銀歯だと保険が適用されてセラミックだと適用されないのはなぜですか? blog

2017.09.30

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「セラミックに健康保険が適用されない理由」です。
銀歯もセラミックも同じ詰め物や被せ物ですが、大きな差があるのが費用です。

と言うのも、銀歯は健康保険が適用されますが、セラミックは適用されないからです。
では、なぜ銀歯だと健康保険が適用されてセラミックには適用されないのでしょうか?
ここでは健康保険適用の有無の違いについて、その理由を説明していきます。

健康保険が適用されない治療

セラミックで健康保険が適用されないのを異例と考える方もいますが、実際にはそうではありません。
なぜなら、医療機関の治療全てに健康保険が適用されるというわけではないからです。
分かりやすい例を挙げると、クリニックで受ける脱毛や整形などの治療です。

分かりやすく言えば、「身体の健康を目的とした治療」でなければ健康保険は適用されないのです。
脱毛や整形は自分が美しくなるため…いわば審美目的であり、身体の健康とは関係ありません。
このため、これらの治療は健康保険が適用されないのです。

セラミックに健康保険が適用されない理由

上記の点を踏まえてセラミックを考えてみましょう。
セラミックは詰め物や被せ物として使用するものですし、虫歯治療にあたってこれらは必要です。
このため、セラミックは「身体の健康を目的とした治療」という条件は満たしています。

ではなぜ健康保険が適用されないのでしょうか?…それもやはり健康保険適用の条件が絡んできます。
健康保険適用のための条件は「身体の健康を目的とした治療」ですが、
正確には「身体の健康を目的として最低限の治療」になります。

セラミックの場合、この「最低限」という部分に引っ掛かってしまうのです。
確かに詰め物や被せ物は虫歯治療において必要な治療ですが、セラミックは最低限とは言えません。
最低限となると銀歯であり、美しさ…つまり審美性の高さを兼ねたセラミックは対象外になるのです。

セラミックが安くなる工夫

上記の理由でセラミックは健康保険が適用されないですが、工夫次第では安く治療することが可能です。
健康保険の適用のように格段に安くなるわけではないですが、
ただ普通にセラミック治療を受けるよりは確実に安くなる工夫を紹介します。

最初からセラミックにする

最近多いのが、既に銀歯を使用している方がセラミックに交換したいというケースです。
考えてみればこれは勿体ないことで、なぜなら銀歯にした時の治療費がムダな支払いになるからです。
一方、最初からセラミックにしておけばセラミックの治療費だけですむのです。

医療費控除を申請する

セラミック治療は、健康保険は適用されないですが医療費控除の対象にはなります。
セラミック治療によって年間の治療費が10万円を超えた場合、確定申告時に申し出ることができます。
ただしそのための証明…つまりレシートや領収書の類が必要となるため、必ず保管しておきましょう。

複数の歯科医院で費用を比較する

セラミックの費用はどの歯科医院も同じというわけではありません。
大体の相場は決まっているものの、費用は歯科医院ごとで異なるのです。
このため、複数の歯科医院をピックアップして費用を比較すれば、少しでも安く治療を受けることが可能です。

銀歯の問題点

銀歯は詰め物や被せ物の処置として最低限の治療になるため、健康保険が適用されます。
しかし最低限である以上、後に様々な問題を招きます。
まず真っ先に挙げられるのが審美性の低さで、審美性を一切無視した銀歯は目立つ上に美しくありません。

さらに機能性にも問題があり、銀歯は劣化すると金属イオンが溶け出して歯肉を黒く変色させます。
また歯と接着もしにくいため、隙間が生じることで細菌が侵入して二次虫歯を引き起こしてしまうのです。
健康保険適用となるだけあって銀歯にはプラスαの効果がなく、そのためこのような問題を招きます。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、セラミックに健康保険が適用されない理由についてまとめます。

1. 健康保険が適用されない治療 :脱毛や整形など、健康目的ではなく審美目的の治療には適用されない
2. セラミックに健康保険が適用されない理由 :審美目的も兼ねており、最低限の治療とは言えないため
3. セラミックが安くなる工夫 :医療費控除の申請などによって費用が少しは安くなる
4. 銀歯の問題点 :最低限の治療であるため、審美性の低さや二次虫歯のリスクの高さなどの問題がある

これら4つのことから、セラミックに健康保険が適用されない理由が分かります。
セラミックに限らず、健康保険適用のためには健康目的でなおかつ最低限の治療でなければなりません。
セラミックは健康目的という条件はクリアしているものの、最低限という条件で除外されてしまうのです。

とは言え、医療費控除の申請などによって少しでも費用を抑えることができますし、
最低限の治療でない以上、セラミックには銀歯にはないメリットがいくつかあることも事実です。