虫歯治療をした時は絶対に詰め物が必要ですか? blog

2017.08.19

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「虫歯治療をした時の詰め物の必要性」です。
歯科治療の中でも、虫歯治療というのは患者さんが最もイメージしやすい治療です。

「歯を削って詰め物を入れる」…この流れを誰もがイメージするでしょうし、それは間違いではありません。
さて、ここで詰め物に注目してみてください。虫歯治療では最終的に詰め物を入れて処置しますが、
そもそもこの詰め物は絶対に必要なのでしょうか。今回はそんな詰め物の必要性について説明していきます。

1. 虫歯治療と詰め物

間違いのないように言っておくと、虫歯治療をした際には必ず詰め物を入れるとは限りません。
完全に初期段階の虫歯であれば削らずに治療できることもあり、その際には詰め物は必要ありません。
また、虫歯が相当進行している場合は詰め物ではなく、歯をスッポリ覆う被せ物での対処になります。

このように、全ての虫歯治療で詰め物が必要になるとは限らないのです。
ただ、今回は「本来詰め物を入れる場面で詰め物なしにはできるのか?」というのがテーマであり、
その場合の答えはノー…つまり詰め物が必要な場面でそれをなしにすることはできません。

2. 詰め物の役割

詰め物が必要なのは、詰め物は虫歯治療において大切な役割を持っているからです。
中には虫歯の治療跡を隠すための見た目の目的で詰め物を使用すると考える人がいますが、
詰め物は見た目上の理由で必要なわけではなく、治療した歯を守るために必要なのです。

と言うのも、虫歯治療で削った歯というのは様々な点で脆い状態にあるからです。
まず歯としての強度が弱く、強い力で噛んでしまえば歯にヒビが入る、もしくは割れることがあります。
さらに細菌にも感染しやすいため、そのままにしておくとすぐにまた新たな虫歯にかかってしまいます。
そんな脆い状態にある歯を守るため、詰め物を入れる必要があるのです。

3. 詰め物の材質

詰め物にはいくつかの種類があり、その違いは材質にあります。
そして、使用する材質によって詰め物の効果は大きく変わります。
さて、患者さんが詰め物にこだわる点としては費用と機能性と審美性の3つです。

費用の安さを重視するなら健康保険が適用される銀歯やレジンの詰め物になりますし、
審美性や機能性の高さを求めるなら費用は高くなりますがセラミックがおすすめです。
そして、最近詰め物の材質として最も注目されているのがそのセラミックです。

4. セラミックの詰め物

詰め物というのは言わば虫歯の治療跡ですから、本来人に見られたくない部分でもあります。
いくら歯が白くても、目立つ銀歯が1本あるだけで笑顔の印象は変わります。
その点セラミックは天然の歯と変わらない美しさを誇っており、見た目の悪さを一切感じさせないのです。

最も、セラミックのこうした審美性は誰もが知っていることですが、セラミックには機能性の高さもあります。
プラークが付着しにくい上に詰め物と歯との間に隙間が生じにくいため、二次虫歯の予防ができるのです。
また、セラミックという材質上金属アレルギーの人でも安心して使用できる利点もあります。

5. 詰め物の痛み

詰め物が必要かどうか気になる人は、その理由は痛みの心配にあるのでしょう。
しかし、詰め物を入れる際は全く痛まないという人もいるくらいです。
確かに、痛みの有無や痛みの程度は人それぞれ違うため、ここで痛まないと断言することはできません。
ただし痛んだとしてもあくまでそれは一時的なものですし、虫歯の痛みのように長く続くことはありません。

また、詰め物を入れる時に痛みを感じるようであれば、麻酔を使用して処置することも可能です。
このため、詰め物を入れる際の痛みはそれほど気にしなくていいでしょう。
気にする必要があるのはむしろ詰め物を入れた後で、
長期間経った後に痛んだ場合は詰め物の下の歯が二次虫歯を起こしている可能性があります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、虫歯治療をした時の詰め物の必要性についてまとめます。

1. 虫歯治療と詰め物 :全ての虫歯治療で詰め物が必要とは限らないものの、歯を削った際には必要
2. 詰め物の役割 :削った歯は欠けたり割れたりしやすく、細菌にも感染しやすいためそれを保護している
3. 詰め物の材質 :銀歯、レジン、セラミックがあってそれぞれ特徴が異なる
4. セラミックの詰め物 :セラミックは審美性が高いだけでなく、二次虫歯を予防しやすい特徴がある
5. 詰め物の痛み :詰め物を入れる際の痛みの有無は人によって違う。痛む場合は麻酔も使用できる

これら5つのことから、虫歯治療をした時の詰め物の必要性が分かります。
歯を削った際には詰め物は必要ですし、それをなしにすることはできません。
なぜなら、詰め物を入れることで治療した歯を保護する効果があるからです。

詰め物を入れるのを嫌がる人は、入れる時に痛むことが気になるからだと考えられます。
しかし、詰め物を入れる際の痛みは人によっては全く感じないですし、痛む場合も麻酔で対処できます。
このため、詰め物を入れる際の痛みはそれほど気にしなくても大丈夫です。