• ホーム
  • 週刊浜田山
  • 最近セラミックの種類でジルコニアが登場したと聞きましたが、どういったものですか?

最近セラミックの種類でジルコニアが登場したと聞きましたが、どういったものですか? blog

2017.10.30

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「ジルコニアセラミックについて」です。
セラミックにはいくつかの種類がありますが、近年その種類が増えたのをご存じでしょうか。

オールセラミック、ハイブリッドセラミック、メタルボンド、
それらに加えて登場したのがジルコニアセラミックというタイプです。
さて、このジルコニアセラミックはどんな特徴を持ったセラミックなのでしょうか。

「脆い」というセラミックの欠点

審美性にも機能性にも長けたセラミックは、ほとんどの部分で銀歯に勝る材質です。
しかし、強度の点ではセラミックは銀歯に劣っています。
と言うのも、金属である銀歯に対してセラミックは陶器ですから、どうしても割れてしまうことがあるのです。

この脆さがセラミックの欠点と言われており、その改善のために年々セラミックは丈夫になってきました。
このため、最近のオールセラミックはメタルボンドを必要としないほどの強度があると言われています。
そしてより硬いセラミックとして登場したのが、今回のテーマでもあるジルコニアセラミックなのです。

ジルコニアセラミックとは

まずジルコニアという言葉に聞き慣れないと思いますが、ジルコニアとは人工ダイヤモンドのことです。
とは言え、セラミックという言葉がついている以上、
ジルコニアセラミックは全てジルコニアで仕上がっているわけではありません。

「人工ダイヤモンド素材であるジルコニアの薄いフレームの上からセラミックを重ねていく」、
これがジルコニアセラミックの構造です。セラミックを使用していることで美しく、
なおかつジルコニアを使用していることで硬い…つまり硬くて美しいのがジルコニアセラミックの特徴です。

ジルコニアセラミックの長所と短所

上記の説明から分かるとおり、ジルコニアセラミックの最大の長所は硬さです。
硬すぎると言われるほど硬く、そのためセラミックならではの脆さを感じさせない強度が魅力です。
また、セラミックを使用していることで当然美しさにおいても申し分ありません。

一方短所を挙げるとすれば費用の高さです。元々セラミックは健康保険が適用されないので高額ですが、
その中でもジルコニアセラミックはオールセラミックに近い費用が掛かります。
また、美しさにおいては充分なレベルを誇っているものの、光沢の差でオールセラミックに若干劣ります。

その他のセラミックの特徴

ジルコニアセラミック以外には、オールセラミックとハイブリッドセラミックとメタルボンドがあります。
それぞれのセラミックの特徴をジルコニアセラミックとの比較を交えて説明します。

オールセラミック

ジルコニアセラミックと並び、セラミックの中でも上位に位置するタイプです。
ジルコニアセラミックよりも美しさでは勝りますが、強度においてはジルコニアセラミックの方が上です。

ハイブリッドセラミック

セラミックとレジンを混ぜたタイプで、美しさにおいても強度においてもジルコニアセラミックに劣ります。
その反面ハイブリッドセラミックの費用は安く、お手軽なセラミックと位置付けられています。

メタルボンド

見えない箇所に金属を用いたタイプです。ジルコニアセラミック同様に強度がウリですが、
美しさはジルコニアセラミックに劣りますし、金属を使用していることで金属アレルギーの対象になります。

よくある質問とその答え

Q. どこの歯科医院でも対応していますか?
A. ジルコニアセラミックを取り扱っている歯科医院は少ないので、直接確認するのが確実です。

Q. どんな人におすすめですか?
A. 奥歯に使用する方、またはセラミックの割れを招く歯ぎしりのクセがある方などにおすすめです。

Q. 金属は使用していますか?
A. 金属は使用していないので、金属アレルギーの方でも安心して使用できます。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、ジルコニアセラミックについてまとめます。

1. 「脆い」というセラミックの欠点 :セラミックは陶器なので、割れたり欠けたりするという欠点がある
2. ジルコニアセラミックとは :人工ダイヤモンドのジルコニアを素材した、強度に優れたセラミック
3. ジルコニアセラミックの長所と短所 :長所は頑丈なこと。短所は費用が高いこと
4. その他のセラミックの特徴 :その他はオールセラミック、ハイブリッドセラミック、メタルボンドの3種類
5. よくある質問とその答え :「どこの歯科医院でも対応しているのか?」など。(回答は本文参照)

これら5つのことから、ジルコニアセラミックについて分かります。
割れや欠け…いわゆる脆さを指摘されていたセラミックですが、
そんな脆さを克服したのがジルコニアセラミックです。

ジルコニアセラミックの登場により、美しくなおかつ硬いという万能なセラミックが実現しました。
このため、脆さを理由にセラミックを敬遠していた方はジルコニアセラミックを検討してはいかがでしょうか。
取り扱っている歯科医院はまだ少なめですが、徐々に普及もしつつあります。