詰め物の材質にはこだわるべきですか? blog

2017.08.11

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「詰め物の材質の重要性」です。
詰め物に使用できる材質にはいくつかの種類がありますが、これは患者さんが選ぶことができます。

最も、材質には一切こだわらない人もいますが、本当にそれでいいのでしょうか。
と言うのも、使用する材質によって詰め物の特徴が大きく変わるからです。
そこで、ここでは詰め物の材質の種類とそれぞれの特徴を説明していきます。

1. こだわるべき点

詰め物のポイントとしては見た目の美しさに関わる「審美性」、詰め物としての質に関わる「機能性」、
治療費に関わる「費用」、これら3つです。最も、これらのうち何にこだわるかは人によって違います。
歯科医の立場として意見すれば「機能性」が重要ですが、もちろんそれを強制することはしません。

予算もあるので何より「費用」を重視する人もいるでしょうし、見た目の「審美性」にこだわる人もいるでしょう。
このため、どれがおすすめかというのは一概には言えず、患者さんの重視するポイントによって決まるのです。
ただ1つ言えることは、詰め物の材質を決める際はこうしたポイントを考慮しなければならないということです。

2. 銀歯

3つのポイントの中で「費用」を重視する場合におすすめです。
銀歯は健康保険が適用されるため、詰め物の費用としては大変安くなっています。
とは言え、銀歯のメリットとデメリットを挙げた場合はメリットとなるのはその費用の安さのみになります。

言うまでもなく見た目が悪いことで「審美性」は皆無ですし、「機能性」に優れているわけでもありません。
実際に銀歯は歯との接着の相性が悪いため、隙間が生じて二次虫歯が起こりやすいのです。
さらにプラークが付着しやすい、劣化が早い、金属アレルギーが起こるなど、目立つデメリットが多々あります。

3. レジン

3つのポイントの中で「費用」を重視する場合におすすめです。
レジンとは言わばプラスチックであり、歯科治療専用の柔軟性に優れた材質が特徴です。
ただし、この柔軟性がメリットであると同時にデメリットにもなっています。

柔軟性に優れていることで割れにくいのはメリットなのですが、柔らかい分噛む力が不足するのです。
このため、噛み切る箇所に使用するのはあまりおすすめできません。
健康保険適用のため費用が安いのがメリットですが、使用するにつれて変色するため「審美性」も低いです。

4. セラミック

3つのポイントの中で「審美性」と「機能性」を重視する場合におすすめです。
天然の歯と遜色ない光沢のある美しい白さは、他の詰め物とは比較にならない美しさを誇ります。
本来詰め物は人に見られたくないものですが、セラミックの場合は人に見せられる美しさがあるのです。

また、セラミックは機能性にも優れています。劣化しづらく長期間使用できますし、
プラークが付着しにくく接着も剥がれにくい…このため二次虫歯を予防しやすいメリットがあるのです。
見た目も詰め物の質としても優れていますが、その分費用が高額になるのがデメリットです。

5. 最も人気なのはセラミック

詰め物の材質として近年最も希望されることが多いのはセラミックで、その理由は2つ考えられます。
1つはホワイトニングや歯列矯正など、歯に審美性を求める人が増えてきたことです。
少しでも歯を美しく見せたい…その理由から銀歯からセラミックに交換する人も多いです。

もう1つの理由は、歯を守りたい意識を持つ人が増えてきたことです。
銀歯を使用している人は二次虫歯の繰り返しに悩まされ、その都度歯を削る思いをしています。
そうなればいずれ歯は失われてしまうため、そんな二次虫歯予防のためにセラミックが選ばれるのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、詰め物の材質の重要性についてまとめます。

1. こだわるべき点 :詰め物の材質を選ぶ時のポイントは「審美性」、「費用」、「機能性」の3つ
2. 銀歯 :「費用」重視の人向け。美しくない、二次虫歯になりやすいなど、「審美性」と「機能性」には欠ける
3. レジン :「費用」重視の人向け。変色する、噛み切る力が弱いなど、「審美性」と「機能性」には欠ける
4. セラミック :「審美性」と「機能性」重視の人向け。美しく二次虫歯も予防しやすいが、「費用」が高額
5. 最も人気なのはセラミック :歯に審美性を求める人や、二次虫歯を予防したい人が増加傾向にあるため

これら5つのことから、詰め物の材質の重要性が分かります。
詰め物を選ぶ上に何にこだわるか?…その答えによっておすすめの材質が決まります。
そして、最近ではその答えとして「審美性」と「機能性」を挙げる人が多く、セラミックが注目されています。

確かに、二次虫歯を繰り返して歯を失うことを考えれば、
それが予防しやすいセラミックはあながち高額とも言い切れないでしょう。
費用だけで判断せず、改めて詰め物の材質を比較して自分に合うものを選んでください。