審美歯科の「セラミック治療」とはどんな治療ですか? blog

2018.04.09

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「セラミック治療について」です。
歯科治療には歯を治すためではなく、歯を美しくするための治療もあります。

それは審美治療と呼ばれるもので、最近ではホワイトニングを希望する人が多いですね。
さて、審美治療は審美歯科で受けることができますが、
ここではその中のセラミック治療について説明していきます。

セラミック治療とは

セラミック治療とは、詰め物や被せ物をセラミックにする治療です。
虫歯治療で削った歯は最終的に詰め物や被せ物で処置しますが、その材質は銀歯が一般的です。
しかし、材質を銀歯ではなくセラミックにする治療がセラミック治療です。

詰め物や被せ物を入れるという点では虫歯治療と同じですし、
だからこそセラミック治療は審美歯科だけでなく一般歯科で行っている場合もあります。
つまりセラミック治療の目的は「歯」そのものではなく「詰め物や被せ物」を美しく見せることです。

セラミックの特徴

銀歯ではなくセラミックにすることで詰め物や被せ物の審美性は格段に高まりますし、
セラミック治療を希望する人はそれが目的でもあります。しかしセラミックには他にも以下の特徴があり、
それらに注目すると審美性だけでなく機能性も高いことが分かります。

・二次虫歯を予防できる
銀歯は接着が剥がれやすく、そのため歯との間に隙間が生じやすくなっています。
さらにプラークも付着するため、銀歯を使用していると虫歯の再発が起こりやすくなります。
一方セラミックは接着もしっかりしていてプラークも付着しにくいため、虫歯の再発を予防しやすくなります。

・金属アレルギーが起こらない
セラミックは金属ではなく陶器…つまり茶碗や湯飲みと同じ材質です。
このため使用しても身体に害がなく、銀歯のように金属アレルギーが起こることもありません。
ただし一部のセラミックは金属を使用しているため、全てのセラミックがこれに該当するわけではありません。

・寿命が長い
銀歯の寿命は一般的に3年~5年と言われていますが、セラミックは10年以上使用できます。
さらに金属を使用しないセラミックなら金属イオンが溶け出して歯肉が変色することもありません。
使用している間は審美性の高さを維持できますし、その寿命も銀歯より遥かに長くなっています。

セラミック治療と健康保険

セラミック治療では健康保険が適用されません。しかし詰め物や被せ物は健康上必要なものですから、
セラミック治療に健康保険が適用されないことに疑問を感じる人もいるでしょう。
そこで説明すると、健康保険を適用するには国で決められた基準を満たす治療でなければなりません。

そしてその基準とは「健康目的でなおかつそのために必要な最低限の治療」です。
セラミック治療のセラミックは詰め物や被せ物で使用しますから、確かに「健康目的」の基準は満たしています。
しかし審美目的を兼ねるため「最低限の治療」の基準を満たしておらず、健康保険が適用されないのです。

セラミックの種類

セラミック治療で使用するセラミックにはいくつかの種類があり、患者さんが好きな種類を選択できます。
ただし歯科医院によって取り扱っているセラミックの種類が異なるため、その点は確認が必要です。
ちなみに、セラミックには現状以下の4種類があります。

・オールセラミック
セラミックの中で最も美しいタイプで、100%セラミックで仕上がっています。
年数経過による変色も起こらず、使用している間はずっと変わらない美しさを維持できます。
セラミックの中で最上位に位置する分、他の種類のセラミックに比べて費用が高いのが欠点です。

・ハイブリッドセラミック
セラミックとレジンを混ぜ合わせたタイプ、レジンが混ざっていることが長所にも短所にもなっています。
短所としては年数経過による変色が起こることで、元々の美しさもオールセラミックに劣ります。
一方短所は費用が安めになっていることで、お手軽なセラミックとして位置づけられています。

・メタルボンド
金属のフレームをセラミックで覆ったタイプで、
セラミックの審美性の高さと金属の頑丈さの両方を兼ね備えています。
ただし見る角度によっては金属が見えてしまいますし、金属アレルギーの対象にもなります。

・ジルコニアセラミック
メタルボンドの上位タイプで、人工ダイヤモンドを使用した頑丈さが特徴です。
さらにメタルボンドよりも美しく、金属を使用していないため金属アレルギーも起こりません。
短所は費用が高いこと、そして新しいセラミックなので取り扱っている歯科医院がまだ少ないことです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、セラミック治療についてまとめます。

1. セラミック治療とは :詰め物や被せ物をセラミックにする治療
2. セラミックの特徴 :審美性の高さ以外に、二次虫歯を予防できる、寿命が長いなどの特徴がある
3. セラミック治療と健康保険 :審美目的を兼ねているため、健康保険が適用されない
4. セラミックの種類 :オールセラミック、ハイブリッドセラミック、メタルボンド、ジルコニアセラミック

これら4つのことから、セラミック治療について分かります。
本来、虫歯の治療跡である詰め物や被せ物は人に見られたくないですし、
目立つ銀歯を入れることで口を開いて会話することに抵抗を感じてしまう人もいます。
その点セラミックは天然の歯と見分けがつかないほど美しいため、
今まで銀歯が気になっている人はセラミックにすることで自分の見た目の自信にもつながります。