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虫歯や歯周病を予防できると聞きましたが、予防歯科に通えばどのくらいの予防効果がありますか? blog

2018.02.01

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「予防歯科に通えば虫歯や歯周病を確実に予防できるのか」です。
歯科医院では症状を治すための治療だけでなく、症状を予防するための治療も行っています。

診療科目で言えば、予防歯科がそれに該当します。
さて、予防歯科に通うことで一体どのくらいの予防効果を得られるのでしょうか。
虫歯や歯周病を確実に予防することができるのでしょうか。

予防歯科の治療内容

そもそも予防歯科ではどんな治療を行うのかを知らない人も多いと思います。
そこで、予防歯科の治療内容として主なものを挙げてみます。

•PMTC
分かりやすく言えば、PMTCとは歯のクリーニングです。
歯の表面や歯と歯の間の汚れ、歯磨きでは上手に磨き切れない箇所のプラークを綺麗に除去します。
PMTCを行った後は歯の表面が触って分かるほどツルツルになります。

•歯石の除去
歯石は歯と歯の間や歯と歯肉の境目あたりにできる白い塊のようなものです。
この歯石はプラークが石灰化したもので、歯石になってしまうと歯磨きでは除去できなくなります。
予防歯科では歯石の除去を行うことができ、これは歯周病予防に効果的です。

•フッ素塗布
フッ素が虫歯予防に効果的であることは、既にみなさんもご存じだと思います。
このため、市販の歯磨き粉のほとんどにフッ素が配合されています。
予防歯科で塗布するフッ素はさらに濃度が高く、虫歯菌の出す酸に溶かされない丈夫な歯を作ります。

•シーラント
虫歯になりやすい箇所の1つとして奥歯が挙げられます。
奥歯は歯ブラシが届きにくい上に、溝の部分があってそこに細菌が溜まってしまうからです。
シーラントはそんな奥歯の溝を専用のプラスチックでコーティングする治療です。

•ブラッシング指導
歯磨きに大切なのは頻度ではなく精度です。
例え1日3回歯磨きしても、効率良くプラークを除去できなければ虫歯や歯周病を予防できません。
ブラッシング指導を受けることで正しい歯の磨き方がマスターでき、毎日の歯磨きの精度が高まります。

…これらはあくまで予防歯科の一般的な治療内容です。
歯科医院によってはさらに他の治療内容を導入しているところもあります。

虫歯や歯周病予防における予防歯科の位置付け

虫歯や歯周病を予防するためのメインとなるのは毎日の歯磨きです。
つまり、予防歯科に通っているからと言ってそれが予防のメインになるわけではなく、
予防歯科は毎日の歯磨きによる予防効果を補助する…言わば予防のサポート的役割に位置付けされています。

このため、「予防歯科に通えば虫歯や歯周病を確実に予防できるのか?」の問いに対しては、
「それは歯磨き次第である」と言うのが答えです。

極端な話、頻繁に予防歯科に通っていたとしても毎日の歯磨きをサボっていたら、
その人はいずれ虫歯や歯周病になってしまうでしょう。

「精度の高い歯磨きを毎日しっかりと行っている」…この前提があってこそ予防歯科に通うことに意味があり、
この場合は高い確率で虫歯や歯周病を予防できます。

予防歯科に通う頻度の問題

例え予防歯科の治療を受けても、たった1度しか行かなければ意味がありません。
予防歯科の治療効果はあくまで一時的なものですし、
その一方でプラークは毎日のように発生するからです。

そこで予防歯科に通う頻度について説明すると、理想は1ヶ月に1回の頻度で予防歯科に通うことです。
最も、仕事の関係上そこまで高い頻度で通うのは難しい人も多いでしょう。
このため、1ヶ月に1度通うのが不可能なら3ヶ月に1度…最低でも6ヶ月に1度は通いましょう。

4. 虫歯や歯周病の早期発見のメリット
予防歯科に通えば虫歯や歯周病の予防効果が高まりますが、
予防歯科に通うことにはもう1つのメリットがあり、それは虫歯や歯周病を早期発見できることです。

虫歯も歯周病も初期段階で発見して治療すれば、大きな治療をする必要はありません。
例えば完全に初期段階の虫歯であれば、歯を削らずに治せることもあるのです。
しかし、実際にはそのような早期発見と早期治療を実現するのは困難です。

と言うのも、初期段階の虫歯や歯周病には自覚症状がほとんどないからです。
自覚症状がなければ虫歯や歯周病に気付けず、その結果症状は進行してしまいます。

一方、予防歯科に通えば歯科医がお口の状態を確認するため、
虫歯や歯周病の早期発見と早期治療が可能になるのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、予防歯科に通えば虫歯や歯周病を確実に予防できるのかについてまとめます。

1. 予防歯科の治療内容 :PMTC、歯石の除去、フッ素塗布、シーラント、ブラッシング指導など
2. 虫歯や歯周病予防における予防歯科の位置付け :予防のメインはあくまで歯磨き。予防歯科はサポート役
3. 予防歯科に通う頻度の問題 :1度行くだけでは意味がない。理想は1ヶ月に1度の頻度で通うこと
4. 虫歯や歯周病の早期発見のメリット :予防歯科に通っていれば、虫歯や歯周病を初期段階で発見できる

これら4つのことから、予防歯科に通えば虫歯や歯周病を確実に予防できるのかが分かります。
予防歯科に通ったとしても、100%虫歯や歯周病を予防できるとまでは断言できません。
しかし確実に予防効果が高まるのは事実ですし、
さらに虫歯や歯周病の早期発見と早期治療ができるという大きなメリットがあります。