虫歯の再発というのはどうやって起こるのですか? blog

2018.02.14

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「虫歯の再発の問題と対処方法」です。
成人の虫歯治療の場合、その大半が再発による虫歯です。

さて、これについてよく考えてみると疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
と言うのも、一度虫歯治療をした歯には詰め物が入れてあるわけで、
その歯が虫歯になるのはおかしいのではないかと考えてしまうからです。

そこで、ここでは虫歯の再発がなぜ起こるのか?どうすれば予防できるのか?
…これらについて分かりやすく説明していきます。

虫歯の再発が起こる流れ

虫歯を治療した後は詰め物を入れて処置しますが、
これは虫歯の治療跡の見た目を隠すためだけでなく、細菌の侵入を防ぐのが目的でもあります。
と言うのも、虫歯治療で削った歯は象牙質が剥き出しになっており、非常に脆い状態にあるからです。

さて、詰め物は専用のセメントなどを使用して歯と接着させますが、
人工物である詰め物は年数の経過とともに次第に劣化していきます。
そして劣化によって接着が剥がれる、もしくは弱まることで歯と詰め物との間に隙間が生じてしまいます。

この隙間から細菌が侵入することで、虫歯の再発が起こってしまうのです。
こうした虫歯の再発を二次虫歯や二次カリエスと呼び、
詰め物に限らず被せ物をした歯においても同様のことが起こります。

虫歯の再発で起こる問題

虫歯の再発は初めての虫歯に比べて厄介です。
その理由はいくつかあり、まず歯を失う危険性があることです。
虫歯の再発と治療を繰り返すことでその都度歯が削られ、そうなると歯はどんどん失われていくからです。

また、虫歯の再発は悪化しやすいという問題もあります。
と言うのも虫歯になっても詰め物に覆われているため、目で見て虫歯を確認できないからです。
特に最初の虫歯治療で神経を除去している場合、痛みすら感じないので虫歯の自覚は困難です。

虫歯を自覚できなければ治療を受けようとも考えないため、その結果虫歯が悪化しやすいのです。
また、虫歯の再発を防ぐには詰め物と歯との境目を丁寧に歯磨きしなければなりません。
しかし、詰め物と歯との境目はわずかな範囲になるため歯磨きもしづらいのです。

虫歯の再発を防ぐには

虫歯の再発を防ぐには、2つの点にこだわらなければなりません。1つは詰め物の劣化に気付くこと、
そもそも虫歯の再発の要因となるのは詰め物の劣化によって細菌が侵入する隙間が生じてしまうことです。
つまり詰め物の劣化に気付いて新品と交換することができれば、隙間が生じるリスクは大幅に減少します。

もう1つは詰め物の材質にこだわること、
元々プラークが付着しにくく、なおかつ隙間が生じにくい丈夫な詰め物を入れておけば、
簡単に劣化することもないですし、虫歯の再発を予防しやすくなります。

<詰め物の劣化に気付くにはどうすれば良いのか>
この方法は簡単で、普段から歯科医院で定期検診を受ける習慣をつけることです。
定期検診では歯科医が口腔内の健康状態を確認するため、詰め物に目立った劣化があればそれに気付けます。
3ヶ月~6ヶ月に1回の割合で定期検診を受けるようにしましょう。

<詰め物の材質にこだわるにはどうすれば良いのか>
「詰め物=銀歯」のイメージがありますが、実際には他にも選択肢があります。
プラスチックのレジン、さらに審美性に優れたセラミックなどを詰め物にすることもできます。
虫歯の再発を予防するには、材質としてセラミックを選択するのがおすすめです。

セラミックが虫歯の再発を予防しやすい理由

セラミックは審美性に優れたイメージがありますが、実は詰め物としての機能性も優秀です。
以下の特徴を持っているため、銀歯に比べて虫歯の再発を予防しやすくなります。

•プラークが付着しにくい
セラミックの表面はツルツルした感触になっています。
このためプラークが付着しにくく、細菌まみれになることがないのです。

•歯との接着の相性が良い
歯との接着の悪い銀歯は専用のセメントで接着するしかなく、隙間が生じやすくなっています。
一方セラミックは歯としっかり接着するため、剥がれて隙間が生じることがほとんどないのです。

•長持ちする
セラミックは銀歯に比べて寿命が長く、劣化が起こりにくくなっています。
一般的に銀歯の寿命は5年ほどですが、セラミックはケア次第で10年以上使用することが可能です。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、虫歯の再発の問題と対処方法についてまとめます。

1. 虫歯の再発が起こる流れ :詰め物の接着が剥がれて歯との間に隙間が生じ、そこから細菌が侵入する
2. 虫歯の再発で起こる問題 :治療を繰り返すことでどんどん歯が削られ、やがて歯が失われてしまう
3. 虫歯の再発を防ぐには :定期検診を受けて詰め物の劣化を確認する、詰め物をセラミックにする
4. セラミックが虫歯の再発を予防しやすい理由 :プラークが付着しにくく接着も剥がれにくい

これら4つのことから、虫歯の再発の問題と対処方法について分かります。
一度虫歯になった歯に虫歯が再発するのは決して稀なケースではありません。
特に、銀歯を使用している人はこの虫歯の再発に悩まされている人が多いでしょう。
最近では詰め物にセラミックを希望する人が増えていますが、
それは単に審美性の高さだけが理由ではなく、虫歯の再発の予防が目的でもあるのです。