セラミック治療は、歯の美しさにこだわっている人だけが行うものですか? blog

2018.04.25

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「セラミック治療を行う価値」です。
セラミック治療を行う人にその理由を聞くと、ほとんどの人は「見た目の美しさに惹かれた」と答えるでしょう。

実際にセラミック治療は審美歯科で行う治療ですし、審美目的の治療であることは事実です。
さて、セラミックにしない場合は詰め物や被せ物を銀歯にすることになりますが、
見た目の美しさにこだわらない人にとってセラミックにすることは全くの無意味なのでしょうか。

メリットを比較して考える

セラミックと銀歯…これら2つで検討するとして、
歯の美しさにこだわらない人はセラミックにする意味がないと思うかもしれません。
しかしそれはセラミックのメリットが「審美性が高い」のみだった場合です。

実際セラミックにはそれ以外のメリットがあるため、判断基準の1つとしてメリットを比較すると良いでしょう。
そこでまず銀歯のメリットを挙げておくと、銀歯のメリットは「安い」と「硬い」です。
健康保険が適用される銀歯は安く、なおかつ金属であるために硬い…これが銀歯のメリットです。

セラミックのメリット(審美性以外)

次に、セラミックのメリットで「審美性が高い」以外のものを説明します。

まず「二次虫歯を予防できる」で、これには2つの理由があります。
1つはセラミックにプラークが付着しにくいこと、もう1つは歯との間に隙間が生じにくいことです。
一方銀歯は全く逆で、プラークが付着しやすい上に接着が剥がれて隙間が生じやすくなっています。
このため銀歯は二次虫歯が起こりやすいのですが、セラミックならそのリスクが大幅に減少します。

次に「金属アレルギーが起こらない」…これは「セラミック=陶器」だからです。
言わば茶碗や湯飲みと同じであり、銀歯のように金属を使用していません。
このため金属アレルギーの人でも安心して使用できるメリットがあります。
ただし、メタルボンドと呼ばれるタイプはセラミックでありながら金属を使用しています。

さらに「寿命が長い」というメリットもあります。寿命とは詰め物や被せ物としての寿命のことで、
人工物である銀歯やセラミックには寿命があるため永久に同じものは使用し続けられません。
しかし寿命の長さには大きな差があるのです。
銀歯は3年~5年が寿命とされていますが、セラミックの寿命はその倍以上…つまり10年以上です。

…「二次虫歯を予防できる」、「金属アレルギーが起こらない」、「寿命が長い」、
これらはいずれもセラミックのメリットであり、なおかつ銀歯にはないメリットです。

審美性を求めていない人にとってのセラミックの価値

審美性を求めていない人にセラミックは価値があるか?
…それは上記でお伝えしたセラミックのその他のメリットをどう感じるかによって決まります。

・二次虫歯を予防できる
・金属アレルギーが起こらない
・寿命が長い

これら3つのメリットに一切魅力を感じなければ、敢えて高額なセラミックにする価値はないでしょう。
しかし、いずれか1つでも魅力に感じるメリットがあればセラミックにする価値があります。
と言うのも、これらのメリットは銀歯では得られないことだからです。

セラミック治療の注意点

銀歯よりもセラミックを希望するのであれば、以下の点に注意しましょう。

・費用を確認する
セラミック治療は健康保険が適用されないため、費用が高額になります。
また費用の設定は歯科医院によって異なるため、治療前には費用の確認をしてください。

・セラミックの種類と特徴を知っておく
セラミックにはいくつか種類があり、それぞれ独自の特徴を持っています。
自分に合ったセラミックにするためにも、セラミックの種類とそれぞれの特徴をある程度把握しておきましょう。

・腕の良い歯科医の元で治療を受ける
セラミック治療は、今では審美歯科だけでなく一般歯科でも受けられることがあります。
多くの歯科医院でセラミック治療に対応しているため、腕の良い歯科医の元で治療を受けてください。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、セラミック治療を行う価値についてまとめます。

1. メリットと比較して考える :銀歯とセラミックで悩むなら、それぞれのメリットを比較すると良い
2. セラミックのメリット(審美性以外) :二次虫歯を予防できる、金属アレルギーが起こらない、寿命が長い
3. 審美性を求めていない人にとってのセラミックの価値 :「2」のメリットを魅力に思うかどうかで決まる
4. セラミック治療の注意点 :費用を確認する、セラミックの種類とそれぞれの特徴を知っておくなど

これら4つのことから、セラミック治療を行う価値についてまとめます。
結論を言えば、例え審美性を求めない人でもセラミックにする価値はあります。
なぜなら「二次虫歯を予防できる」など、セラミックは機能性においても銀歯より優秀だからです。

このため、銀歯とメリットで比較すればセラミックにする価値があることが分かるでしょう。
しかしセラミック治療をするとなると費用が高い問題があるため、
その費用の高さをどう捉えるかがポイントになるでしょう。