痛いどころか激痛を感じます…この状態だと虫歯はどれくらい進行していますか? blog

2017.12.23

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「激痛を感じる時の虫歯の状態」です。
虫歯の痛みは一定ではなく、進行すればするほど痛みは増していきます。

さて、虫歯の痛みとしてただ痛いではなく激痛を感じるとなると、
虫歯が相当進行していることが予想できるでしょう。
ここでは、その場合実際にどの程度虫歯が進行しているのか?…虫歯の状態を説明します。

虫歯の段階

そもそも虫歯の段階は進行度によって4段階に分けられており、「C1」、「C2」、「C3」、「C4」と表します。
数字が小さい方が症状は軽く、つまり「C1」段階の虫歯は最も軽い初期段階の虫歯を意味します。
一方最も重い虫歯は「C4」で、この段階になると重度と言うよりは末期の状態です。

さて、今回のテーマである「激痛を感じる虫歯」は「C3」段階の虫歯です。
「C2」段階でも痛みはあるものの、感じる痛みは激痛ほどの辛さではないですからね。
「C3」段階の虫歯は神経まで進行しており、そのせいで常にズキズキとした激痛を感じるのです。

「C3」段階の虫歯の状況

激痛を感じるのは虫歯の段階として「C3」であり、これは重度の虫歯です。
このため、早急に歯科医院に行って治療しなければなりません。
中には痛み止めを飲んで激痛に耐え、治療を怠る人もいるかもしれませんがそれは厳禁です。

治療しなければ虫歯は治らないですし、そのままにしておくとやがて歯を失うことになるでしょう。
そうなれば入れ歯やインプラントなどの人工の歯で対処するしかなくなり、
元通りの日常生活を送ることができなくなってしまうのです。

「C3」段階の虫歯の治療内容

虫歯の治療内容を想像した時、ほとんどの人が「歯を削って詰め物を入れる」と想像するでしょう。
しかし虫歯の治療内容は進行度によって異なり、「C3」段階の虫歯になるとそれだけでは治せません。
まず削る範囲が深くなるため、詰め物ではなく被せ物で処置しなければならない可能性が高いです。

さらに治療内容が1つ加わり、根管治療が必要になってきます。
根管治療とは神経が通る歯の根の管…つまり根管内の清掃や消毒を行う治療で、
虫歯菌に感染した神経も除去しなければなりません。痛みを伴う治療のため、治療時は麻酔を使用します。

・根管治療について
根管の形状は人によって異なりますし、見えない根管内の細菌を全て取るのは難しいです。
このため、歯科医にとっても根管治療は難易度の高い治療になります。
根管内の清掃と消毒を終えた後は薬剤を詰め、その上に被せ物を立てて処置します。

この時細菌の取り残しがあると再び痛んでしまい、その際は再治療が必要です。
こうした難易度の高さから、患者さんも根管治療を行う場合は歯科医院に選びにこだわるべきでしょう。
失敗のリスクをゼロまでは減らせませんが、腕の良い歯科医に治療してもらえば成功率が高まります。

歯の神経を失うことの問題

「C3」段階まで進行した虫歯は、治療の中で神経を除去しなければなりません。
もちろんそれは良いことではないですが、ここまで虫歯が進行するとやむを得ないのです。
除去した神経は再生しないため、治療後は患部に神経のない生活を送らなければなりません。
その中ではどうしても以下のようなリスクが生まれます。

・歯の見た目が悪くなる
神経を除去した歯は栄養が行き届きにくくなり、他の歯のような白さを維持できません。
このため、神経を除去した歯は変色して見た目が悪くなってしまいます。

・歯が脆くなる
これも栄養が行き届きにくくなることで起こる問題です。
栄養が不充分な歯は他の歯に比べて脆く、細菌にも感染しやすくなり欠けや割れも起こりやすくなります。

・歯の異状に気付けない
神経を除去した歯は、今後歯に何かが起こっても痛みを感じることはありません。
そして痛みという自覚症状が失われるのは、歯の異状に気付くきっかけを失うということになります。

…歯の神経を除去する以上、これらのリスクはどうしても避けることができません。
だからこそ、ここまで進行する前に虫歯は治療しなければなりません。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、激痛を感じる時の虫歯の状態についてまとめます。

1. 虫歯の段階 :進行度によって「C1」~「C4」の4段階に分けられ、激痛を感じる痛みは「C3」段階である
2. 「C3」段階の虫歯の状況 :歯の神経まで進行しており、重度の虫歯の状態
3. 「C3」段階の虫歯の治療内容 :歯を削るだけでなく、神経の除去などを行う根菅治療が必要
4. 歯の神経を失うことの問題 :歯が変色して脆くなる、痛みを感じなくなるので歯の異状に気付けない

これら4つのことから、激痛を感じる時の虫歯の状態が分かります。
仮にこの「C3」段階の虫歯でも治療しなかった場合、虫歯は「C4」段階に進行します。
そうなると神経は死に、歯はボロボロでほとんど失われた状態になってしまいます。

ここまで進行すると治療しても歯を残せないため、処置として抜歯するしかありません。
つまり現在「C3」段階の虫歯を自覚している人は、
今すぐ治療しなければ近い未来に歯を失うことになってしまうのです。