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銀歯をセラミックにするくらいなら、銀歯をホワイトニングした方が安くすみますか? blog

2018.04.21

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「セラミック治療とホワイトニング」です。
まず今回の質問である「銀歯のホワイトニング」ですが、これは不可能です。

ホワイトニングは人工物には効果がないため、銀歯をホワイトニングすることはできません。
では銀歯を使用している人でなおかつ歯を白くしたい場合、
どのような方法をとれば良いのでしょうか。

セラミック治療について

まず銀歯を白くする方法は、セラミック治療を受けることです。
セラミック治療とは詰め物や被せ物をセラミックにするための治療で、
セラミックは銀歯と違って天然の歯に近い審美性を誇ります。

このため、銀歯をセラミックに交換すれば詰め物や被せ物が美しくなります。
ちなみにセラミック治療は審美歯科で受けられますが、一般歯科で対応している歯科医院もあります。
また、セラミックにすることで審美性が高まる以外にもいくつかのメリットがあります。

銀歯をセラミックに交換するメリット

銀歯をセラミックに交換した場合、まずメリットとして審美性が高くなることが挙げられます。
しかしメリットはそれではなく、以下のようなメリットもあります。

・二次虫歯になりにくくなる
銀歯はプラークが付着しやすい上に歯とも接着しにくいため、
詰め物や被せ物で処置しても隙間ができてしまうことがあります。
その隙間から細菌が入ると二次虫歯が起こってしまいますが、
プラークが付着しにくく隙間も生じにくいセラミックなら、二次虫歯を予防しやすくなります。

・金属アレルギーの心配がない
金属アレルギーの人は金属を身につけることでアレルギーが起こりますが、銀歯もアレルギー対象です。
一方セラミックは陶器ですから、金属アレルギーの人でも安心して使用できます。
ただしセラミックの中にはメタルボンドと呼ばれるタイプがあるのですが、
このメタルボンドは「メタル」の文字どおり金属を使用しているためアレルギー対象になります。

・長持ちする
詰め物にしても被せ物にしても人工物ですから永久に使用することはできません。
年数が経過するにつれて劣化していき、やがては交換が必要になってきます。
その点については銀歯もセラミックも同じですが、寿命の長さには大きな差があります。
銀歯はおよそ3年~5年が寿命なのに対し、セラミックの寿命は10年以上です。

セラミック治療後のホワイトニング

セラミックは審美性が高く、天然の歯と比べてもパッと見ただけでは見分けがつかないほどの美しさです。
しかし他の天然の歯が変色している場合、美しいセラミックにすることで逆に目立ってしまう問題があります。
極端な例で言うなら、ほとんど全ての歯が黄ばんでいる人がセラミック治療をすれば、
1本だけ美しい歯(セラミックの詰め物や被せ物)が存在してしまい、逆に不自然になってしまうのです。

この場合の対処方法ですが、セラミック治療とホワイトニングの両方を行うことです。
セラミック治療によって詰め物や被せ物を白くできますし、
ホワイトニングによって他の天然の歯も白くでき、結果的に全ての歯を白くできるのです。
この方法を検討する人は、セラミック治療とホワイトニングの両方を行っている歯科医院で治療を受けましょう。

<ホワイトニングの後戻りについて>
ホワイトニングの持続力とセラミックの寿命…これは後者の方が断然長くなります。
このためセラミック治療とホワイトニングの両方を行った場合、
後戻りによって将来的には天然の歯の白さだけが失われてしまうでしょう。

そうなれば、またセラミックの詰め物や被せ物だけが目立つ状態になってしまいます。
しかし、ホワイトニングは重ねて何でも行える治療ですから、
後戻りする時期に合わせて再度行うことで歯全体の白さを維持できます。

セラミック治療やホワイトニングの注意点

セラミック治療とホワイトニングの両方を行いたい場合、いくつか注意すべきことがあります。
まず費用の問題で、どちらの治療も健康保険が適用されないため、
従来の歯科治療に比べて費用は大幅に高くなります。

また、セラミック治療においてはセラミックの種類も選ぶ必要があります。
そしてホワイトニングの注意点ですが、歯の変色の原因によっては白くならないことがあり、
例えばテトラサイクリンで変色した歯などがそれに該当します。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、セラミック治療とホワイトニングについてまとめます。

1. セラミック治療について :詰め物や被せ物をセラミックにする治療
2. 銀歯をセラミックに交換するメリット :見た目の美しさ以外に、二次虫歯を予防できるなどのメリットがある
3. セラミック治療後のホワイトニング :セラミックが目立つようなら、天然の歯もホワイトニングすると良い
4. セラミック治療やホワイトニングの注意点 :どちらの治療も健康保険が適用されないので費用が高い

これら4つのことから、セラミック治療とホワイトニングについて分かります。
歯が変色していてなおかつ銀歯を使用している…この状態だと歯は美しいとは言えません。
しかし銀歯をセラミックにした上でホワイトニングを行えば、全体を白く美しくすることが可能です。
2つの治療を組み合わせることで詰め物も被せ物も歯も美しくできるのです。