詰め物がとれてしまったらどうすれば良いですか? blog

2018.02.19

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「詰め物がとれてしまった場合」です。
詰め物がとれた場合、歯科医院に行けば新品の詰め物を入れることができます。

このため、詰め物がとれた場合の対策はそれほど難しいことではありません。
問題なのはそのまま放置してしまうことで、
その場合は単に見た目が悪いだけでなく健康面や日常生活において様々な問題が生じます。

虫歯が再発する

歯の表面はエナメル質で覆われており、このエナメル質が歯を保護しています。
しかし、詰め物を入れた歯は削ってあることからエナメル質が失われた状態になっています。
つまり、象牙質が剥き出しになっているのです。

この象牙質は非常に脆く、細菌にも感染しやすくなっています。
このため、詰め物がとれて象牙質が剥き出しになっていると虫歯が再発してしまうのです。
ちなみに虫歯の再発は二次虫歯と呼ばれ、繰り返すことでいずれ歯が失われてしまいます。

歯が割れる、欠ける

象牙質が剥き出しになった歯は脆いと説明しましたが、それは細菌に対する抵抗力のことだけではありません。
単純に歯の強度としても脆くなっており、そのまま放置すると割れたり欠けたりしてしまいます。
強い衝撃を受けた場合はもちろんですが、噛んだだけで割れたり欠けたりすることもあります。

これは数値でも証明されており、例えば成人の男性が強く噛んだとします。
この時の平均の咬合力から判断すると、数値として歯が割れる計算になります。
仮に歯が割れてしまった場合は復元できないですから、入れ歯やインプラントで処置するしかありません。

食事が不自由になる

象牙質は刺激に対して非常に敏感で、虫歯が痛むのはそのせいでもあります。
そして、熱さや冷たさでさえ象牙質にとっては刺激になります。
詰め物がとれてその象牙質が剥き出しになっていれば、食事も不自由になるでしょう。

何しろ熱さや冷たさが刺激になってしまうわけですから、
熱いものや冷たいものの飲食で痛みやしみを感じてしまうのです。
さらに言えば、歯磨きでさえ痛みやしみを感じるため、日常生活に大きな支障をきたします。

詰め物がとれた時の注意点

詰め物がとれた時には、歯科医院に行って新しい詰め物を入れてもらわなければなりません。
とは言え、とれた瞬間にすぐ歯科医院に行くのは不可能でしょうし、
場合によって数日そのままの状態で過ごさなければならない可能性もあるでしょう。
その場合は以下の点に注意してください。

•接着剤でつけない
詰め物をつける手段の表現として、「接着剤でつける」と表現する歯科医院があります。
しかしこの接着剤は歯科医院で使用する専用のもので、工作で使用する市販の接着剤とは全くの別物です。
市販の接着剤でつけてしまうと細菌を閉じ込めて膿みを招くこともありますし、絶対にしてはいけません。

•詰め物を戻さない
詰め物が外れた時にそのまま詰め直そうとする人がいますが、これもやってはいけません。
例えば詰め物が入れてあったのが奥歯であれば、戻す作業中に誤って飲み込んでしまうこともあります。
さらに強い力で戻そうとすると歯にダメージを与え、歯にヒビが入ってしまうこともあります。

•普段よりも丁寧に歯磨きする
詰め物がとれた歯は段差ができているため、細菌が溜まりやすくなります。
さらに食べカスも詰まりやすく、フードインパクトが起こって歯肉が圧迫されてしまいます。
このため普段以上の丁寧な歯磨きが必要です。うがいは冷水だとしみるため、ぬるま湯で行いましょう。

 詰め物がとれる原因

ぶつけるなどの衝撃さえ与えなければ詰め物はとれないと思う人もいるでしょうが、
実際には何もしなくても詰め物がとれてしまうことがあり、例えば以下のようなケースです。

•二次虫歯
詰め物を入れた歯に虫歯が再発すると、その歯は虫歯によって溶かされてしまいます。
そして歯が溶けることで詰め物とのサイズが合わなくなり、とれてしまうことがあります。

•接着の剥がれ
詰め物は専用のセメントなどを使用して歯と接着します。
しかし年数の経過とともに接着が弱まり、剥がれることで詰め物がとれてしまいます。

•治療の精度の問題
これは歯科医院側の問題です。治療の精密さに欠ける歯科医院で詰め物を入れれば、
歯と詰め物のサイズが合わずにとれやすくなってしまいます。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、詰め物がとれてしまった場合についてまとめます。

1. 虫歯が再発する :詰め物がとれたままにしておくと細菌に感染し、二次虫歯が起こってしまう
2. 歯が割れる、欠ける :詰め物がとれた歯は脆いため、噛んだだけで割れたり欠けたりすることがある
3. 食事が不自由になる :詰め物がとれた歯は熱さや冷たさでしみるため、食事の時に刺激を感じる
4. 詰め物がとれた時の注意点 :接着剤でつけない、詰め物を戻さない、普段よりも丁寧に歯磨きする
5. 詰め物がとれる原因 :二次虫歯、接着の剥がれ、治療の精度の問題などが考えられる

これら5つのことから、詰め物がとれてしまった場合について分かります。
詰め物がとれた歯は見た目が悪い上、細菌に感染しやすい状態になっています。
このため歯の健康に支障をきたしてしまいますし、さらに割れや欠けが生じる可能性もあります。
早く歯科医院に行って新品の詰め物を入れる必要がありますし、放置することは厳禁です。