セラミックは二次虫歯になりにくいと聞きました。では歯周病はどうですか? blog

2017.10.01

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「セラミックと二次虫歯と歯周病」です。
セラミックにするメリットの1つして、「二次虫歯になりにくい」というのが挙げられます。

さて、お口の病気というのは虫歯の他に歯周病も一般的ですが、
セラミックは二次虫歯を予防しやすいということは歯周病も予防しやすいのでしょうか?
ここではそれについての答えと、二次虫歯になりにくい理由もあわせて説明していきます。

二次虫歯になりにくい理由

そもそも二次虫歯というのは、歯と詰め物や被せ物との間に隙間が生じることで起こります。
虫歯の治療跡を覆っているはずの詰め物や被せ物に隙間が生じることで、
そこから細菌が侵入して二次虫歯が起こってしまうのです。

セラミックがそんな二次虫歯を予防しやすい理由は2つあります。
1つはセラミックの場合そういった隙間が生じにくいことです。セラミックは材質上歯としっかり接着しますし、
劣化による接着の剥がれも起こりにくい…そのため隙間が生じることなく二次虫歯を予防しやすいのです。

もう1つの理由も材質上のことで、セラミックは表面がツルツルしているのでプラークが付着しにくいからです。
プラークは虫歯の原因菌が潜む…言わば細菌の棲み処に等しいものですが、
そのプラークが付着しにくいことで虫歯になりにくい…すなわち二次虫歯にもなりにくいのです。

セラミックと歯周病について

さて、今回のテーマである「セラミックは歯周病も予防しやすいのか?」ですが、
答えとしては「多少は予防できるかもしれませんが、二次虫歯ほどの予防効果はない」です。
まず「多少は予防できるかも」という点ですが、セラミックはプラークが付着しにくい特徴があります。

そして歯周病の原因菌もプラークに潜んでいますから、
プラークが付着しにくくなるということは、歯周病の原因菌も付着しにくいということになるのです。
その意味で、銀歯に比べて歯周病を予防しやすいのは確かでしょう。

しかし歯周病は元々歯ではなく歯肉の病気です。
セラミックだからといって歯肉が丈夫になるわけではないですから、
セラミックによる歯周病の予防効果はそれほど高くないと言えるでしょう。

 セラミックにするメリットはあるのか

歯周病を予防しやすいわけではない…だったらセラミックにするメリットはあるのでしょうか?
結論から言うとメリットはあります。確かにセラミックには歯周病の予防効果はそれほどありませんが、
それは他の材質でも同じですし、何よりセラミックにはそれ以外に様々なメリットもあるのです。
では、実際にセラミックにすることのメリットを挙げてみます。

審美性が高い

セラミックにする最大のメリットは審美性の高さです。本来虫歯の治療跡は隠したいものですし、
目立つ銀歯はコンプレックスにもなります。
その点セラミックは審美性が高く、天然の歯と変わらない美しさを誇ります。

長持ちする

詰め物や被せ物は人工物ですから、永久に使用することはできません。
しかし、他の材質に比べてセラミックは長持ちする特徴があり、
特にオールセラミックにおいてはケア次第で10年はもちろん、それ以上使用することも可能です。

金属アレルギーでも使用できる

セラミックの材質は陶器ですから、銀歯のように金属は使用していません。
このため、金属アレルギーを持っている方でも安心して使用できるのです。
ただし全てのセラミックが対象ではなく、メタルボンドはセラミックでも金属をしているので要注意です。

…既に説明したので省略しましたが、これ以外にも「二次虫歯になりにくい」という特徴もあり、
歯周病の予防効果はそれほど高くないものの、セラミックは銀歯など他の材質に比べて優秀です。

歯周病予防のためには

ではどうすれば歯周病を予防できるのでしょうか。
これはセラミックに限らず、基本は丁寧な歯磨きでしっかりとプラークを除去することです。
最も、プラークが付着しにくいセラミックはその点においては有利でしょう。

また歯周病は生活習慣病でもあるため、日常生活を見直して免疫力を高めることが必要です。
さらに欠かせないのが歯科医院の定期検診で、
定期的にお口の中をクリーニングして清潔な状態を維持しましょう。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、セラミックと二次虫歯と歯周病についてまとめます。

1. 二次虫歯になりにくい理由 :劣化による接着の剥がれなどがなく、プラークも付着しにくいため
2. セラミックと歯周病について :プラークが付着しにくい点は有利だが、予防効果が高いわけではない
3. セラミックにするメリットはあるのか :審美性の高さ、長持ちするなど、メリットは他にもいくつかある
4. 歯周病予防のためには :精度の高い歯磨き、日常生活の見直し、定期検診の受診が必要

これら4つのことから、セラミックと二次虫歯と歯周病について分かります。
確かにセラミックはプラーク付着しにくいですし、
プラークが付着しにくいということは歯石もつきにくいということになります。

その点では歯周病予防の効果はありますが、二次虫歯ほどの予防効果の高さはありません。
歯周病を予防するにはやはり丁寧な歯磨きと日常生活の見直し、歯科医院の定期検診が欠かせないのです。