています。
成人の咬合力を考えると、患部を強く噛んでしまえば歯が割れてしまう可能性があるのです。
詰め物が取れただけで歯に問題がなければ、歯科医院で簡単に処置できます。

しかし歯が割れてしまう、もしくは歯にヒビが入ってしまった場合はそうはいきません。
割れやヒビの度合いによっては歯の神経を除去する必要がありますし、
さらに深く割れやヒビが起こってしまえば抜歯せざるを得なくなる可能性もあるのです。

4. 冷たいものや熱いものを飲食してはいけない

本来冷たさや熱さというのは歯にとって刺激になり、しみや痛みを感じます。
でも実際にそれを感じないのは、歯の表面のエナメル質が歯を保護しているからなのです。
しかし、詰め物が取れたことで象牙質が剥き出しにあり、その歯は刺激に対して敏感な状態にあります。

このため、冷たいものや熱いものを飲食すると、それが刺激となってしみや痛みを感じてしまうのです。
特に飲み物はお口の中全体に広がる可能性があるので冷たいものや熱いものはできるだけ避け、
食べ物の場合は反対側の歯で食べるようにしてください。

5. 詰め物を自分で戻してはいけない

詰め物が取れた場合、一見自分で戻せそうに思えます。しかし、取れた詰め物を自分で戻してはいけません。
この場合、詰め物を無理に戻すことで詰め物が破損する可能性がありますし、
詰め物だけでなく歯が割れてしまうこともあるのです。

また、詰め物というのは高さも重要になっており、これが違うことで噛み合わせが悪くなります。
自分で戻した場合は当然高さまで合わせることはできないため、確実に噛み合わせが悪くなってしまいます。
さらに詰め物を戻す際に誤って飲み込んでしまうこともあるため、自分で詰め物を戻してはいけません。
特に、接着剤でつけてしまうような試みは厳禁です。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、詰め物が取れた時にすべきことについてまとめます。

1. 取れた詰め物は保管しておく :材質や状態次第では消毒してそのまま使用できることもある
2. 取れた箇所は丁寧に歯磨きする :詰め物が取れた箇所は虫歯になりやすいので、清潔を維持させておく
3. 詰め物が取れた歯で噛んではいけない :詰め物が取れた歯は脆く、強く噛むことで割れることがある
4. 冷たいものや熱いものを飲食してはいけない :詰め物が取れた歯は刺激に敏感なので、しみてしまう
5. 詰め物を自分で戻してはいけない :詰め物の破損、歯の割れ、誤って飲み込むなどのリスクがある

これら5つのことから、詰め物が取れた時にすべきことが分かります。
もちろん、一番すべきことは歯科医院に行くことで、一番してはいけないのが放置することです。
詰め物が取れた歯は、例えるなら裸に等しい状態だと思ってください。

エナメル質の保護がないことで身を守る術がなく、簡単に細菌に感染してしまいます。
つまり、詰め物が取れた歯は非常に危険な状態にあるのです。
歯科医院に行くまではここで挙げたことを参考にし、早く治療を受けて詰め物を元の状態に戻してください。